公開日:2021年10月22日
最終更新日:2022年07月01日
インターネットを通じてさまざまな情報を収集できるようになり、ユーザー自身での情報の取捨選択が求められるようになってきました。そんな中、消費者目線に近いインフルエンサーを活用したマーケティングの効果が高まっていますが、同時にステルスマーケティングなどのリスクも懸念されています。
そこで、透明性の高いインフルエンサーマーケティングを実施するために活用すべきInstagramのブランドコンテンツについて、特徴や投稿方法、広告の投稿方法まで詳しくご紹介します!
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目次
Instagramのブランドコンテンツとは、インフルエンサーが提携関係のある企業から依頼され、報酬を受け取って投稿する際に、その企業との関係性を明示するために追加するタグのことです。「タイアップ投稿タグ」とも呼ばれます。
参照: Meta社ニュースルーム『Instagramにおける、ビジネスとクリエイターの協業関係の透明性を向上』
ブランドコンテンツは2017年6月に開始しました。クリエイターの影響力が高まり、インフルエンサーマーケティングが活発に行われる中、ユーザーが信頼性の高い正しい情報を受け取れるようにするために導入されました。
フィード投稿とストーリーズ投稿で利用できます。サブヘッダー(ユーザーネームの下)に「○○(ブランド名)とのタイアップ投稿」と表記されることで、通常の投稿と区別します。
Instagramでインフルエンサーマーケティングを行う際、ブランドコンテンツを利用することで以下4つのメリットがあります。
企業とインフルエンサーの間に金銭授受などの関係がある場合、それを明示せずにマーケティングを行うと「ステルスマーケティング」として違法行為と見なされます。
一般的にインフルエンサーマーケティングでは、投稿に「#タイアップ」「#PR」などの記載が必要ですが、ブランドコンテンツでは投稿自体に「○○とのタイアップ投稿」と表記されるので、ステルスマーケティングとなる心配はありません。透明性が高まり、ユーザーからの信頼も得ることができます。
また、Meta社では、商品を提供するなどの「ギフティング」による投稿は、「#タイアップ」「#PR」などの記載がある場合でもポリシー違反となる可能性があります。Instagram上での「ギフティング」による投稿はブランドコンテンツ投稿にして、企業とインフルエンサーとの関係性を明確にする必要があります。
ブランドコンテンツは、投稿したクリエイターのフォロワーとタグ付けされた企業アカウント(ビジネスパートナー)のフォロワーに見てもらうことができます。お互いのフォロワーにアプローチすることで、これまでアプローチしていなかった層への認知度を高めると共に、新たなフォロワー・ファンを獲得できるでしょう。
タグ付けされたビジネスパートナーは、Facebookページインサイトからその投稿のパフォーマンスを確認することができます。フィード投稿についてはリーチやエンゲージメント(いいね!、コメントなど)を確認でき、ストーリーズ投稿については14日間分のリーチやタップ、返信などを確認できます。
投稿をしたインフルエンサー側はInstagramインサイトからパフォーマンス分析ができます。
ブランドコンテンツ広告とは、インフルエンサーの投稿を広告として利用できる機能で、ブランドコンテンツの投稿も広告として配信できます。
Facebook広告の高精度なターゲティングによって企業やブランドに関心の高いオーディエンスに効率良く配信でき、認知拡大に繋がります。さらに、インフルエンサーの投稿なので企業自らが発信するよりも共感を得やすく、高いエンゲージメントが期待できます。
ブランドコンテンツ広告の設定方法などの詳細は後述でご紹介します。
ブランドコンテンツは以下の手順で投稿します。
ここから詳しく解説します。
まずは、企業とインフルエンサーが提携を結ぶ必要があります。投稿の方向性や内容、報酬、トラブル時の対応方法など、後に認識の齟齬が起こらないようあらかじめすり合わせておきましょう。
ビジネスプロフィールのメニューから「設定」「ビジネス」「ブランドコンテンツ」を順に選択し、「承認が必要」をオンにします。この設定はデフォルトでオンになっています。
「コンテンツクリエイターを承認」をタップし、提携するインフルエンサーを検索・選択して承認します。この設定により、承認されたインフルエンサーは企業のパートナーとして投稿に企業をタグ付けできるようになります。
フィード面にブランドコンテンツを投稿する場合、インフルエンサーは通常通りに投稿を作成し、「詳細設定」から「タイアップ投稿ラベル」をオンにします。「ブランドパートナーを追加」を選択し、任意のビジネスパートナーを選択して投稿するとブランドコンテンツとして投稿できます。
また、ストーリーズにブランドコンテンツを投稿する場合は画像や動画を用意した後アイコンツールバーに移動します。リンクアイコンをタップし、タグ付けするビジネスパートナーを検索して選択します。「コンテンツクリエイターを承認」をタップし、提携するインフルエンサーを検索・選択して承認します。
ブランドコンテンツの投稿タグを企業側が削除することも可能です。FacebookページもしくはFacebookビジネスマネージャから「インサイト」の「ブランドコンテンツ」タブに入り、該当の投稿を選択して「削除」を選択します。
または、Instagram上で該当の投稿を表示し、右上のメニューから「削除」を選択して削除することもできます。
2019年6月から提供が開始されました。提携関係にあるインフルエンサーの投稿を企業が広告として配信できる機能です。既存のブランドコンテンツでも、オリジナルの投稿でも、インフルエンサーから許可されれば広告として利用可能です。
ユーザーネームの下に「広告」、キャプション欄の冒頭に「○○(ブランド名)とのタイアップ投稿」と表記されることで通常の投稿と区別します。
参照: Meta社ニュースルーム『Instagram、ブランドコンテンツ広告の提供開始を発表』
ブランドコンテンツ広告の特徴とメリットは以下の通りです。
<特徴>
<メリット>
ブランドコンテンツ広告はInstagramのフィード面、ストーリーズ、リールにて配信することができます。
画像:Meta社ニュースルーム『Instagram、ブランドコンテンツ広告の提供開始を発表』
フィード広告は、Instagramのフィード面に配信される一般的な広告で、タイムラインの中で他の投稿となじみやすく、ユーザーにも特に受け入れられやすい広告です。静止画だけでなく、動画やカルーセル方式でも配信できます。
画像:Instagram for Business『ブランドコンテンツによるInstagramクリエイターとのコラボレーション』
ストーリーズ広告は、Instagramストーリーズに配信され、最長15秒までの動画や静止画を表示できます。通常のストーリーズ投稿は24時間で消える仕組みとなっているため、リアルタイムな情報を発信する際に効果的です。
画像: Meta社ニュースルーム『Instagram、ブランドコンテンツ広告をリールに拡大、米国ではアフィリエイト機能を利用中のクリエイターがショップを開設できるテストを開始』
リール広告は、最長60秒の短尺縦長動画を投稿できます。リールタブは趣味や面白いコンテンツを探しているユーザーに多く閲覧されるため、オリジナリティ・エンターテインメント性のある動画を配信すると効果的です。
ブランドコンテンツ広告を配信するために、まず企業側ではFacebookページとInstagramビジネスアカウントを作成して連携させる必要があります。 企業側・インフルエンサー側それぞれで以下の設定が必要です。
ビジネスプロフィールのメニューから「設定」「ビジネス」「ブランドコンテンツ」を順に選択し、「承認が必要」をオンにし「承認済みアカウント」から提携するインフルエンサーを検索・選択します。
広告に使用する投稿を作成し、「詳細設定」で「タイアップ投稿ラベル」をオンにし「ブランドパートナーを追加」から任意の企業アカウントを選択して投稿します。さらに「ビジネスパートナーによる宣伝を許可」をオンにすることで企業へブランドコンテンツ広告の使用を許可できます。
Facebook広告マネージャで新規の広告の設定画面を開きます。キャンペーンの目的は「ブランドの認知度アップ」「動画の再生数アップ」「リーチ」「コンバージョン」「トラフィック」「エンゲージメント」のいずれかを選択してください。
次に広告セットの設定画面でオーディエンスや予算を設定し、「配置」項目でInstagramフィード、ストーリーズ、発見タブのいずれかを選択します。
広告の設定画面で「既存の投稿」から「投稿を選択」「ブランドコンテンツ」を選択し該当の投稿を選択します。WebサイトのURLやアクションボタンを設定すると広告作成完了です。Facebookによって審査され、審査が完了すると配信が開始されます。
ブランドコンテンツ広告が配信されると、Facebook広告マネージャから標準広告レポート指標が確認できます。インフルエンサー側では、アプリの「インサイト」タブからブランドコンテンツ投稿・広告のパフォーマンスを確認することができます。
ブランドコンテンツ投稿やブランドコンテンツ広告を利用することで、企業とインフルエンサーが提携して新たなユーザー層にアプローチすることができます。透明性を保ちつつ、効果の高いインフルエンサーマーケティングを実現しましょう。
効果的なInstagramマーケティングの方法について詳しく知りたい方はこちらをご確認ください。Instagramの動向や最新機能を活用したコンテンツ設計・クリエイティブ作成のコツまで徹底的に解説しています。
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松崎 明日香
マーケティング部
2020年に新卒入社後、オウンドメディア『GrowthSeed』の運営/ライティングを中心に、メルマガ運用、広告運用など自社のマーケティング業務に幅広く携わる。お問い合わせ数・売上アップを目標に日々奮闘中。趣味は喫茶店・カレー屋巡り。
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