公開日:2021年05月31日
最終更新日:2021年10月18日
Instagramのユーザー数は、世界で10億人、国内でも3,300万人となっており、今や年齢・性別問わず幅広い人々が利用するSNSとなりました。そのため、Instagram広告を活用する企業が増えていますが、「いくらかかるか分からないので始めにくい」という方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、Instagram広告の費用の決まり方や、費用対効果を高めるためのポイントについてご説明します。
※本記事の情報は2021年5月時点のものです。今後のFacebook・Instagramのアップデートにより、内容が変更される可能性があります。
Instagram広告の基礎からもっと知りたい!という方はこちらの記事をご確認ください。 【2021年最新版】Instagram広告の種類とその特徴、利用シーンを解説
目次
Instagram広告の費用の決定方法を理解するために、まずはInstagram広告が配信される仕組みから知っておくことが重要です。
Instagram広告では、どの広告が表示されるかが広告オークションによって決定します。あるユーザーに広告を表示できる機会が生じると、そのユーザーをターゲットとして含んでいる広告主同士が競い合い、ユーザーと広告主の両方にとって価値の高い広告が選ばれます。
Facebookのプラットフォームでは、価値の高い広告を以下の要素から判断しています。
そもそも広告オークションに勝利して広告を表示できなければ、コンバージョンが生まれず成果に繋がらないので、これらの3つの要素を考慮して広告を作成しましょう。
Instagram広告には「CPM課金」「CPC課金」「ThruPlay」の3つの課金対象があり、対象となるイベントが発生すると料金が発生する仕組みとなっています。キャンペーンの設定時に選択する「キャンペーンの目的」によって利用できる課金対象は異なります。
Instagram広告の各配信面では以下のキャンペーンの目的が選択できます。
参照:Facebook for Business|ビジネスヘルプセンター『Instagram広告の目的』
ただし、初めてInstagram広告を配信する場合は、そのアカウントの信頼性を判断する目的から、CPM課金しか利用できないので注意してください。
CPM(Cost Per Mille)課金はインプレッション課金とも呼ばれ、広告が表示されるごとに料金が発生する仕組みです。Facebookの広告配信システムでは、基本的にCPM課金が利用されます。
効率良く広告を表示させるよう最適化されるため、リーチを増やして認知度をアップさせたい場合に特に効果的です。
CPC(Cost Per Click)課金はクリック課金とも呼ばれ、広告がクリックされると料金が発生する仕組みです。どれだけ広告が表示されても、クリックされるまでは課金対象になりません。
広告をクリックしてくれる可能性の高いユーザーに配信されるため、潜在顧客にアプローチして商品購入に繋げたい場合に効果的です。
ThruPlayは動画広告が15秒以上視聴された場合、または15秒未満の動画の場合は最後まで視聴された場合に料金が発生する仕組みです。
動画の再生回数を増やし、認知度アップに繋げたい場合に効果的です。
参照:Facebook for Business|ビジネスヘルプセンター『ThruPlay』
Instagram広告では広告主が事前に予算を設定し、その予算内で最大限のパフォーマンスが得られるよう広告が最適化されます。予算を超える金額が請求されることはありません。
最終的に支払う料金は、「合計消化金額」または「獲得した各結果の単価」により決定します。
合計消化金額は予算の設定によってコントロールします。予算はキャンペーンまたは広告セット単位で設定でき、予算が大きいほど多くのユーザーにリーチできます。
キャンペーン・広告セットのどちらで予算を設定した場合でも、1日の予算か通算予算かを選択します。1日の予算は掲載期間中に1日あたりで消費したい平均金額、通算予算は掲載期間全体で支払うことのできる上限金額を示します。
また、消化金額の調整方法として、アカウントの上限予算・キャンペーンの上限予算の設定も可能です。上限予算を設定することで、想定以上の高額の請求が発生することを防ぎます。
以下では、キャンペーン予算と広告セット予算についてそれぞれ詳しくご説明します。
キャンペーンの設定時に「キャンペーン予算の最適化」をオンにすると、キャンペーン全体の予算を設定できます。キャンペーン内で最小のコストで最大のパフォーマンスが得られるよう最適化されるため、成果の高い広告セットがリアルタイムに判断されて多くの予算が配分されます。
初めてInstagram広告を配信する、Instagram広告の管理に工数をかけられないなど、手動での予算のコントロールを減らしたい場合に利用すると良いでしょう。
個々の広告セットに予算を設定することでより詳細に配信をコントロールします。
広告セットごとにオーディエンスサイズが異なるなど、広告セット内の要素に大きく違いがある場合は、広告セット予算を設定することでキャンペーン全体の広告配信をコントロールしやすくなります。
参照:Facebook for Business|ビジネスヘルプセンター『予算について』
結果の単価は入札戦略によってコントロールします。入札戦略では、ブランドの認知度アップや商品の購入など、広告の目的を達成するためにどのように予算を利用して入札を行うかを決定します。「消化金額に基づく入札」「目標に基づく入札」「手動入札」の大きく3カテゴリ、全部で5種類に分けられ、キャンペーンの目的によって選択できる入札戦略は異なります。
注意点:CPAは厳密にコントロールされないため、オークションの競争度により変動する可能性あり
注意点: ・CPAが高騰する可能性がある ・コンバージョンイベントをトラッキングするピクセルまたはSDKの設定が必要
注意点: ・情報収集期間が他の入札戦略より長くなる可能性がある ・単価上限が低すぎると配信ボリュームが著しく小さくなる可能性がある
注意点: ・設定したROAS値は必ずしも保証されるものではない ・ROAS値を高く設定しすぎると配信ボリュームが減り、予算を消化しきれない可能性がある ・コンバージョンイベントをトラッキングするピクセルまたはSDKの設定が必要
注意点: ・CPAはコントロールされないため、頻繁に入札価格の変更が必要 ・配信ボリュームが制限されるため、機会損失が発生しやすい
参照:Facebook for Business|ビジネスヘルプセンター『入札戦略について』
Instagram広告の支払い方法を設定するには、プロフィールの「設定」から「ビジネス」を選択し、「広告の支払い」から「支払い方法」に入ります。以下の支払い方法を利用できます。
参照:Instagramヘルプセンター『Instagramアプリから広告料金を支払う』
Instagram広告の料金が決定する仕組みを解説してきましたが、実際に予算や入札戦略を設定するとなると何を基準に設定すればよいのか迷ってしまう方も多いでしょう。そこで、予算や入札戦略を決める際におさえておきたい、費用対効果を上げるための考え方のコツをご紹介します。
設定したターゲティングのオーディエンスサイズが小さいほど単価は高く、逆に大きいほど単価は低くなります。単価が高いと配信量が減ってしまうので、そもそもユーザーに広告を見てもらえなくなってしまいます。一方で単価が低いと配信量は担保できますが、関連性の低いユーザーにも配信されてしまう可能性があり、予算を無駄遣いすることに繋がります。 オーディエンスサイズと予算のバランスはしっかり考慮しておきましょう。
広告オークションでは「入札価格」「推定アクション率」「広告品質」の3つの観点から価値の高い広告が判断されますが、「推定アクション率」と「広告品質」をもとに「広告の関連度」も測定されます。ターゲットオーディエンスと広告の内容の関連性が高いほど、少ない費用で大きなパフォーマンスを得られることが分かっているので、適切なターゲティングを設定できているか見直してみてください。
広告の関連度は、Facebook広告マネージャから確認することができます。管理画面の右上から「列」をクリックして「列をカスタマイズ」を選択すると、列に加える指標をカスタマイズできます。広告関連度を測る指標として「品質ランキング」「エンゲージメント率ランキング」「コンバージョン率ランキング」を確認できます。
また、広告の配信目的やユーザーのInstagram利用動向に応じてフォーマット・配信面を使い分けるとさらに効果を高めることができます。例えば、新商品の認知を広げたい場合はリアルタイム性の高いストーリーズ、商品購入を促したい場合は時間をかけて閲覧される可能性の高いフィードを利用すると良いでしょう。
認知拡大を目的とする場合、より多くのユーザーにリーチできるよう配信量を確保するためには大きな予算が必要です。一方コンバージョン数の最大化を目的とする場合、リーチが多くなくても関連性の高いターゲット層に配信できれば、低予算でも成果を期待できます。目的を明確にした上で、その目的の達成を見込めるだけの十分な予算を設定することが重要です。
Facebookの広告配信システムでは、広告主の広告と関連性の高い最適なユーザーを見つけるために、予算は5ドル以上、期間は6日以上で開始することが推奨されています。(参照:Facebook for Business|ビジネスヘルプセンター『Instagram広告の予算を設定する』)
Instagram広告では、広告セット内のターゲティングを設定すると、オーディエンスサイズやリーチ数、アクション数の推定値をシミュレーションすることができます。
設定する予算によって結果の推定値は変わるので、1ユーザーの獲得もしくは1アクションの獲得にどれだけの費用が必要かを試算しておくとよいでしょう。ある程度の獲得単価を把握したら、そこに目標とする獲得数をかけ合わせることで適切な予算を割り出すことができます。
Instagramはビジュアル要素の強い媒体なので、広告においてもクリエイティブが非常に重要です。配信を行う中で成果の低いクリエイティブがあればすぐに削除したり、変更したりできる体制を整えておきましょう。予算や入札価格の調整ももちろん重要ですが、効果測定を行ってスピーディにクリエイティブを入れ替えることも費用対効果の向上に繋がります。
Instagram広告は自由に予算設定ができ、目的に応じて入札戦略を選択できるので、少額でも大きなパフォーマンスを期待できます。コツを掴んで適切な予算設定をし、PDCAを回しながら費用対効果を高めていきましょう。
こちらの資料では、Instagram広告のブランディング目的での施策設計、最新の広告メニューとその活用方法、事例などを詳しくご紹介しています。 ~ブランディングに繋がる!Instagram広告活用方法と成功事例~
松崎 明日香
マーケティング部
2020年に新卒入社後、オウンドメディア『GrowthSeed』の運営/ライティングを中心に、メルマガ運用、広告運用など自社のマーケティング業務に幅広く携わる。お問い合わせ数・売上アップを目標に日々奮闘中。趣味は喫茶店・カレー屋巡り。
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