【業界別】企業のLINE公式アカウントの運用事例と活用方法まとめ
【2015年版】主なソーシャルメディアのブランドガイドラインをまとめました。
- SNSマーケティング
公開日:2015年10月12日
最終更新日:2022年11月08日
2015年8月、Ameba社がロゴを変更したニュースをきっかけに、ふと「いろいろな企業のロゴやブランドは、どのようなガイドラインで守られているんだろう」と考えていました。
人気の高いサービスのロゴは、運営チームのアイデンティティが込められていると同時に、そのサービスや運営企業の持つブランドを損なわないよう、ガイドラインによって守られていることが多いようです。
目次
ガイドラインのもつ役割をざっくり言うと
ガイドラインは法的根拠を持つものではありませんが、著作権として管理しているものと放棄しているもの、どのように使って欲しいか、というアウトラインを提示することで、企業間や個人間でのトラブルを軽減する大切な指針となります。
- なりすましを防ぐ・著作権、商標、肖像権などの侵害を防ぐ
- ブランドイメージにそぐわない使われ方を防ぐ…などが主な役割となります。
たとえば、「FacebookやTwitterのロゴを勝手に使い、あたかもサービス提携しているように見せる」ことを防ぐために、ガイドラインが機能します。
だけど、ガイドラインのページは探しにくい
このようなロゴやブランドのガイドラインはとても重要である一方、表だってアナウンスされるケースが少なく、Web制作やソーシャルボタン、バナーなどをつくるときに検索し、利用規約のカテゴリを探してようやく発見する、という経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ソーシャルメディアをほぼ毎日利用しているのに、ロゴやブランドの適切な扱いについては知らない、というのは悲しいもの。備忘録として、有名と思われるソーシャルメディアの2015年4月現在のロゴと、ガイドラインの特徴についておさらいしてみました。
はFacebookのロゴやスクリーンショットのガイドラインこちら
Facebookの利用規約はこちら
特徴
- ロゴは文字なし、文字あり、いいね!マークと種類豊富
- キャプチャもあるので、プロトタイプづくりにもぴったり
- 放送に関する規定もあります
Facebookは、ソーシャルメディアの中でも広告商品の展開が非常に早かったと認識していますが、ブランドガイドラインも多岐にわたり策定されています。※今回の記事ではロゴを掲載していますが、これは「Facebookのブランドについて言及する」というルールに則って作成している、ということになるようです。
特徴
- この鳥は「Twitterバード」と言います。 (以前はトサカがありましたが、ロゴ変更ですっきりしましたね。名前も違っていたようです)
- 規定事項は細かいのですが、わかりやすい言葉でまとまっています。
※フォントや項目「すべきこと・してはいけないこと」など、やさしい言葉づかいは規約づくりの参考になりそうです。
昔のTwitterバードを使っている方やパロディも見かけますが、実は規約違反のようです。
※過去のロゴやパロディについて言及する場合は問題ないようですが、「現在のTwitterそのものが、このようなロゴである」と誤認するような表現は好ましくない、という考え方でよいと思います。
mixi
mixiのガイドラインはこちら
特徴
- 「ミクシィ」であり、「ミクシ」「ミクシー」「ミクシイ」ではありません。
- モノクロへの改変はOKのようです。
- 該当ページへのリンク以外の目的でスクリーンショットを使用する場合、書面許諾が必要です。
ロゴの規定もありますが、mixiへのリンク規定や社名の規定が充実しています。
LINE
LINEロゴ一覧はこちら
LINEのロゴ利用ガイドラインはこちら
特徴
- LINEのキャラクターではなく、ロゴやアプリアイコンのガイドラインです。
- LINE@に関する規定もあります。
- 印刷を前提としたAIファイルがあります。
※AIファイルが置かれているのは、LINE@のサービスがあるからこその配慮と感じました。
改変禁止、アイソレーションの項目は、POPをつくるときにも参考になりそうです。
今回は、ブランドキットで見つけたロゴを掲載します。
Instagramのガイドラインはこちら
特徴
- 2015年10月現在は、説明は英文のみのようです。
- おなじみのアプリアイコン(トイカメラ)は「View More」をクリックしないと出てきません。
- アプリのアイコンのほか、フラットなモノクロ、筆記体のロゴがあります。
国内での人気も急上昇のInstagramですが、ブランドガイドラインについてはこれから構築されていく印象を受けました。美しいビジュアルとスッキリとしたUIで「魅せる」ことに特化したソーシャルメディアと感じているため、日本語版の案内もあるととてもありがたいです。
ピンタレストのガイドラインはこちら
特徴
- 開発からプロモーションまでを意識した、一貫性のあるガイドラインページです。
- ダウンロードボタンがとてもクリックしやすいです。
- わかりやすい説明で、項目ごとにフォントの強弱もついており、とても読みやすいです。
日本ではあまりユーザ数が伸びない状況が続くPinterestですが、ビジネスやプロモーションを目的として使う方にはとてもわかりやすいガイドラインと言えます。
Google+
Googleのガイドラインはこちら
Googleのブランドポリシーはこちら
特徴
- ロゴを一覧表で紹介しています。
- 「間違っている Google+ ログイン ボタンのデザインの例」は、他のGoogleプロダクトのロゴを用いて紹介しており、うっかり間違えてしまいやすいポイントが抑えられています。
- 改変の範囲は提示していないキットのみを用いる方が無難かと思います。
自由度の高い印象があるGoogle+ですが、ブランドポリシーはかなり厳格な印象です。ただし、これはGoogleが多種多様なプロダクトを持ち、多くのユーザに使われているからこそ、「決められた使い方」を提示することで、混乱を防いでいるのかもしれません。
Youtube
YouTubeのロゴ・アイコンのガイドラインはこちら
特徴
- 「パートナーと広告主」「エンターテイメントとメディア」「端末メーカー」「API 開発者」と4つのカテゴリごとにガイドラインがあります。
- アイコンについては“絶対に編集したり変形したりしないでください。”など、シンプルながら厳格な規定があります。
巨大動画共有サービスということもあり、チャンネル利用者からサービスを利用できる端末に至るまで、幅広くガイドラインを設けています。
vine
vineのガイドライン(英文)はこちら
特徴
- 現時点では英語のみです。
- 改変はできず、規定のもののみを使いますが、eps,pdf,pngと形式が充実しています。
簡素なブランドページですが、ロゴの形式は一通りそろっています。短い動画を共有できる新興SNSという意味合いでは、競合にあたるInstagramと比べ、わかりやすい印象を受けました。
MySpace
特徴
- 現在のMySpaceと同様、ページが左→右とスライドします。
- かなりシンプルなガイドラインです。
- 現時点では英語のみです。
久しぶりにこのロゴを見る、という方もいるのでは。地道にユーザ数が増えているというニュースもあるので、ご興味のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
おまけ:Tumblr
Tumblrのガイドラインはこちら
特徴
- 書き方がチャーミングです。「ロゴに余白をつけないとちょっとカッコ悪くなります。」などは、アイソレーションを楽しく理解しやすいコメントだな、と思いました。
- 今回のまとめで、唯一色/背景の改編を推奨しています。
- 右上のロゴやファビコン(ブラウザタブにつくマーク)は、現在のものより新しくなったような気がしますが、今のところガイドラインページのロゴはフラットな状態です。
ブログプラットフォームとして定評のあるTumblrですが、Yahoo!に買収されてからも言葉づかいはユーモア満点のようです。
まとめ:集めてみて思ったこと
ブランドガイドラインの策定範囲や配布形式は、企業によってかなり違いがあることを実感しました。
【策定範囲】
- ブランド全体のガイドラインの中に、ロゴやアイコンのガイドラインを含めるパターン
- ブランド、ロゴまたはアイコンでページが独立しているパターン
- 開発、ビジネス、メディアと、使われ方別に案内をするパターン
【ロゴ/アイコンキットの形式】
- png,psd,jpeg,aiなど、形式が豊富なパターン
- 形式は少ないが、サイズが豊富なパターン
- サイズも形式も充実しているパターン
【その他・気づいたこと】
- 基本的にソーシャルメディアそのものを言及する場合、変形やパロディは認められない
ガイドラインの書き方からは、運営企業のスタイルが見えることもある - 項目や見出し一つで、企業の「考え方」が見えてくる
ガイドラインのページは、どうすれば探しやすいか
今回、ガイドラインページを集めるにあたって、サイトのさまざまな場所を巡ってたどり着いたケースが多く、時間を要しました。
では「webサービスのガイドラインをつくる立場」として考えた場合、どうすれば利用者に伝わりやすいのでしょうか。既に規定を作成した場合、これから策定する場合に関係なく思いつく限り、アイディアを挙げてみます。
- フッターエリアに配置するなどして、見つかりやすくする
- ビジネス向けページだけでなく、個人ユーザ向けの画面でもすぐに閲覧できるようにする ※わかりやすい例(ameba)
- ガイドラインを扱うページは内部施策の優先度を高めて、クローリングしやすくする
- ファイル形式は使い易いものから提供する(.pngと.psdから設置するのがいいな、と感じました)
…など
今回は有名なソーシャルメディアに絞ってご紹介しましたが、webサービスや業界別などでガイドラインを比較しても面白いと思います。
なんらかの理由でロゴを使いたいときのまとめに、普段使っているソーシャルメディアのトリビアとして、組織のイメージに合う形でガイドラインを策定したいとき、などなど。
こちらの記事がご参考となれば、とても嬉しいです!
※この記事は、フルスピードが運営する[探す]を楽しむメディア「サチラボ」にて公開した記事を加筆修正したものです。
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