Twitterのトレンドをおさえる!「#モーメントカレンダー」を見てみよう
Twitter運用に使える!イベントターゲティングを知ってみよう
公開日:2015年10月12日
最終更新日:2024年06月02日
今回の記事は、このような人におすすめの記事です。
- Twitterアカウントを運用または広告出稿をしている方
- Twitterアナリティクスを使用している方
- Twitterのトレンドを知るコツをつかみたい方
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目次
Twitterが提供する「イベントターゲティング」とは?
2015年7月下旬、Twitterは展開している有料のプロモーションサービス(プロモ商品)をより効率的に行えるよう、イベントの時期や傾向を把握できる機能「イベントターゲティング」を提供しました。イベントターゲティングの詳細は、Twitter公式ブログにて紹介されています。イベントターゲティングの公開には、次の背景が説明されています。
多くの方々の関心を集めるこのようなイベントは、広告主にとって自社をアピールする絶好の機会でもあります。
この機会を活かすには、イベントに興味関心を示すユーザーの文脈をどのように把握することが成功の鍵となります。
このようにイベントの機会を効果的に活用し、キャンペーンを成功に導くために新しいターゲティング手法のひとつとして「イベントターゲティング」の提供を開始しました。Twitter ADブログ:イベントターゲティングの提供開始 より
https://blog.twitter.com/ja/0724event
どのタイミングで、どんな内容をツイートするか。理解することが大切です。
実際に見てみましょう
この機能は既に公開されているのですが、少し気づきにくい場所にあるため、画像と共に手順をご紹介します。
1:Twitterにログインして、Twitterアナリティクスを開く
自分のプロフィールアイコンから「Twitterアナリティクス」を選択し、アナリティクス画面に移動します。
アナリティクスを久しぶりに見る方は、充実ぶりに驚くのでは(追記:「イベント」は実装当初は「ツール」タブ内にありましたが、10月現在では「イベント」として独立しています)。以降のキャプチャについては、機能が公開された当初のカレンダーを中心にご紹介しており、現在とは異なる可能性があります。
2:「ツール」タブから「イベントカレンダー」をクリック
この画面では、日別でイベントを確認することができます。画面をスクロールすると、現在までに登録されているイベント(※イベントの詳細については後述)を見ることができます。
この画面でできる機能全体をイベントターゲティングと呼ぶようです。
すごいと思った3つの機能
1:国別にフィルタできる
先程のキャプチャでも見えていますが、この画面では国別にロケーションを選択することができます。
All locationsにすると、各国+グローバルのイベントが一覧表示されます(赤枠)。
2:イベントのカテゴリ別にフィルタできる
さらに、国別に加えてイベント別に絞り込むこともできます。
6つのカテゴリで絞り込みができます。
「スポーツ」「All location」にすると、世界のスポーツイベントのみを閲覧できます。
3.過去のデータによるインサイトが見られる
それぞれのイベント名をクリックすると、男女比と利用端末のサマリーが表示されることがあります。下記のキャプチャは音楽フェス「SUMMER SONIC 2014」のインサイトデータです。
性別は推測分析とされています。このケースでは「サマソニに関心を持つ人は男性の方が多い、iOSユーザが多い」という分析のヒントになるのではないでしょうか。インサイトデータが存在するイベントによっては、昨年のデータをより深く見ることもできます。
Summer Sonic2014に関する統計データが見られます。この画面では、国別のデータや昨年の人気ツイートが並びます。協賛企業のキャンペーンツイートなども並ぶことがあるため、プランニングや事例収集にも非常に有用です。なお、既にTwitter広告の利用登録をされている方は、この画面からすぐに広告出稿することも可能です。広告を出稿されていない方も、データを見ているだけで面白いので、ご参考にされてはいかがでしょうか。
考えてみた:イベントに選ばれる基準はなんだろう?
公式ブログでは、次のように書かれています。
単に過去のイベント関連の話題やキーワードを分析しただけでなく、ツイートがどのように、誰に、どんな時に見られているかというデータや、ツイートへのエンゲージメントなどの包括的なデータを分析しました。
ここでいう「包括的なデータ」には、おそらく次の要素が入っているのではないかと考えています。
※個人の推測であり、実際のアルゴリズムを紹介するものではありません。
【仮説:ツイートが持つ包括的なデータとして考えられる指標】
どのように…
単語の意味解析、ハッシュタグの量、単語を含んだ実況ツイートの量 など
誰に…
アカウント情報、リプライの宛先になったユーザ、リプライの回数 など
どんな時に…
ログイン時間、投稿時間、関連ワードを含めてトレンドになった期間や回数 など
エンゲージメントの指数…
リツイート、お気に入り、リプライ、URLクリック など
あくまでも推測ですが、これまでのトレンドアルゴリズムの傾向や、Twitterアナリティクスで指標にしているもの、モーメントカレンダーのtipsなどを観察していると、これらのデータが含まれているように感じられます。
考えてみた2:「熱量の高さ」がイベントになる?
イベントにピックアップされているものは、その国の年間行事や風物詩となる事柄といった一般的なカレンダーに含まれるトピックに加えて、総合的にエンゲージメントが高いスコアとなる「一年のうち一定期間、確実に熱量が多くなるイベント(+関連広告主が存在するもの)」を掲載しているのではないかと推測しています。これらを踏まえると、8月時点で表示されている項目は、それぞれイベントカテゴリに含まれる要件を満たしています。
■スポーツ系(甲子園野球、ウィンブルドンテニスなど)
…テレビ実況やニュースのURLなどのトレンド、応援ツイートなどのエンゲージしやすさ、シーズンが明確
■エンタメ(フェス、コミックマーケット、紅白歌合戦など)
…参加者の感想や実況によるトレンド創出、リプライやフォローのやり取りが頻繁になりやすい、毎年開催される大規模なもの
■花火大会
…イベントの告知やテレビ中継のトレンド、行く / 行ってきたよなどの実況、日本の風物詩
毎年マス規模での「祭り」になっており、多くの企業が参加しているもの(事例化できるもの)がイベントに含まれている印象です。
日本は7月分から掲載
イベントターゲティングは過去にもさかのぼることができますが、日本向けは7月の「七夕」と「花火大会」からスタートしています。なお、来年以降など一定期間以上未来のカレンダーを見ようとすると、この画面になります。
※「アカウント管理者」とは、誰のことなのでしょうか……
イベントを追加する方法は調査しきれていませんが、Twitter広告を出稿しており、Twitterトレンドに一定期間乗るようなイベントであれば、このカレンダーに登録される可能性があると考えられます。
コネタ:All locationで見てみるとおもしろい
英語圏バージョンは日本よりも早く提供されていたらしく、イベントの数も充実しています。特に興味深いと感じたのは、次の項目もイベントとして登録されている点です。
「Ramadan」→ラマダン(イスラム教の行事。休日カテゴリ)
「The Wimbledon Championships」→ウィンブルトン(テニス。スポーツカテゴリ。インサイト有)
※Twitter公式ブログでも、プロモーションの成功事例として紹介されています。
「Tour de France」→ツールドフランス(自転車レース。スポーツカテゴリ。インサイト有)
このほかにも「コミコン(海外版コミックマーケット)」や「クリケット大会(イギリス)」「T in The Park(イギリスのロックフェスティバル」などが挙げられており、異なる文化圏の風物詩を知るきっかけにもなります。今後は、対応する文化圏がさらに増えるかもしれませんね。
イベントを把握できるもう一つの機能「#モーメントカレンダー」
実はTwitterにはもうひとつ、近しい機能の「#モーメントカレンダー」があります。
https://twitter.twimg.com/OwnTheMoment_JP
こちらもTwitterマーケティング向けの機能で、投稿のネタ探しにも使えるカレンダーです。
このページは毎月更新されており、一般的なカレンダーを見る感覚でイベントを知ることができます。
イベントターゲティングとモーメントカレンダーはココが違う!
毎日のイベントを把握できるツールということから、イベントターゲティングとかなり似た機能をもっていますが、さまざまな点で違いがあります。このあたりは文章では説明しづらいため、比較表にしてみました。
表は独自調査です。ご了承ください。
(※) #モーメントカレンダーは日本語版とグローバル版があります。
https://twitter.twimg.com/OwnTheMoment
イベントターゲティングは#モーメントカレンダーの上位互換?
それぞれの違いを整理すると、#モーメントカレンダーは「これからTwitterビジネスを始める人」にも視野が向いており、一方のイベントターゲティングは「既にTwitterをビジネスで活用している人」向けと考えることができるのではないでしょうか。
まとめ:イベントを見ながら、TwitterでのPRに活用してみては!
公式ブログでも書かれているように、あくまでも広告主向けの機能ではあるのですが、企業や個人を問わず、有用なツールだと思います。これを参考にすることで、Twitterという場でPRを行うときに考えておくべき、3つのポイントをおさえやすくなります。
1:得意とする分野と、それ以外のインサイトの両軸を踏まえたプランニングがしやすくなる
たとえば、音楽が得意な企業が、同日にバッティングしやすいイベントを把握することを指します。
2:「Twitterでは」何がトレンドになりやすいかを予測しやすくなる
月間・年間単位でのトレンド予測を立てることができると言えます。たとえば、甲子園野球は「イベント」として定着していますが、出場校や勝敗、コネタなどは瞬間的なトレンドになります。
3:誤解を与えないようなキャンペーンを考えるきっかけになる
グローバル版カレンダーを見た時に感じたことですが、文化圏の異なる場所へアプローチをするには、その中で行われるイベントと、それが持つ意味を知ることがとても大切です(もちろんカレンダーのみに頼らず、日常的に学ぶことが大切です)。
嗜好や関心事にも言えますが、投稿をする前に「その投稿を受け取る人が大切にしていること」を知っておくと、さまざまな視点の集まるTwitterでもキャンペーンが響きやすくなると思っています。
Twitterで広告展開を検討されている担当者の方はもちろん、いろいろな情報を知ることが好きな方に、ぜひとも使ってみていただきたい機能です。
※この記事は、フルスピードが運営する[探す]を楽しむメディア「サチラボ」にて公開した記事を加筆修正したものです。
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