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Googleのローカル検索とは?掲載順位の決定方法や広告についても解説

公開日:2021年02月01日

最終更新日:2024年10月15日

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今回の記事では、ローカル検索の仕組みや、来店型のビジネスの集客における活用方法についてご紹介します。

スマートフォンの普及によって外出先でも検索が行われるようになり、「場所」についての検索の需要が高まってきました。ローカル検索とは、このように場所に関するキーワードで検索をした際に検索結果の内容がその地域に合わせて変わる仕組みのことを指します。

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ローカル検索とは

ローカル検索とは、Google検索で場所に関するキーワードで検索した時に、ユーザーの現在地に合わせて検索結果を表示する仕組みのことです。ユーザーが検索を行っている場所によって検索結果は変わり、場所に応じた最適な情報が表示されます。

例えば、「渋谷 カフェ」など「地名+○○」で検索した場合はもちろんですが、「カフェ」「美容室」など場所に関わる単体のワードで検索した場合も適応されます。例えば、東京で「カフェ」と検索すると東京のカフェが表示され、大阪で「カフェ」と検索すると大阪のカフェが表示されます。また、同じ都道府県の異なる地域で検索した場合もその地域に合わせた検索結果となります。

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このようにGoogleは、ユーザーの現在地に合わせた情報を表示することで、ユーザーの検索の利便性を高めています。

実は「Google検索の検索キーワードのうち46%が地域に関する検索意図を持つ」という見解も示されており、スマートフォンでの検索が主流となった今、多くのキーワードがローカル検索の影響を受けているということが分かります。
参照:Search Engine Roundtable『Did Google Say 46% Of Searches Have Local Intent?』

店舗や施設などの直接的に地域と関連性の高いキーワードはもちろんですが、「ケーキ」「自転車」など地域と直接は関係がなさそうに見えるキーワードにも、ローカル検索が影響することがあります。他にも、士業やコンサルタントなども、「店舗」や「施設」ではありませんが、地域性が強いビジネスなので、例えば行政書士のホームページを検索する際にも、ローカル検索が影響してくる可能性があるでしょう。何気ない普段の検索行動の中で、ローカル検索が影響していることは多くあるかもしれません。

ローカル検索に影響する「ベニスアップデート」とは

ローカル検索と関係が深いGoogleの検索アルゴリズムが「ベニスアップデート(ヴェニスアップデート)」です。2014年末~2015年あたりに導入されたと言われています。

ベニスアップデートは、地域名を含まない検索キーワードだった場合も、地域に関わるキーワードであれば、ユーザーの位置情報に合わせて最適な検索結果を表示するというアルゴリズムです。つまり「美容院」と1単語で検索しても、ユーザーの位置情報に基づいて近くの美容院の情報が表示されるようになりました。東京で「美容院」と検索すれば東京の美容室情報が表示され、大阪で検索すれば大阪の美容院情報が表示されます。

以前は、場所や地域に関わる単一ワードで上位表示しているサイトにはかなりのアクセス数がありましたが、アルゴリズム実装後、エリアによって検索結果が大きく変わったため、アクセス数が減少したという事例が多くあったようです。

ベニスアップデートの対象となるような場所や地域に関するキーワードで上位表示させたい場合、検索を行うユーザーの地域によっては、自分が見ている検索結果と異なる順位の可能性がある、ということを理解しておきましょう。

ピジョンアップデートとの違い

ベニスアップデートと似た、地域に関する検索のアルゴリズムに「ピジョンアップデート」というものがあります。これは、以前は別々に働いていたローカル検索のアルゴリズムと通常検索のアルゴリズムを統一するというものです。2014年から導入されました。

ピジョンアップデートでは、具体的に以下の2点の変更がありました。

1 7パックの表示の変更

以前は、ローカル検索を行うとローカルパックと呼ばれるGoogleマイビジネスの情報が7つ並ぶ仕組みになっていました。これを7パックと呼びます。

ピジョンアップデートにより、7つの表示が3つの表示に、もしくは表示されなくなりました。

<現在のローカルパックの表示>
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また、ローカルパックと通常の検索結果の両方に情報が表示されることはなく、どちらか一方のみに表示されるようになりました。

2 距離や場所のランキング要素

以前のローカル検索では、場所に関するキーワードに対して認識される範囲が曖昧でしたが、ピジョンアップデートにより精度が高まり、より詳細に解析できるようになりました。例えば、「世田谷区」と「下北沢」のように微妙なエリアの違いも判別し、検索結果に反映します。

また、人によって呼び方が違うような地名や施設名でも適切な検索結果を表示できるようになりました。例えば、「マクドナルド」は「マック」や「マクド」などと呼ばれることもありますが、同じ場所からの検索であればどのキーワードで検索しても同じような検索結果が表示されます。

ローカル検索での掲載順位の仕組み

ローカル検索における掲載順位は、様々な要素をもとに決定されます。Googleは「関連性」「距離」「知名度」が特に重要な要素だと公表しています。考慮されるのは「距離」だけではないので、遠くにある店舗だったとしてもユーザーに最適な情報だと判断されると、上位に表示されることもあります。

関連性

検索キーワードとビジネスの情報との関連性が高い場合、上位に掲載される可能性が高くなります。例えば「レストラン」といっても日本食、イタリアン、フレンチなどさまざまなジャンル・特徴があります。ローカル検索では、ユーザーが検索したキーワードから情報の関連性が考慮され、検索結果に反映されます。

特にGoogleマイビジネスの登録情報が重要です。「渋谷 レストラン」で上位表示させたいと考えていても、住所や投稿などに「新宿」と記載されていれば関連性が低いと判断されてしまいます。
Googleに関連性を的確に判断してもらえるよう、正確で充分な情報をGoogleマイビジネスに登録しておきましょう。

距離

検索キーワードに地域名が含まれる場合はその地域からの距離、地域が指定されていない場合はユーザーの現在地情報に基づいて距離が計算され、ローカル検索結果に反映されます。

Google検索ヘルプによると、検索時の現在地は、デバイスの位置情報・設定した自宅や職場の住所・ロケーション履歴・Googleサービスでの過去のアクティビティ・IPアドレスなどの情報源を用いて推定されるようです。
参照:Google検索ヘルプ『Googleで検索する際の現在地情報とその管理方法について』

知名度

オンライン上・オフライン上でのビジネスの知名度も掲載順位に影響します。オンライン上での知名度は、Web上のリンク・記事・店舗一覧といった情報や、Googleの口コミ・スコアの情報を考慮して決定されます。さらに通常のWeb検索結果での掲載順位も影響するため、ローカル検索での掲載順位を上げる施策としてSEOを行うことも重要です。

参照:Googleマイビジネスヘルプ『Google のローカル検索結果の掲載順位を改善する』

任意の地域でのローカル検索の結果を確認するには

店舗を持つビジネスの場合、検索を行う場所による自店舗の掲載順位の違いを把握し対策しておくことが重要です。特に複数の店舗や支社を持つ場合、それぞれの地域で検索した時にどのような検索結果になるかを確認してみましょう。

ここでは、現在地以外の任意の地域を指定して、ローカル検索での掲載順位を確認する方法を2つご紹介します。

Google広告の管理画面で確認する

Google広告のアカウントを持っている場合、管理画面でローカル検索の結果を確認することができます。Google広告のアカウントを作成するには、ビジネス用のメールアドレスとWebサイトを用意し、Google広告アカウント登録ページでビジネスの情報を登録してください。

ローカル検索の結果を確認するにはまず、Google広告の管理画面に入り、右上の「ツール」タブから「広告プレビューと診断」を選択します。

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次の画面で地域と言語・デバイスを設定して検索キーワードを入力すると、指定した地域での検索結果を確認することができます。

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この機能により、現在地以外の他の都道府県・地域を自由に設定しローカル検索の結果を見ることができるので、自社の情報の掲載順位が低い場合は対策を行いましょう。

デベロッパーツールで現在地を変更する

Google Chromeの現在地情報をデベロッパーツールにより変更する方法です。まず、パーソナライズの影響を防ぐためにシークレットウィンドウでChromeを開き、デベロッパーツールを開きます。デベロッパーツールを開くには、以下のショートカットキーを利用してください。

  • Windows OS:[F12]/[Ctrl]+[Shift]+[I]
  • macOS:[command]+[option]+[I]

デベロッパーツールを開いたら、右上のメニューバーから「More tools」→「Sensors」を選択し「Console」枠を表示させます。

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「Location」の項目でプルダウンメニューから「Other」を選択し、ローカル検索の結果を確認したい地点の緯度と経度を入力します。

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緯度と経度を調べるには、Googleマップを利用します。任意の場所にピンを立てて右クリックするとその場所の座標が表示されます。

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これらの操作を行ってから、最初に開いたシークレットウィンドウのChromeを更新し、検索します。「ユーザーの現在地の認識」の許可を求めるポップアップが表示されるので許可をすると、設定した場所での検索結果が表示されるようになります。

「Location」項目のプルダウンメニューの右側にある「Manage」から「Add location」をクリックすると、地点を保存することが可能です。店舗や支店がある場合、その地点の座標を保存しておくとよいでしょう。確認が終わったら、「Location」の項目の「Other」を「No override」に戻します。

ローカル検索での掲載順位の改善方法

1 Googleマイビジネスに登録しMEOを行う

Googleマイビジネスに登録すると、Google検索やGoogleマップ上に、住所や電話番号、口コミなどのビジネス情報を表示させることができます。写真やマップとともに表示されることが多いためユーザーの目に留まりやすく、認知度向上や来店数の増加に繋げることが可能です。
関連記事:Googleマイビジネス編集方法を徹底解説!登録方法から管理画面の使い方まで

Googleマイビジネスに登録したら、MEOを行いましょう。MEOとは「マップエンジン最適化(Map Engine Optimization)」のことで、言葉の定義は正確には定められていませんが、Google検索やGoogleマップ上でGoogleマイビジネスの情報を上位表示させるための施策を意味することが多いです。
関連記事:MEO対策とは?Google マップに上位表示させる6つの対策方法

Googleマイビジネスヘルプでは、『Google のローカル検索結果の掲載順位を改善する』ための方法としてGoogleマイビジネス上で以下の5項目を実施することを推奨しています。

詳細なデータを入力する

カテゴリや属性、住所、説明文、写真など、記載できる情報は全て記載するようにしましょう。登録されているビジネス情報が多いほど関連性の精度が高まるので、自社のビジネスに興味のありそうな質の高いユーザーに情報を表示できる可能性が高まります。

ビジネスのオーナー確認を行う

Googleマイビジネスは、そのビジネスの関係者以外でも登録することができます。そこで、マイビジネスにはオーナー確認の仕組みがあります。郵便ハガキでオーナー確認を行い承認されることで、自社のビジネス情報に対するユーザーからの信頼性を高めることができます。

営業時間の情報を正確に保つ

通常の営業時間はもちろん、祝日や臨時休業などの特別営業時間を定期的に更新しましょう。営業時間が正確に記載されていることで、ユーザーは店舗に来店しやすくなります。

クチコミを管理、返信する

ユーザーはクチコミを重視してお店を選択することが多いです。マイビジネス上のクチコミはGoogle検索結果の目立つ位置に表示される場合もあるため、ポジティブなクチコミを増やしてユーザーに魅力をしっかりと伝えましょう。

クチコミに対応する際のポイントについてはこちらの記事も参考にしてみてください。
Googleマイビジネスのクチコミ対応方法!悪いクチコミを対策して良いクチコミを増やすには

写真を追加する

写真は視覚的に訴求することができるので、ユーザーに商品・サービスのイメージを持ってもらいやすくなります。まずは多くの写真を登録し、閲覧数を増やしていきましょう。

参照:Googleマイビジネスヘルプ『Google のローカル検索結果の掲載順位を改善する』

2 Web上のNAPをそろえる

Googleマイビジネスに登録した情報は、Webサイトにも記載しておきましょう。その際、NAPを統一することが重要です。
NAPとは、Name(企業・店舗名)・Address(住所)・Phone(電話番号)のことを示します。加えて営業時間、メニュー、駐車場の有無などのユーザーが気になる情報は、マイビジネス、Webサイト、SNS、ポータルサイト上で記載内容を統一させて、情報の信頼性を高めましょう。

NAPの統一は、サイテーションを獲得するためにも重要です。サイテーションとはWeb上で企業・店舗名、住所などのビジネス情報が言及されることで、ローカル検索の順位決定要素の一つ「知名度」を高めることに繋がります。
統一された正しい情報によるWeb上の言及を増やしていきましょう。

3 地域性のあるコンテンツを作る

その地域ならではのテーマでコンテンツを作ることで、地域名を自然に多用できたり、競合と差別化できたりと効果的です。例えば、地域の食材を使用しているレストランであれば、地域の生産者たちにインタビューをして記事を作るのも良いでしょう。

ターゲットを明確にした上で、その人たちはどんなきっかけがあれば自社のビジネスに興味を持つかを想像してテーマを決めてみましょう。

ローカル検索広告について

ローカル検索広告とは

ローカル検索広告とは、ユーザーがGoogle検索やGoogleマップで場所に関するキーワードで検索した時に、Googleマイビジネスの情報を検索結果の上部に掲載させる広告のことで、リスティング広告の一種です。

ローカル検索広告は、店舗の近くで検索をしているユーザーや地域名を指定して検索しているユーザーなど、来店の見込みの高いユーザーにアプローチすることができます。また、モバイルからであればボタンをタップしてすぐに電話できたり、デスクトップからでもルートを表示したりできるため、検索したあとすぐに来店に繋がりやすいです。

<モバイルでの表示>
・Google検索
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・Googleマップ
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<デスクトップでの表示>
・Google検索
ローカル検索結果で[すべて表示]をクリックすると、マイビジネスの情報が広告として上部に表示されます。
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・Googleマップ
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ローカル検索広告の課金のしくみ

ローカル検索広告では、広告が表示されたタイミングではなくクリックされたタイミングで料金が発生するCPC課金方式が取り入れられています。このとき、以下のアクションがクリックとして定義されています。

  • 「場所の詳細を取得」のクリック
  • 「ルート検索」のクリック
  • モバイルの「電話」のクリック
  • ウェブサイトのクリック

ローカル検索広告の設定方法

ローカル検索広告を配信するには、GoogleマイビジネスとGoogle広告アカウントを持っている必要があります。

Googleマイビジネスの設定方法:
Googleマイビジネス編集方法を徹底解説!登録方法から管理画面の使い方まで

Google広告アカウントの作成方法:
Google広告ヘルプ『Google広告アカウントを作成する』

まず、Google広告の管理画面左側のメニューから「広告表示オプション」を選択し、Googleマイビジネスのアカウントと紐づけます。紐づけが完了したら、「広告表示オプション」→「住所表示オプション」を選択し、住所表示オプションを追加するキャンペーンを設定します。

ローカル検索広告は通常のリスティング広告のオプションとして配信するため、単体で配信することはできません。キャンペーン作成やキーワード・広告文など、通常のリスティング広告の設定も必要となることに注意してください。

参照:Google広告ヘルプ『ローカル検索広告について』

ローカル検索を集客に活用しよう

ローカル検索の需要が高まっている今、ローカル検索での検索結果を最適化しビジネス情報をより多く露出することは、集客に繋がる大きな施策となります。自社の情報がローカル検索の結果にどう表示されているのか、ぜひ確認して対策してみてください。

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この記事を書いた人
松崎 明日香

松崎 明日香

マーケティング部

2020年に新卒入社後、オウンドメディア『GrowthSeed』の運営/ライティングを中心に、メルマガ運用、広告運用など自社のマーケティング業務に幅広く携わる。お問い合わせ数・売上アップを目標に日々奮闘中。趣味は喫茶店・カレー屋巡り。

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