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TwitterはXへ名称変更┃理由と目的とイーロンマスク改革の遍歴まとめ

公開日:2023年07月27日

最終更新日:2024年07月02日

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TwitterはXへ┃名称変更の理由と目的、イーロンマスクの改革遍歴まとめ

2023年7月24日、イーロンマスク氏は日本でも人気のアプリであるTwitterの名称を「X」に変更しました。Twitterがイーロンマスク氏に買収されて以降、Twitterはアプリ内機能を多様かつ頻繁にアップデートしてきましたが、ついにアプリ自体の名称までアップデートされたことになります。当記事ではTwitterが「X」へ名称変更された理由と目的の考察と、イーロンマスク氏によるこれまでのTwitter改革の遍歴についてわかりやすくご紹介します。

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目次

2023年7月24日、Twitterアプリが「X」アプリに名称変更された

上記Twitter投稿の通り、前TwitterCEOであるイーロンマスク氏はTwitterを「X」というアプリ名に変更しました(これ以降は現Twitterのことを「X」と記載します)。2006年7月から開始され、約17年間人々に愛されたTwitterというSNS名称ははこれを持って幕を閉じることとなりました。

TwitterがXに変わる前日からのイーロン・マスクの投稿(時系列)

2023年7月23日午後1時の投稿(=名称変更前日)


↑上記のXアプリ内のイーロンマスク氏の投稿を日本語訳すると「そして間もなく、私たちはツイッター ブランドに別れを告げ、徐々にすべての鳥とも別れを告げるでしょう」となります。この投稿の翌日にはTwitterの名称を「X」としています。名称変更の段取りはほぼ完了していたのかもしれません。

↑上記のXアプリの投稿を日本語訳すると「十分に優れたXロゴが今夜投稿されれば、明日世界中で公開されます」となります。この投稿の30分後に当記事の見出し冒頭でご紹介しました「X」アイコンデザインの投影画像投稿がなされています。

2023年7月23日午後6時の投稿(=名称変更前日)

↑こちらも23日の投稿です。日本語訳すると「どのような微妙な手がかりがそれを導いたのかはわかりませんが、文字Xが好きです」となります。Twitter以外にも、イーロンマスク氏の手がける事業名や商品名には「X」という文字が利用されていますが、この投稿で改めて「X」という文字に愛着を持っていることを公表しました。

2023年7月24日午前2時の投稿(=名称変更当日)

↑この投稿はTwitterがXアプリへ変化した当日24日の投稿です。日本語訳すると「http://X.comhttps://twitter.com/を指すようになりました。暫定Xロゴは本日後半に公開されます」となります。実際に確認してみると、現在、https://X.comへアクセスするとhttps://twitter.comへリダイレクトされる(=Twitter画面が表示される)設定となっていました。暫定的ではありますが、Twitterアプリ名はXに変更するものの、これまで利用してきたTwitterドメインはそのまま利用される流れとなりそうです。

XのCEOであるリンダ・ヤッカリーノ氏もコメント

↑上記投稿はXの現CEOであるリンダ・ヤッカリーノ氏の投稿です。日本語訳すると「人生においてもビジネスにおいても、大きな印象を残す二度目のチャンスを得ることは非常にまれなことです。 Twitter は大きな印象を与え、私たちのコミュニケーション方法を変えました。今、X はさらに前進し、グローバルな街の広場を変革します」となります。これまでのTwitterの功績を称え、これからのアプリの進化について述べた1投稿となります。

Xのアイコンデザインが発表され「青い鳥アイコン」は消滅

Twitterの象徴だった青い鳥アイコンが消滅した(Xアイコンに切り替わった)

「X」のアイコンデザイン発表後に、Twitterの「青い鳥アイコン」は「Xアイコン」に変更されました。長らく愛されたTwitterの青い鳥アイコンはこれにて消滅したことになります。百聞は一見に如かずとはこのことで、Twitterアイコンが青い鳥からXのアイコンに変更されたことで、はっきり「TwitterはXに変わったんだ」と理解できました。このようにアプリアイコンが変更されることは聴覚情報に視覚情報も加算されるため、Twitterユーザーに大きなインパクトを実感させます。

その反動からか、すでに「Xアイコンから青い鳥アイコンに変更するChorome拡張機能(Twitter_icon_x_to_bird)」が公開されているようです。つまり、過去の青い鳥アイコンに愛着を持っている方はこの拡張機能を利用してアイコン変更することも可能です。小ネタではありますが、ご興味ある方は参考になさってください。

イーロンマスク氏がTwitterアプリ名称を「X」に変更した理由を考察

イーロンマスク氏がTwitterアプリ名称を「X」に変更した理由を考察

所有する事業名/サービス名を「X」で統一しブランド力を高めるため

1つ目の目的は『自身が所有する事業名/サービス名を「X」で統一しブランド力を高めるため』だと考えられます。イーロンマスク氏は、宇宙事業のスペースX、テスラの電気自動車Model Xなど、すべて「X」という文字にむけてブランド構築しています。今回のTwitter名称変更の意図も、すべての注力事業と注力商品を「X」に集約する目的を果たすために実施されているように見受けられます。自らが関わる事業と商品を1つの要素に集約させることは各々でブランド力を高めるよりも効率よくブランド力を高められるため、イーロンマスク氏が実現したい世界をより早く達成するための手段としては理にかなっているのかもしれません。

イメージを刷新し、新しくスーパーアプリを創造するため

2つ目の理由は「イメージを刷新し、新しくスーパーアプリを創造するため」だと考えられます。Twitterはテキスト投稿型SNSでしたが、イーロンマスク氏は兼ねてより決済、通販、動画配信などあらゆる機能を集約したスーパーアプリを作りたいと発言しています。つまり、Twitter機能をベースとしたスーパーアプリを構築する意図があることが理解できます。

イーロンマスク氏は過去にPayPalを創業するなど金融システムの開発キャリアを持ち合わせており、世界的に認知度が高く利用者数が多いTwitterを買収しアプリを再構築することで、アプリへの集客実務を軽減しながら素早くスーパーアプリを作り出したかったのかもしれません。イーロンマスク氏は過去にTwitterが好きだと発言しているものの、本人が目指す最高形のアプリはTwitterではなく「すべてに対応できるスーパーアプリ」であるとすれば、アプリ名称がTwitterのままでなく全く新しい「X」にした理由も理解できます。

“Twitterは変わった”というユーザー不満を根本から一掃するため

3つ目の理由は「”Twitterは変わってしまった”というユーザー不満を根本から一掃したいため」だと考えます。Twitter名称を「Twitter」のまま据え置きながらスーパーアプリを構築するとした場合、以前のTwitterの良さを知るユーザーとしてはその変化についてゆけず不満を持つはずです。現に、イーロンマスク氏によるTwitter買収以降のTwitterアプリ内のサービスアップデートで多くのTwitterユーザーがその変化に不満をツイートしました。

アプリ名称変更によって根本から別物アプリとなったとユーザーへ表現することで『Twitterではなく「X」が今後アップデートされてゆくんだ』と理解を促進させることができます。その結果、円滑なアプリ運営が可能となることを期待しているのかもしれません。

これまでのイーロンマスク氏のTwitter改革まとめ(Xになるまでの経緯)

ここでイーロンマスク氏によるこれまでのTwitter改革についてまとめてご紹介します。Twitter改革のキーポイントを時系列順に説明しますので、Twitter名称が「X」に変更されるまでの経緯把握資料としてご活用ください。

イーロンマスク氏がTwitter買収を実施(2022年10月)

イーロンマスク氏はがTwitterを買収したのは2022年10月です。この出来事がTwitter改革のターニングポイントであったことは間違いないでしょう。Twitter名称を「X」に変更したのが2023年7月24日ですので、イーロンマスク氏のTwitter買収から1年経たないタイミングでのアプリ名称変更となりました。Twitter買収時点でアプリ名称の変更も想定していたのかもしれません。

大量のTwitterサービスを続々アップデートorリリース(断続的に決行)

Twitter買収後はTwitterアプリ内のサービスを断続的にアップデートしていきました。このアップデート周期はイーロンマスク氏がTwitter買収する以前と比較すると段違いのスピードで実行され、Twitterが日々進化していることが肌感覚でも理解できるほどでした。

特にアカウント認証を目的とした「Twitter Blue」と呼ばれる月額課金型のサブスクリプションサービスのリリースと、同じく企業アカウント認証を目的とした「Twitter Verified Organizations」と呼ばれる月額課金型のサブスクリプションサービスのリリースの2点はTwitterの収益構造を大きく変更したサービスとなりました。このTwitter上でのSNSアカウント認証サービスの取り組みは、FacebookとやInstagramを運営するMeta社も後追いで採用(Meta Verifiedと呼ばれる認証サービス)しており、競合SNSにも影響を与えました。

Twitterアルゴリズムのオープンソース化を発表(2023年3月)

イーロンマスク氏はさらにTwitterアルゴリズムを一般ユーザーに公開しました。これは過去を振り返っても前例がない初の試みとして大きな話題を呼びました。これまで非公開であったTwitterアルゴリズムを世界に公開することでユーザーに「Twitterの透明性」を示すとともに、世界の一般ユーザーの指摘を受けれられることで「素早くTwitterアルゴリズムの精度を向上する環境」を整備しました。

X社と合併することで米Twitter社の法人格が消滅(2023年4月11日)

2023年4月11日にイーロンマスク氏が所有するX社と米Twitterが合併しました。これにより米Twitter社の法人格が消滅します。つまり、この時点でTwitter法人格は消滅したもののTwitterアプリのみが存在する状態となりました。このX社との合併で、Twitterはより「X」に近づく存在となったと言えるでしょう。

Twitterアプリ名をXに変更しスーパーアプリ化加速(2023年7月24日)

そして2023年7月24日、ついにTwitterアプリ名称が「X」に変更されました。決済や通販、動画配信などのあらゆる機能を集約したアプリの実現のため、イーロンマスク氏はTwitterアプリの名称を「X」に変更しています。これからはTwitterの機能をベースとして「スーパーアプリ」を構築していく段階に入っていくものと思われます。

競合SNS情報┃Meta社から「Threads」が誕生(2023年7月6日)

ここで、Xにとっての競合会社であるMeta社のSNS動向もチェックしてみます。Meta社といえばFacebookとInstagramの運営会社ですが、2023年7月6日にTwitterに類似するテキスト投稿型SNS「Threads」をリリースしています。Meta社の動向を確認することで、なぜTwitterがXに名称変更したのかの外的要因も理解できるはずですので、以下にThreadsの最新情報を記述します。

Twitterの対抗SNSとしてリリースされ5日で1億人の利用者数に到達

事実、Meta社からリリースされたThreadsはTwitterに対抗するように作成されたテキスト投稿型SNSです。Meta社の公式見解はもちろんありませんが、Twitterの代替SNSとしてリリースされたような印象を持っているユーザーが多数存在しています。

Threadsは2023年7月6日にリリースされ、たった5日で1億人の利用者数に到達しました。これは史上最速ペースであり、以前に話題となったChatGPTの「2ヶ月での利用者数1億人到達」よりはるかに早いペースで更新されています。ちなみにTwitterの世界の利用者数は3億3000万人ですので、Threadsは5日でTwitter利用者数の約30%の利用者数を獲得したことになります(各SNS利用者数の確認はこちら)。Twitterの代替SNSとしてのThreadsの話題性はかなり大きく、リリース直後のインパクトが計り知れなかったことが理解できます。

Threadsの話題性は維持されていない

Threadsの検索人気度はアプリリリース2週間後には急低下している

しかし、Threadsリリース直後の話題性は2週間程度で急低下してしまいます。これには複数要因があると思われますが、シンプルにリリース前からの話題性が高すぎたこと、そしてThreadsリリース後の機能アップデートの頻度が低かったりとリリース時の話題性を維持するほどの運営がなされなかったことが原因ではないかと感じています。

上図で示したのはGoogleトレンドでの”検索”に関しての話題性の推移です。オレンジ線がTwitter、青線がThreadsの”検索”における話題性のグラフ推移を示します。青色の線が急上昇しているタイミングがThreadsがリリースされた2023年7月6日で、その日以降は話題性が急低下しているのが理解できます。対するTwitterの検索における話題性(オレンジ線)と比較するとThreadsの話題性は低いとも判断できるでしょう。

もちろんGoogleトレンドは”検索”におけるの話題性の確認ツールですので、”検索”という一側面からの調査となりますが、”新情報は基本的に検索エンジンを利用して調査することが一般的”だと考えます。つまり、上図グラフで示された事実から「ThreadsはTwitterの代替SNSとしては機能していない」と言い切れる可能性が高いと言えるはずです。

ユーザーにとってThreadsがTwitter代替SNSになるかどうかは今後次第

Meta社がThreadsをTwitterの代替SNSとしたいのかはさておき、”XアプリユーザーがThreadsをTwitterの代替SNSとしたいと考えるかどうか”は今後のMeta社次第でしょう。過去のTwitterは運営企業の立場としては利益が作りづらい運営だったと言われていますが、Twitterユーザーの立場では”無料かつ投稿の制約もほぼない”状態で利用でき非常に快適なSNSでした。結局はMeta社がThreadsでどのような運営を実行するかであり、過去のTwitterのような運営を目指すのであれば、今後ThreadsにXアプリユーザーが多く流れる可能性もあるかもしれないと感じています。仮にTwitterを「X」というアプリ名称に変更しスーパーアプリへの階段を上ってゆきたいと考えるイーロンマスク氏のアクションと同様の行動をThreadsが取るのであれば、SNS間でのユーザー移動はさほど起きないはず。最終的には2つのアプリを同時利用するか、好きなアプリだけ利用し続けるだけな気もします。

以上の通り、TwitterはMeta社によって奇襲をかけられた瞬間がありましたが、“Twitterに対して熱くなる人々(TwitterユーザーとMeta社など)”に対して「Xアプリとして独自路線を走る」と明言したことで『今ではなく未来を見ている』ということを、暗に、それでいて大胆に、示したのではないかと感じています。

補足情報┃イーロンマスク氏のTwitter買収以降の主要Twitterアップデート一覧

※追記 2023年8月3日、Twitter公式ブログにおいてもイーロンマスク氏のTwitter買収以降のアップデートの取り組みの歴史が公開されました。当記事では主要アップデートの一覧を時系列でご紹介しましたが、Twitter公式ブログでは開発者視点で細かなアップデートの時系列が掲載されています。ご興味ある方は公式ブログもチェックしてみてください。

まとめ┃Twitterはイーロンマスク氏の事業一部「X」として成長していく

まとめとなりますが、Twitterの今後はイーロンマスク氏の事業の一部である「X」としてスーパーアプリに成長していくと期待できます。これまではTwitterでトレンドを確認していましたが、それ以上にイーロンマスク氏の言動自体が大きなトレンドであり、Twitterはその大きな波に乗って進化していると考えれば「過去のTwitterとXアプリの比較」で不満を貯めこむユーザーも減少することでしょう。

Xアプリユーザーとして率直な意見を投稿しつつ、”決済、通販、動画配信などあらゆる機能を集約したスーパーアプリに進化していく過程”を楽しみながら眺めてみると、きっと面白くSNS運用を楽しめるはずです。

よくある質問(Q&A)

TwitterはいつXに名称が変わったのですか?

TwitterがXに名称変更されたのは2023年7月24日です。7月24日にイーロンマスク氏が投稿した記念すべきポストはこちらから確認できます。

TwitterはなぜXに変わったのですか?

イーロンマスク氏はTwitter買収時に「言論の自由を確保するためであり、万能アプリのXを加速させるためでもある」と述べています。また、イーロンマスク氏が「X]というアルファベットを個人的に好んでいることも新名称として「X」が採用された要因でもあると言われています。さらに当記事でもご紹介していますが、「所有する事業名/サービス名を”X”で統一しブランド力を高めるため」や「これまでのTwitterのイメージを刷新し、Xとして新しくスーパーアプリを創造するため」などの理由が考えられます。詳細はこちらをご確認ください。

スマホのTwitterアプリがXに変わらないのはなぜですか?

スマホのTwitterアプリがXアプリに切り替わらない原因はアプリをアップデートしていないからだと思われます。iPhoneであればアップルストアからTwitterアプリをアップデートすることが可能ですので、作業してみて下さい。

スマホのTwitterアプリをXにアップデートしないまま使い続けるとどうなりますか?

スマホのTwitterアプリをアップデートせずXアプリに切り替えないままだと、新しいアップデート機能が利用できないだけでなく、アプリの不具合の発生要因となります。Twitterアプリだけでなく、すべてのアプリは最新状態になるよう気にするようしましょう。

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この記事を書いた人

矢野翔大

パチンコ遊技機開発者としてパチンコパチスロメーカーで8年間の業務を経たのち、2022年から株式会社フルスピードのオウンドメディア『GrowthSeed』のマーケティング担当として入社。"WEBサイト運営は商品開発である"というモットーのもと、自身が得意とするエンタメ思考を取り入れつつ日々マーケティング業務に取り組んでいる。趣味はキャリアそのままにWEBサイト運営、パチンコ、パチスロ、ゲーム。

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