Twitter運用におけるKPIはどう設定する?目的別にKPI指標を解説
Twitterアナリティクスの使い方・見方と5つの目的別の分析方法
- SNS運用
公開日:2021年09月17日
最終更新日:2024年06月02日
Twitterの運用では、日々の投稿はもちろん、ツイートのインプレッションやエンゲージメントといったパフォーマンスを分析して改善を行うことも重要です。この記事では無料で利用できるTwitterの分析ツール「Twitterアナリティクス」の使い方と効果的な分析方法を解説します!(Instagramの分析ツール「Instagramインサイト」の使い方はこちらの記事をご確認ください)
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目次
Twitterアナリティクスでできること
Twitterアナリティクスは、Twitterのアカウントを持っていれば誰でも利用できる無料のツールです。どんなツイートが反応が良いのか、エンゲージメントの推移はどのように変化しているか、フォロワーがどれだけ増えたかなどを分析することで、その後の運用改善に役立てることができます。
Twitterアナリティクスでは、ツイートとそのパフォーマンスは数秒ごとに更新されるので、ほぼタイムラグなくリアルタイムのデータを知ることができます。
データは最大3,200件まで読み込み可能です。また、初めてTwitterアナリティクスにアクセスした時点以降のデータが対象となり、最長2013年10月まで遡ってデータを抽出することができます。
アナリティクスの管理画面は4つのタブに分かれており、それぞれ以下の項目を確認できます。
- 「ホーム」タブ
- 「ツイート」タブ
- 「詳細>動画」タブ
- 「詳細>動画」タブ
各タブを1つずつ解説していきます。
※以前は「オーディエンスとイベント」というタブがあり、フォロワー属性やトレンドのイベント情報を確認できましたが、2020年1月に廃止され、今は見ることができません。
また、株式会社pamxy様が運営している「マーケドリブン」の「【画像付】Twitterアナリティクスの見方・使い方を紹介!」にてTwitterの見方について画像を混ぜて詳しく解説しています。併せて参考にしてみてください。【PR】
「ホーム」タブ
過去28日間でのパフォーマンスの変動
直近28日間でのツイート数、インプレッション数、プロフィールへのアクセス数、@ツイート数、フォロワー数を確認できます。
月ごとのパフォーマンス
月ごとのツイート数、インプレッション数、プロフィールへのアクセス数、@ツイート数、フォロワー数に加え、最もインプレッションの多かったツイートやエンゲージメントの多かった@ツイートなどを確認できます。
「ツイート」タブ
任意の期間でのインプレッションやエンゲージメントの推移、パフォーマンスの高いツイートのランキングなどが表示されます。個々のツイートをクリックすると、そのツイートのインプレッション数や各エンゲージメント数も確認できます。
また、データをエクスポートすると、ツイートごとまたは日ごとにさらに細かく数値を確認できます。
「詳細>動画」タブ
動画投稿や動画広告を行った場合、再生回数や合計再生時間の推移、動画ごとの再生回数や再生完了数などが表示されます。
「詳細>コンバージョントラッキング」タブ
Twitter広告を配信している場合、任意のWebサイトやアプリにタグを埋め込むことで、広告を見たあとのユーザーの行動をトラッキングすることができます。
Twitterアナリティクスの開き方
初めてTwitterアナリティクスを利用する時は、Twitterアナリティクスのページで「Twitterアカウントでログイン」を選択し、ユーザー名とパスワードを入力してログインします。
これでTwitterアナリティクスのデータ測定が有効化され、アカウントから直接アナリティクスへとアクセスできるようになります。
アカウントから直接アクセスするには、PCの場合はプロフィールの左側のメニューから「もっと見る」→「Creator Studio」→「アナリティクス」をクリックしましょう。
スマートフォンの場合は、個々のツイートの下部の「ツイートアクティビティを表示」をタップすることでアナリティクスにアクセスできます。
ただし、スマートフォンからはツイートごとのインプレッション数・エンゲージメント総数とその内訳(いいね・詳細のクリック数・プロフィールのクリック数・リツイート・ハッシュタグのクリック数)しか確認できません。より詳細な分析をしたい場合はPCからTwitterアナリティクスにアクセスしましょう。
アナリティクスが表示されないときは
Twitterアナリティクスが表示されない場合は、以下のことを確認してみてください。
- Twitterアナリティクスのページからログインしてアナリティクスを有効化したか
- 使用言語がアラビア語、ポルトガル語、デンマーク語、オランダ語、英語、フィリピン語、フィンランド語、フランス語、ドイツ語、インドネシア語、イタリア語、日本語、韓国語、ノルウェー語、ロシア語、簡体字中国語、スペイン語、スウェーデン語、タイ語、繁体字中国語、トルコ語のいずれかにあてはまっているか
- アカウント開設から14日以上経過しているか
- アカウントがTwitterのポリシーに違反していたり、削除・凍結されていたりしないか
参照:Twitterヘルプセンター『アクティビティ管理画面について』
アナリティクスレポートが文字化けする時は
Twitterアナリティクスでは「ツイート」タブや「動画」タブの右上から「データをエクスポート」を選択してCSV形式のアナリティクスレポートをダウンロードできます。
このレポートが文字化けして表示されてしまう場合は、以下の手順に従って開いてみましょう。
- 保存したファイルを「プログラムで開く」「メモ帳」を選択して開く。
- 文字化けせず日本語で表示されていることを確認し、メニューから「ファイル」「名前を付けて保存」を選択する。
- 「名前を付けて保存」の詳細設定で、文字コードを「UTF-8」から「ANSI」に変更し、保存する。
- エクセルでファイルを開き、文字化けせずに表示されていることを確認する。
分析前に知っておきたいTwitter用語の定義
分析を行う前に、Twitterアナリティクス上で使用される用語の定義を理解しておきましょう。Twitterでしか使用されない用語もあるので、それぞれの意味を把握して正しく分析を行う必要があります。
用語 | 定義 |
---|---|
インプレッション | ユーザーのタイムラインまたは検索結果への表示回数 |
いいね | ユーザーがいいねした回数 |
リツイート | ユーザーがリツイートした回数 |
返信 | ユーザーが返信した回数 |
リンクのクリック数 | ユーザーがツイート内のリンクやカードをクリックした回数 |
ハッシュタグのクリック数 | ユーザーがツイート内のハッシュタグをクリックした回数 |
埋め込みメディアのクリック数 | ユーザーがツイート内の画像や動画をクリックした回数 |
詳細のクリック数 | ユーザーがツイートをクリックした回数 |
アプリ表示 | ユーザーがアプリを表示するためにツイートのカードをクリックした回数 |
アプリインストールトライ | ユーザーがアプリをインストールするためにツイートのカードをクリックした回数 |
フォローしている | ユーザーがツイートからフォローした回数 |
エンゲージメント | ユーザーの反応の合計回数。リツイート、返信、フォロー、いいね、リンク/カード/ハッシュタグ/メディア/プロフィール画像などのクリック数など |
エンゲージメント率 | エンゲージメント数をインプレッション数で割った数値 |
ユーザープロフィールのクリック数 | ユーザーがツイートのユーザー名やプロフィール画像をクリックした回数 |
固定リンクのクリック数 | ユーザーがツイートの固定リンクをクリックした回数(PCのみ) |
メールで共有 | ユーザーが別のユーザーにツイートをメールで送信した回数 |
送信されたリード数 | ユーザーがツイートのリードジェネレーションカードから個人情報を送信した回数 |
Twitterアナリティクスの基本的な分析方法
ここからは、Twitterアナリティクスのデータを利用した具体的な分析方法をご説明します。まずは、基本的な分析方法を3つ取り上げます。
「ホーム」タブでパフォーマンス概要を確認する
前述したように、Twitterアナリティクスの「ホーム」タブでは過去28日でのパフォーマンスの変動や月ごとのパフォーマンスを確認できます。アカウント全体の大まかなパフォーマンスを確認し、どの指標が良かったか、悪かったか、そしてどの部分を重点的に改善するべきかを把握しておきましょう。
エンゲージメントの推移を確認する
「ツイート」タブの右側に表示されるエンゲージメント数のグラフで、任意期間の各エンゲージメントの推移を確認してみましょう。ここでは、エンゲージメント率、リンクのクリック数、コメントなしリツイート、いいね、返信のそれぞれの日別数値がグラフで表示されます。
著しくエンゲージメントが高まっている日、または低下している日があれば、その日のツイートを分析して原因を探りましょう。ツイートの内容はもちろんですが、どのような属性のアカウントから反応があったかも確認すると効果的です。エンゲージメントの高いアカウントの属性が分かったら、その属性のアカウントに積極的にアプローチしてみるとよいでしょう。
ツイートごとのパフォーマンスを確認する
「ツイート」タブには任意期間のツイート一覧とそのパフォーマンスが表示されます。また、レポートでもツイートごとのパフォーマンスのデータを抽出できます。
エンゲージメントの高い投稿、低い投稿の内容や投稿時間、文字数、ハッシュタグ、リンクや画像の有無などを比較してみると、傾向が見えてくるかもしれません。
Twitterアナリティクスの目的別の分析方法
ここでは、Twitter運用の目的別に詳細な分析方法をご紹介します。さまざまな指標があるため、何も決めずに分析を始めると方向性を見失ってしまう恐れがあります。運用目的によって重視すべき指標は異なるので、最初に目的を明確にしてから分析を行いましょう。
認知度をアップさせたい
認知度アップのためには、何よりもツイートを「見てもらう」ことが必要です。インプレッション数を確認し、よりインプレッション数を増やすための施策を行いましょう。
インプレッション数を上げるために、まずはツイートの内容を見直してみましょう。面白い、ためになる、共感できるとユーザーに思ってもらえれば、いいねやリツイートなどのエンゲージメントに繋がり、ツイートが拡散されてさらなるインプレッションの増加が期待できます。
ファンを増やしたい
商品やブランドのファンを増やしたい場合、フォロワー数を目標とするのが基本です。フォローはいいねなどのアクションと比べてハードルが高いため、フォローしてくれるのは「もっと情報を知りたい」と商品やブランドに関心の高いユーザーであると言えます。投稿内容や投稿数を工夫し、アカウントにより魅力を感じてもらえるようにしましょう。
フォロワー数だけでなく、商品名やブランド名などの任意のキーワードのツイート数、ツイート内容も確認すると良いでしょう。商品・ブランドについてどのようなことが言及されているか分析することで、ある程度の好感度を把握でき、Twitter運用だけでなくブランド戦略全体の方向性の改善策も見つかるかもしれません。
任意キーワードのツイート数などはTwitterアナリティクス上では確認できませんが、TweetDeckを利用すると便利です。TweetDeckはTwitterが提供している無料のツールで、フィルター機能で絞り込んでツイートをカラム表示させたり、複数のアカウントを一括管理したりできます。
売上をアップさせたい
企業のTwitter運用の中で、売上に繋がるのはWebサイトへの訪問です。Webサイトへ訪問するユーザーは、商品に強い関心を持ち、「もっと詳しく知りたい」と考える購入検討段階のユーザーだと言えます。
リンクのクリック数や、インプレッション数に基づくリンクのクリック率の数値が良い投稿を確認し、どんな文言を添えてリンクへ誘導すればよいか、どのページだと遷移してもらいやすいか、いつの時期・時間にどんなページを投稿すればよいかなどを分析しましょう。
話題作りをしたい
イベントや期間限定の商品など、短時間で多くの人に認知するために話題作りをしたい場合、いわゆる「バズ」を起こしたい場合は、リツイート数を目標にすると良いでしょう。
リツイートされやすい内容、口調、時間帯、メディアの種類や、どんなアカウントにリツイートされているかなどを分析しましょう。その際にインプレッション数やいいね数も掛け合わせると効果的です。リツイートしてもらってインプレッション数が高まったアカウントに積極的にアプローチしたり、いいね数は多くてリツイートが少ない投稿の問題点を考えたりすることで、リツイートされやすい投稿作成のコツを把握しましょう。
ロイヤリティを向上させたい
既にアカウントをフォローしてくれていたり、商品を購入したことがあったりするユーザーのファン度をさらに強めるためには、いいね数やリツイート数、コメントなどのエンゲージメント全体を確認します。特にコメント数とその内容は、顧客からの貴重な意見として重視し、アカウント運用はもちろんブランド全体の改善に役立てる必要があります。
商品の使い方の解説、商品・ブランドへの質問や意見の募集などカスタマーサポートに繋がるツイートをして、そのツイートへの反応を分析・改善していくのもよいでしょう。
分析結果を運用に活かす3つのコツ
仮説を立てて改善する
しっかりと分析を行い「なぜ」パフォーマンスが良かったか、悪かったかを把握することで改善の方向性が見えてきます。「このような理由があり、このような結果になるはずだ」と仮説を立てて改善を行うことで、もし成果が出なかったとしてもすぐに次の仮説が生まれ、施策を実行することができます。
反応が良い投稿の再現性を試す
一度反応が良かったからといって、その投稿方法をノウハウとして繰り返し利用するのには注意が必要です。効果があった投稿方法は条件を変えて何度か試してみて、それでもパフォーマンスが高い場合はノウハウとして活用しましょう。
また、繰り返しすぎてユーザーに飽きられてしまったり、季節やトレンドと合わない投稿になってしまったりしないよう注意してください。
プロフィールも改善する
投稿だけでなく、アカウントの「顔」であるプロフィールも定期的な改善が必要です。まずはアカウント自体に興味を持ってもらうためにツイート内容を工夫し、プロフィールページの遷移率を高めましょう。そこからフォローやサイト訪問に繋げられるよう、プロフィールの内容を充実させます。ブランドや商品の詳細、最新ニュースなど、ユーザーが知りたいと思う情報を分かりやすく記載してください。
Twitterアナリティクスを活用して運用を改善しよう
特にアカウント開設直後は投稿作成に手一杯になってしまいがちですが、成果を上げるためには分析と改善が最も重要です。Twitterアナリティクスを活用し、分析と改善策の実行を繰り返して目標達成に繋げましょう。
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松崎 明日香
マーケティング部
2020年に新卒入社後、オウンドメディア『GrowthSeed』の運営/ライティングを中心に、メルマガ運用、広告運用など自社のマーケティング業務に幅広く携わる。お問い合わせ数・売上アップを目標に日々奮闘中。趣味は喫茶店・カレー屋巡り。
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