Webマーケティングを極めるなら覚えたい!調査に使える「検索演算子」まとめ
Webサイトの目的とは? 目的別の施策も解説
- SEO基礎
- UI/UX
公開日:2021年04月27日
最終更新日:2024年06月03日
企業のWebサイトはどのような目的を持つべきか、考えてみたことはありますか?
Webサイトがあって当たり前の世の中にあっては、「とにかく作らないといけない」が先にあって、よく考えずにとりあえず「同業者のサイトを真似して作った」「よく考えずただテンプレートに沿って作った」といった企業も多いのではないでしょうか。
これでは1年から2年も経つと、「Webサイトを作れば資料請求が増えるかと思ったけど、全然申し込みがなかったね」といった残念な結果になりかねません。Webサイトを使って資料請求数を増やすという手段が悪いのではなく、使い方や目的設定が誤っていたことに気付ければリニューアルに歩みを進められるかもしれませんが、Webサイトはうちの企業には向かないと勘違いしてしまっては、(今の時代なくすわけにもいかず)放置されて余計な管理費のみ発生し続けることになってしまいます。
ではWebサイトの目的とは一体何なのでしょうか。目的に沿った施策を実施していくためにも、今一度考えてみましょう。
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Webサイトの目的はこんなにある!
まず、Webサイトの目的として代表的なものをいくつか挙げてみましょう。
認知度向上(たくさんの人に知ってもらう目的)
インターネット上にWebサイトを公開する上で、第一の目的となりやすいのが認知度の向上です。広告や検索、各種メディアなどから流入してきたユーザーに知ってもらうことはもちろん、すでに企業やサービスを知っている人により深く知ってもらうという目的もあります。
ブランディング(価値を高める目的)
企業としてお客さまにどう見られたいかを、Webサイトでは示していくことができます。他社と比べたときのアピールポイント、社会に伝えたいメッセージなどを戦略的に発信する上で、Webサイトは大きな役目を果たすことでしょう。
顧客の獲得(買ってもらう目的)
目的として一番わかりやすいのは、この「顧客の獲得」かもしれません。商品を購入してもらうだけでなく、資料請求してもらう、電話で問い合わせてもらう、イベント・セミナーに参加してもらうといった潜在顧客の獲得もここに含まれます。
カスタマーサポート、カスタマーサクセス(顧客対応の目的)
購入した商品でわからないことがあったら、まずWebサイトで調べるのが今では当たり前です。そのときに必要な情報や手段を提供する目的をWebサイトは持つことになります。
また、カスタマーサクセス(顧客の成功までを目指したサポート)までを目的とするケースも最近では増えています。
こういったカスタマーサポート、カスタマーサクセスの役割をWebサイトが担えば、顧客対応にかかる人的コストの削減にもつなげられるでしょう。
人材採用(社員を増やす目的)
求職者の多くは求人サイトで仕事を探すかもしれませんが、その企業に応募するか判断するためには、企業のWebサイトを必ず見るはずです。また、ある業界、ある職種の仕事に絞って仕事を探す際、企業のWebサイトにダイレクトにアクセスしてくる人も少なからずいるでしょう。なので採用を推し進めるためには、何らかの形でWebサイトを活用することが必須となってきます。
Webサイトの種類ごとの目的とは
以上のような目的を達成するために、企業はどのようなサイトを用意しておけばいいでしょう。といってもサイトの種別は概ね、コーポレートサイトとサービスサイトに分けられ、このどちらかでだいたいの目的は達成できることになります。
これらをまとめて一つのサイトとして展開することもありますが、企業規模が大きくなるほど、分けて作成するケースが多くなっています。
コーポレートサイト
会社概要や事業内容、プレスリリース、投資家向け情報、人材採用情報などを主に掲載するのがコーポレートサイトです。「自社の情報を伝える」のに適しています。潜在顧客、既存顧客、投資家、株主、求職者など、閲覧するユーザーの種類は多岐にわたるでしょう。
人材採用に関しては、コーポレートサイトとは別に「採用サイト」を作る場合もあります。
サービスサイト
サービスサイトの場合は、「サービス(や商品)の情報を伝える」だけでなく、サービスを買ってもらう、もしくは買いたくなるように促すことができます。サービスサイトを閲覧するのは、主に潜在顧客や見込み顧客、既存顧客など、お客さまが中心となるはずです。
ECサイトはサービスサイトとまとめて一つのサイトとする場合もありますし、サービスサイトは商品ごとに複数作り、販売はECサイトに集約するといった方法もとられます。
なお、コーポレートサイトやサービスサイトとは別に、「オウンドメディア」を作成する企業も増えています(広義ではコーポレートサイトやサービスサイトもオウンドメディアではありますが、ここでは別のサイトとして考えます)。
オウンドメディア
例えば化粧品会社であればお肌についての情報サイト、人材紹介会社であれば転職に関する情報サイトなどを一般的にオウンドメディアと呼んでいます。販売するサービス、商品を直接的にアピールするのではなく、それらを購入する可能性があるお客さまが求めるだろう情報を提供するのが特徴です。こういったオウンドメディアは、潜在顧客の獲得が目的となることが多いです。
それぞれの種類のサイトで達成できる目的を以下の表にまとめてみました。
サイトの種類 | 達成できる目的(主なもの) |
---|---|
コーポレートサイト | 「認知度向上」「ブランディング」「人材採用」 |
サービスサイト | 「認知度向上」「ブランディング」「顧客の獲得」「カスタマーサポート、カスタマーサクセス」 |
オウンドメディア | 「認知度向上」「顧客の獲得」「カスタマーサクセス」 |
例えば、オウンドメディアの読者をターゲットに人材採用をするといったことだって可能ではあります。ただわかりやすい分け方としては上記になります。
また、オウンドメディアで人材採用を試みる場合も、オウンドメディアとコーポレートサイトの両方に人材採用ページを設けるのではなく、オウンドメディアではあくまで一つの記事として人材採用の告知をし、人材採用コンテンツを設けたコーポレートサイトに誘導する方がスマートです。
現在コーポレートサイトしかなく、サービス説明をその中で簡単にしか行っていないのであれば、サービスサイトを別に作ってブランディングしたり、顧客獲得数の増加を狙ったりといったこともできます。オウンドメディアで潜在顧客を開拓するといった方法もとれるでしょう。
もっとオウンドメディアとコーポレートサイトの違いを知りたい又は、それぞれの役割やサイトの構成要素について知りたい方は株式会社THINkBAL様が監修している「Digital Magazine」の「オウンドメディアとコーポレートサイトの違いは?それぞれの役割と取り入れたい要素」の記事を是非参照してみてください。Webサイトの目的を達成するために準備すべきこと
Webサイトを公開すれば必ず目的が達成できるというものではありません。今風にリニューアルすればすぐ改善できるというものでもないでしょう。
誰に、どんな風に認識・理解してもらうのかを考えてWebサイトを設計する必要があります。例えば掃除機のメーカー・販売会社がいくつかあったとして、それらの掃除機はどれも同じターゲットに向けた商品であるとは限りません。単身世帯向けだったり、ファミリー向けだったり、法人向けであったりもするでしょう。購入はネットが中心でしょうか、それとも店頭で店員の説明を聞いた上でないと難しいでしょうか。Webサイトを最大限生かすためには、こういった情報を整理して構築することが求められます。
Webサイトの制作にはディレクター、デザイナー、エンジニア、ライターなどさまざまな人たちが関わりますので、共通認識を持って制作、運営するためにも必要な準備です。
ペルソナの作成
商品・サービスを利用するのは具体的にどんな人なのか探り出し、それを仮想のユーザーとして表出したものがペルソナです。
ペルソナは、既存顧客のデータやアンケート調査、インタビュー、市場調査などから導き出します。なお、根拠あるデータからペルソナを導き出すのが本来は正しいのですが、よりアジャイルな開発ではスケジュールや工数が見合わないため、後に徐々に修正することを前提として作成される簡易ペルソナ(プラグマティック・ペルソナ)もあります。
ペルソナ作成については資料をご用意しています。BtoB企業向けとなっていますが、BtoCでも参考になると思います。よろしければダウンロードしてみてください。
BtoB企業向け:Webサイト改善におけるペルソナ作成ノウハウ
カスタマージャーニーマップの作成
例えばユーザーがどのように商品やブランドを認知し、関心を持ち、購入意欲を掻き立てられて成約に至るのかといった道のりを可視化したのが「カスタマージャーニーマップ」です。顧客の行動、心理を時系列に並べていきます。
カスタマージャーニーマップを用意しておくと、どんなコンテンツがWebサイトに必要か、どのような導線にすべきかなどが見えてきます。
目標の設定
具体的な目標も立てておきたいものです。Webサイトの目標としてはPV、訪問数がわかりやすいところ。すぐに結果が出るわけではありませんから、長期的に見る必要があります。
顧客獲得という目的に力を入れるなら、Webサイトから資料をダウンロードできるようにし、その資料ダウンロード数を目標とするのもいいでしょう。
Webサイトが企業の利益に寄与したかを比較的直接的に確かめたければ、Google アナリティクスで「目標値」を設定し、その数字を目標にする方法もあります。目標値を設定すれば、目標達成(メールマガジンの登録達成なども含まれます)を金額に換算して確認することができます。これなら目的を達成した際、上司などにもその成果を納得させやすくなるでしょう。
次に、それぞれの目的に応じてWebサイトではどのような施策を行えばよいかについてご紹介しましょう。
認知度向上に必要な施策
認知度向上を図るためにWebサイト自体ができることとしては、まずSEOがあります。プレスリリースを出したり、広告を出したり、ソーシャルメディアで拡散を狙ったりという方法ももちろん認知度向上につながりますが、コストをかけたり、他メディアを活用する方法となります。自社のWebサイトのみ(正確にはGoogleの力が必要ですが)を使って認知度向上を図るには、SEOが基本となってきます。
コーポレートサイトなら、まず企業名で検索した際に上位にいるべきとなるでしょう。当然そうなると思われるかもしれませんが、たまたま企業名と同じ有名なサービスなどが他にあり、そちらより上に上げるのが難しいといった場合もあります。
サービスサイトなら、商品・サービス名称はもちろん、その商品やサービスを購入しそうな人が検索するキーワードで上位にいることが望ましくなります。
具体的にSEOの施策としては、
- SEOを踏まえたサイト構造、導線設計を行う
- HTMLを最適化する
- ページごとに上位表示したいキーワードを設定した上でページを作る
- Google Search Consoleなどを使い、SEO上の課題を見つけて改善する
- 他サイトからのリンク獲得方法を検討する
などなどを行います。人材採用のページであれば「Google しごと検索」に表示されるよう構造化データを最適化するといった方法がとれるなど、同じSEOでも目的によってとるべき施策が異なってくることもあります。
顧客獲得に必要な施策
顧客獲得に必要な施策としては、認知向上と同じくSEOはまず入ります。潜在顧客、顕在顧客にアプローチできるキーワードを設定して、必要なコンテンツを追加するなどします。キーワードの選定が上手くいっていれば、検索流入からダイレクトに成果に結びつけることは十分可能です。
また、UI/UXにも気を配る必要があります。UIはユーザーインターフェース、UXはユーザーエクスペリエンスの略です。
詳しい説明はここでは省きますが、UI/UX=「UIを通してユーザーが得る体験」を意味します。UI/UXを考えるということは、利用するユーザーを中心に考え、ユーザーが各フェーズで持つ目標を不満なく迷わず確実に達成できる状態を目指すことを指します。
UI/UXに配慮のないWebサイトの場合、ユーザーが必要とする情報を見つけられなかったり、うまく機能を操作できなかったり、正しい理解を得られなかったりとなる恐れがあります。そうなると、煩わしさや誤認・誤解などが生まれてしまい、検討の保留や、他類似サイトでの検討を行うユーザーが多くなってしまうこともあるでしょう。
広告出稿に力を入れ、そこからの獲得を増やす目的がある場合は、広告からの飛び先であるLP(ランディングページ)をWebサイト内に用意しておきます。特に成果のハードルが低かったり、差し迫った購入を必要としたりする商品、サービスであれば、そのページを閲覧するだけで購入意志を決めさせるほどの情報量を持たせます。
カスタマーサポート、カスタマーサクセスに必要な施策
カスタマーサポートには、Q&Aや用語集、マニュアルなどをWebサイト上にまず用意します。チャットボットを活用するケースも増えてきます。
企業側から伝えたいことではなく、ユーザー側の目線に立った内容で、丁寧に接客するようなコンテンツを作ります。
カスタマーサクセスの要素も最近ではWebサイトに求められるようになりました。既存顧客に向けて、商品・サービスの上手な使い方、活用例などを展開します。カスタマーサクセスの施策がうまくいけば、LTV(ライフタイムバリュー/顧客生涯価値)を高めることもできます。カスタマーサクセス用に作成したコンテンツは、メールマガジンやSNSなどを使って案内するケースが多くなります。
人材採用に必要な施策
人材採用には、まず人材採用情報を掲載するページが必要です。応募の数を増やすという目的を達成するためには、社員紹介ページや福利厚生の案内、求職者向けの事業紹介ページも作って魅力を伝えるのも良いでしょう。
企業に合う人材が採用ページに訪れて興味を持ったのに、応募のハードルが高い、わかりにくいといった理由でやめてしまうケースも考えられます。応募までスムーズに進んでもらえるよう、UI/UXにも気を配りたいものです。
Webサイトではこのようにさまざまな目的を持つことができます。しかしその目的を達成できるかは、どのような準備をし、どのような施策をするかにかかっています。
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