公開日:2021年12月24日
最終更新日:2022年04月20日
LINE広告とは、メッセージ/コミュニケーションアプリであるLINEの広告配信プラットフォームです。LINEは日本国内で9.000万人(2022年2月)、世界で1億9,000万人(2022年2月)に使用されており、広告を配信することで幅広いユーザーにリーチできます。(参照:GrowthSeed『【2021年12月最新版】SNSの利用者数とユーザー属性や特徴まとめ』)
オンラインで簡単に始めることができ、ターゲティングや配信面、予算設定を工夫することで、認知拡大からCV獲得、ロイヤリティ向上まで一気通貫で実現させることが可能です。
目次
LINEは日本国内でコミュニケーションツールとして普及しており、月間アクティブユーザー数は9,000万人(2022年2月時点)を誇ります。他のSNS媒体と比較しても、圧倒的なユーザー数を持つことが分かります。
<日本のSNS月間アクティブユーザー数>
参照:GrowthSeed『SNSの利用者数とユーザー属性や特徴まとめ』
また、マクロミル社が15~69歳のスマートフォンユーザーを対象に実施した調査によると、SNS利用者のうち41.6%がLINEのみを利用しているということも分かっています。(参照:LINE for Business媒体資料『LINE Business Guide 2022年1月-6月期』)
そんなLINEに広告を配信することで、LINE以外のSNSを普段利用していないユーザーも含め、幅広い年齢層・属性のユーザーにアプローチすることが可能です。
LINE広告には初期費用がなく、最低出稿金額も定められていないため、少額から始めることができ、初心者でも取り組みやすいのが特徴のひとつです。最初は低予算でスタートし、効果が得られたら徐々に金額を増やしても良いかもしれません。
クロスターゲティングとは、LINE公式アカウント、LINE広告、LINEポイントADで取得したデータをLINEの他サービスに横断して活用できる機能です。
例えば、LINE公式アカウントの友だちと類似するユーザーをターゲティングしたり、LINEポイントADに反応したユーザーをリターゲティングしたりすることが可能です。
LINE広告を出稿する際は、基本的に以下8つのステップで設定します。ここからは、この手順に沿って設定方法を解説していきます。
LINE広告の詳しい設定手順は以下の記事でも解説しています。効果を高めるコツや注意点も紹介していますのでぜひご確認ください。
LINE広告を配信するには、まずLINEビジネスIDを取得してビジネスアカウントを作成してから、広告アカウントを開設する必要があります。
LINEビジネスIDは、LINEビジネスIDログイン画面から「アカウントを作成」を選択して、手順に沿って取得します。アカウントの名前とパスワードを登録することでビジネスアカウントを作成できます。
その後、あらかじめLINE公式アカウントを取得してから、LINE広告の管理画面にログインし、企業の請求先情報や商材のWebサイトを入力することで広告アカウントを作成します。「請求と支払い」からクレジットカードも登録しておきましょう。
LINE公式アカウントの詳しい作成方法や機能は、こちらの記事で確認してみてください。
LINE広告では、効果測定のために「LINE Tag」を使用します。LINE Tagには「ベースコード」「コンバージョンコード」「カスタムイベントコード」の3種類があります。LINE広告の管理画面から取得し、指定されたページに設置します。
ユーザーにとってもらいたいアクションに応じて、キャンペーンの目的を選択します。 LINE広告の目的は「ウェブサイトへのアクセス」「ウェブサイトコンバージョン」「アプリのインストール」「アプリのエンゲージメント」「動画の再生」「友だち追加」の6種類があります。キャンペーンの目的によって利用できる入札方法や課金方式が変わるので注意してください。
キャンペーン全体の上限予算を任意で、1日ごとの予算を必須で設定します。日予算は1円以上1円単位で設定できますが超過する場合があり、配信金額が日予算の200%を超えた場合は200%までの金額が課金対象となります。予算を超えたくない場合は、キャンペーン作成時にキャンペーン上限予算を設定する必要があります。
同時に広告の掲載期間も設定します。
年齢、性別、地域、興味関心などのユーザーの基本属性や、自社で保有するカスタマーデータをアップロードしたオーディエンスによってターゲティングを設定します。アカウントの「友だち」に基づくターゲティングなど、他のSNS広告にはない機能もあるので、上手く活用してターゲットへアプローチしましょう。
入札方法、課金方式、入札価格などの配信方式を設定します。
入札方法には手動入札と自動入札があり、入札方法によって入札戦略も異なります。また、入札価格はキャンペーンの目的や課金タイプなどによって最低設定価格が異なるので、注意して設定してください。
LINE広告のフォーマットは、CPM課金の場合は画像と動画、カルーセル、画像(小)から、CPC課金の場合は画像とカルーセル、画像(小)から選択できます。タイトル、ディスクリプション、アクションボタン、ランディングページのURLなどを入力して広告を設定します。
広告の設定完了後にLINE社による審査が行われ、審査が完了すると広告が配信されます。審査は10営業日ほどで完了します。
LINE広告では、以下12の配信面に広告を掲載することができます。ただし、どの配信面を利用するかを広告主自身が指定することはできず、ランダムに掲載されます。
参照:LINE for Business『LINE広告』
LINE広告の配信面については、以下の記事でも詳しく説明していますので参考にしてみてください。
先述したように、LINE広告の予算は広告主が自由に決定できるため、1日の予算が100円、入札価格が1円でも配信することは可能です。ただし、LINE広告はオークション制のため予算が少なすぎると広告が競争に負けてしまい、そもそも配信することができません。LINE広告の公式ブログでは、月30万円での出稿を3か月程度続けることが推奨されています。
LINE広告では、広告グループ内で1,000インプレッションあたりの⾦額(eCPM)が最も高いものがオークションに進み、そこで最も高いeCPMを提示した広告が勝利し表示されます。
LINE広告の費用決定の仕組みについて、詳細はこちらの記事を参考にしてみてください。
広告オークションによって表示される広告が決定したあと、料金が課金されるタイミングは課金方式によって異なります。LINE広告には「クリック課金」「インプレッション課金」「CPF」の3つの課金方式があります。
選択したキャンペーン目的や入札方法によって利用できる課金方式や最低入札額は異なります。広告を効率的に配信できるよう、キャンペーンの目的に応じて最適な入札価格を設定しましょう。
LINE広告のキャンペーン目的ごとの課金方式と最低設定価格は以下の通りです。
参照:LINE for Businessマニュアル『入札方法と入札価格について』
LINE広告のターゲティングでは、年齢や性別、地域、興味関心、行動履歴などの属性を指定したり、Webサイトの訪問履歴や電話番号などのユーザー情報をアップロードしたりして配信することができます。
大きく分けてデモグラフィックデータに基づく「LINEターゲティング配信」とアップロード情報に基づく「オーディエンス配信」の2つのターゲティング方法があり、そのほかいくつかの配信機能もあります。こちらの記事でそれぞれのターゲティング方法の詳細と特徴を解説していますのでご確認ください。
LINE広告のターゲティングの概要は以下の通りです。
LINE広告の「広告」は「クリエイティブ」「タイトル」「ディスクリプション」の3つの要素で構成されており、クリエイティブでは静止画と動画を利用できます。それぞれの特徴を把握し、訴求する目的やターゲットに応じて使い分けると効果的です。
また、クリエイティブには以下の5種類のフォーマットがあり、対応するサイズやフォーマットが異なるので注意して選択しましょう。LINE広告の入稿規定やクリエイティブ作成のコツについて、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
参照:LINE for Businessコラム『【LINE広告】クリエイティブの制作│配信面やサイズについて』
LINE広告では、他のSNS広告よりも審査に時間がかかることがあります。通常、Facebook広告・Instagram広告では24時間以内、Twitter広告では約2~3日で審査が終了します。一方LINE広告では、広告アカウントの審査に5営業日程度、広告の審査に5営業日程度が必要とされています。(参照:LINE for Businessよくある質問『LINE広告の審査に必要な日数はどのくらいですか?』)
広告配信を開始したい日程に合わせて、余裕を持って配信準備を行いましょう。
LINE株式会社が定めた『LINE広告審査ガイドライン』には、LINE広告を配信する上での条件・ルールが記載されています。違反していると審査に通過できず、広告が配信できなくなってしまうので、あらかじめしっかり確認しておきましょう。
LINE広告審査ガイドラインでは、主に以下の業種・サービスの広告出稿を禁止しています。
また、化粧品、食品、健康食品、医薬品、医療機器、健康器具などは各種法令・規制に基づいた表現にする必要があるので、クリエイティブ作成時は十分注意してください。
静止画の場合、メッセージを一つに絞りシンプルなデザインにすると視認性が高まります。モバイルなど小さい画面で表示された場合も見やすいクリエイティブにするために、画像内のテキスト量は全体の20%以内に収めることが効果的だとされています。
予算が少なすぎると、目標数値に到達する前に予算を消化してしまったり、逆に予算が大きすぎると、設定した分だけ予算が消費されて費用対効果が低くなってしまったりする可能性があります。⼗分な予算の⽬安は⽬標CPAに対して2倍以上の⾦額と言われています。
また、入札単価が低いと、オークションに勝つことができずそもそも広告を表示することができません。まずは高めに設定してCV最大化を図り、配信後に調整して、広告効果を高めていきましょう。
LINE広告で成果を出すには、他社がどのように運用しているか、成功事例を知っておくことも非常に重要です。『LINE for Business』では、マーケティングにLINEを活用している企業の事例を紹介していますので参考にしてみてください。
また、以下の記事ではLINE公式アカウントの運用事例をご紹介しています。広告配信に活用できる部分もあるのでぜひ取り入れてみてください。
ここでは、『LINE for Business』の掲載事例から2社のLINE広告活用方法をご紹介します。
美容脱毛サロンを運営する株式会社ミュゼプラチナムでは、それまでリーチできていなかったF1層(20~34歳の女性)の新規顧客獲得のために動画広告「Talk Head View」を利用しました。「Talk Head View」は1日1社限定で、トークリスト最上部の配信枠に掲載することができます。
<「Talk Head View」掲載イメージ>
Talk Head Viewを配信した結果、LINE広告全体のCPAが約4割低下し、Talk Head Viewの視聴ユーザーは非視聴ユーザーよりもCVRが高いことが分かりました。
参照:LINE for Business事例『Talk Head Viewの大規模リーチとLINE広告でCPA40%抑制!ミュゼのLINE活用|株式会社ミュゼプラチナム』
アルバイト求人サイト『マッハバイト』を運営する株式会社リブセンスでは、高校生~20代前半の若年層のターゲットにアプローチするために、自社でLINE広告を運用しています。
自社内で運用することでクリエイティブ等の高速PDCAが可能となり、クリック数・アプリインストール数ともに他媒体の広告と比較して数倍の成果が得られたようです。
参照:LINE for Business事例『LINE広告の自社運用で着実な成果!『マッハバイト』の高速PDCA|株式会社リブセンス』
LINE広告は、幅広い属性のユーザーに利用されているLINEのデータを使って、他のSNSを利用していないユーザーにもリーチできるのが大きな魅力です。適切なターゲティングと予算設定により大きな成果を期待できるので、初心者の方もぜひLINE広告出稿を検討してみてください。
LINEを活用したマーケティングでは、広告配信だけでなく公式アカウントの運用も重要です。以下の記事を参考に公式アカウント運用にも注力してみてください。
■LINE公式アカウントの友だちを増やすための7つの方法をご紹介 ■LINE公式アカウントのリッチメニューを徹底解説!作成方法から活用テクニックまで ■LINEのチャットボットを活用して業務効率とユーザー満足度を高めよう!
初期設定方法や友だちを増やすための施策、メッセージ配信やリッチメニュー作成のコツまで、一度にサクッと知りたい方はこちらの資料をご活用ください。
~これからのLINE公式アカウント運用のポイント~
松崎 明日香
マーケティング部
2020年に新卒入社後、オウンドメディア『GrowthSeed』の運営/ライティングを中心に、メルマガ運用、広告運用など自社のマーケティング業務に幅広く携わる。お問い合わせ数・売上アップを目標に日々奮闘中。趣味は喫茶店・カレー屋巡り。
【業界別】企業のLINE公式アカウントの運用事例と活用方法まとめ
【2022年最新】LINE広告のターゲティングの種類と配信面一覧
【LINE広告】クリエイティブの画像・動画サイズや入稿規定、審査や制作のコツまで徹底解説!
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