Webマーケティングを極めるなら覚えたい!調査に使える「検索演算子」まとめ
トリプルメディアとは?古いのか?メディアごとの特徴とその活用方法
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公開日:2021年02月12日
最終更新日:2024年08月06日
「トリプルメディアの特徴と活用方法」を理解することでサービス/商品の適切なマーケティング戦略を立てることができるようになります。
マーケティング戦略の遂行において「メディア」の活用は特に重要な役割を担っています。メディアには様々な種類があり、企業全体で売上・利益を積み上げていくためにもメディアごとの役割を理解することが重要です。
当記事の前半でトリプルメディアを構成する3つのメディアの説明と各メディアの活用方法をご紹介し、記事後半でオウンドメディア運営時に参考となる各メディアの連携例をご紹介します。
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目次
トリプルメディアとは?
トリプルメディアとは「ペイドメディア」、「オウンドメディア」、「アーンドメディア」の3メディアから構成される概念を示した言葉です。
メディアには「手段/方法/媒体」という意味があり、転じて広告・マーケティング業界においては「企業と消費者を繋ぐ手段」のように考えられています。
トリプルメディアを意識してメディア運営することで、各メディアで効果的な消費者との接点の持ち方を維持できるようになります。ペイドメディア、オウンドメディア、アーンドメディアの特徴については下記の表をご覧ください。
ペイドメディア | オウンドメディア | アーンドメディア | |
---|---|---|---|
具体的には | 検索連動型広告 リターゲティング広告 SNS広告,PR記事 等 | 自社サイト 自社SNS 等 | SNS ブログ 口コミサイト 等 |
主な目的 | 露出拡大 | サービス理解度向上 満足度向上 | 信頼獲得,情報拡散 |
ターゲット | オウンドメディアや アーンドメディアでは 情報が届かない一般の層 | 見込み顧客 既存顧客 | ファン層 |
コントロール | 出来るが大変 | 出来る | 出来ない |
費用 | 高い | (広告よりは)安い | (広告よりは)安い |
コンバージョンの計測期間 | 短期 | 長期 | 長期 |
※マス媒体(TV CMや折込チラシ等)もメディアに含まれるが、本記事ではwebメディアを対象にしているため割愛
ペイドメディアの特徴
ペイドメディアとはお金を払って利用するメディアのことで、つまり広告です。
従来、自社や自社のサービス・商品を知らない不特定多数の人に向けてコンテンツを届けることが大きな長所ですが、他のメディアと比べると費用が掛かることが短所です。
ターゲットを詳細に設定することも可能ですが、費用はかさみ、また広告というだけで避けら忌避されることもあります。
オウンドメディアの特徴
オウンドメディアは自社で情報を保有する媒体のことで、発信内容をコントロールできる自社サイトや自社SNSが含まれます。
長所としては、他メディアでは伝えきることが難しい内容や文量を提供できること。逆に短所としてはそもそも質の高いコンテンツの作成は簡単ではなく長期的な戦略に基づいた行動が必要になる点があります。
アーンドメディアの特徴
アーンドメディアとはSNSやブログ等のプラットフォーム上におけるユーザーの自由な情報発信を総称したものです。
主体となるのが自社ではなくユーザー個人なのでコントロールすることは非常に難しいですが、他のメディアとは異なりユーザーと双方向にコミュニケーションが取れることが長所です。
自社にとってポジティブな情報であろうがネガティブな情報であろうが、話題性があればどんどん拡散されていくので、継続的なチェックを意識せねばなりません。
以上のように、メディアの種類によってこのように異なる利用目的・長所・短所があります。
時には1つのメディアだけで効果が出ることもありますが、やはり各メディアの特徴を理解し、顧客の状況に合わせてメディアを使い分けることが長期的に売上・利益を伸ばすためには重要と言えるでしょう。
webメディアで集客を図る上で意識すべきポイント
web上で集客における成果を出すといっても、各メディアがどのような形で貢献するのでしょうか?
ここでは各メディアを活用する上で意識すべきポイントについて、上記の内容を踏まえ、図を用いて説明していきます。
図1:購買行動モデルと各メディアの影響範囲
図1はユーザーの消費行動前後の態度変容の流れと各メディアがそのうちのどの領域で力を発揮するかを示したものとなります。
見方としては、オウンドメディアであれば、ユーザーがあるサービスに興味を持った段階から、類似したサービスと比較し申し込む、そして継続するかどうかを決める段階までをカバーしていると云えます。
では、メディア間の関係性についても触れつつ、各メディアをどう活用していくべきかそれぞれ述べていきます。
オウンドメディアの活用方法
前述の通り、オウンドメディアの最大の長所は発信する情報・溜めていく情報を自由にコントロールできることです。
これらの溜められたコンテンツを基盤に広告を出稿(ペイドメディア活用)したり、SNSに投稿(アーンドメディア活用)するので、オウンドメディアに良質なコンテンツを蓄えることがメディア戦略の上で最も重要といえるでしょう。
また、ユーザーの状況(課題)によって必要な情報も変わっていきます。
図1中の興味・関心部分にいるユーザーは、そもそも提供サービスの情報を知らない人たちであると想定すると、サービスを訴求しても何のことかわからないので、前提となる業界の知識や周辺情報などを提供するようなページ。
比較・検討部分にいるユーザーは、ある程度どのようなサービスなのかの理解はあるが、他社とどう違うのかが知りたい人と想定できるので、サービスの実績や費用感等を詳しく説明するページ。
申し込んだはいいものも操作方法が全然分からないというユーザーにはヘルプページやQ&Aなどの情報をまとめたサポートページが必要となってくるはずです。
オウンドメディアでは、デザインの自由度も高いので、わかりやすいデザインにするためにはどうしたらいいのか等も含めて、ユーザーのホスピタリティの向上を追及していきましょう。
オウンドメディアの成功事例
オウンドメディアを活用した成功事例に株式会社ブレイブ様の159個のキーワードで検索順位1位を獲得した人材業界の事例があります。オウンドメディア内に介護、保育士、派遣に特化した6つのカテゴリを用意することで、ターゲットの転職や派遣に関するニーズを網羅できるようなサイト構造にしました。このようにオウンドメディアに良質なコンテンツを豊富に用意することで検索結果に記事を上位表示させることができ、指名検索以外での認知を広めることができます。
ペイドメディアの活用方法
ペイドメディアの活用に関しては広告の活用と同義なのですが、遷移先のコンテンツの質がある程度担保されているのは大前提として、考えなければいけないのは限られた予算でターゲットへの露出量を最大化し、オウンドメディアのLP等へ遷移するユーザーの数を最大化することです。
活用については、
・自社のサービス・商品が今このタイミングで一体誰をターゲットにしているかを明確にする。
・そのターゲットに合う媒体、魅せ方(キーワードとクリエイティブ)を結果が出るまで探り続ける。
と特別なことをする必要はありませんが、常にPDCAを回していくことが重要となります。
ただ、サービスリリース時や新商品のプロモーションを打つ際等の、短期間で多くの人を集めたい場合は、有効な手段であることは変わりはないので、タイミングに合わせて利用すべきでしょう。
(※広告の中にはブランディング広告と呼ばれるメッセージ性を強く押し出して企業や商品に関するイメージアップを図るための広告もありますが、効果の測定が難しく数値化できないことも多いので、今回は、興味関心の部分からペイドメディアの部分を削っております。)
アーンドメディアの活用方法
アーンドメディアは図1の認知~比較・検討と共有の部分であり、このメディアの活用においてポイントとなるのが顧客と双方向コミュニケーションが取れているかです。
前にも述べたように、TwitterやInstagramのようなソーシャルプラットフォーム上ではユーザーの声が投稿として可視化されており、この口コミはそのユーザーのフォロワーに拡散されていきます。
誰しも友人や好きなインフルエンサーがSNSで紹介していたものであれば少しは気になるでしょう。そこから全員が消費行動に結びつくことはほぼありえませんが、口コミに好意的なものが多ければ多いほどそのような影響がもたらされる範囲は広がっていくはずです。
つまり顧客と双方向コミュニケーションが取れているかをある程度具体的にしたのが口コミを継続的に発生するといったことですが、それを自社サービスの便益のみで達成しようとするのは非常に難しいです。
一時的な盛り上がりに終わらせないためには、やはりユーザーの好感度を高めに行く動きが必要となってきます。
そのために、口コミを自社のコンテンツとして再利用したり、コメントに反応するといった直接的な反応、ソーシャルリスニングによってユーザーの不満に思っている点を洗い出して改善するといった間接的な反応を組み合わせていきましょう。
アーンドメディアの成功事例
アーンドメディアの成功事例としてTwitterをコミュニティ化し、Twitter経由で平均売上比685%を達成した事例をご紹介します。Twitterアカウントのエンゲージメントは高いもののその優位性を売り上げに繋げられずにいた会社様を弊社フルスピードが支援した事例となります。エンゲージメントの高いユーザーの声多く聞き入れ、アンケート投稿を実施したことで本当にファンが求めている商品を商品化することに成功し、単月で対平均売上日685%を達成することができました。
トリプルメディアの相関図
そして、メディアごとの関係性を中心にしたのが以下の図になります。
オウンドメディアを中心に各メディアを連携(KPIとなる指標に関連性を持たせる)させ、ユーザーの態度変容がスムーズになるように努めましょう。
トリプルメディアマーケティングの例
ここまで、各メディアの特徴やそれぞれを活用する上でのポイントについて述べてきました。
それを基にそれらを実際にどう連携させていくかについて2つほど例を挙げましたので、前述のメディア戦略を立てる時にオウンドメディアを中心にするという考えを念頭に読んでいただけたらと思います。
UGCを自社の発信に利用
1つ目はオウンドメディアとアーンドメディアの連携の例で、手法としてあるのが、UGCを効果的に使うことです。
UGC(User Generation Contents)とは、ユーザー自身が制作・生成したコンテンツの総称で、これはつまり上でも説明したようなアーンドメディア上の、あるサービス・商品・企業等に対する口コミです。
その量としては企業努力次第であったり、偶発的に増加することもあるので何とも言えませんが、このUGCを自社サイト・SNSの実際の投稿に使うことはで新たなコンテンツとして扱うこともできます。
メディアを運用するとなった時に担当者が最も苦労するのが「日々の投稿 の内容をどうしていくべきか」に関してでしょう。
そういった場合、UGCを自社のコンテンツとして使うことはその深刻な”ネタ切れ”を解決する1つの手段と成り得ます。
あくまでユーザーの投稿内容が自社オウンドメディアの目的やターゲットに即しているかも考慮しなければならないので、投稿には使えない企業も多いと思います。
しかし、そうであってもユーザーが自社に関してどのような観点から紹介してくれているのか、どのように評価しているか、さらにその投稿がどれぐらい影響を及ぼしているかは投稿内容を考えたり、メディア戦略を立てる上でとても重要な情報となるでしょう。
オウンドメディア閲覧者へのリマーケティング広告実施
2つ目はオウンドメディアとペイドメディアの連携です。
図1では表現できていないのですが、通常、認知→興味・関心→比較・検討…と段階を経るにつれ、どんどん購入に繋がる人は減っていきます。
ただ、サービスや商品に対する興味・関心自体はあったが、時期的にすぐに導入・購入という訳ではなかったという人も一定数はいると考えられます。
例えば自社ブログを閲覧していたが、他の用事を思い出してサイトから離脱してしまったような人に向けて、FacebookやInstagramといったSNSや検索結果画面上に広告を再度打つことで、サービス・商品について思い出してもらったり、購入意欲を喚起することが可能になるでしょう。
リマーケティングする期間や広告のクリエイティブ、フォーマット等、実際に出稿するにあたってより詳しく知りたいのであれば、以下のリンク等を参考にしてください。
・リマーケティングの設定について – Google 広告 ヘルプ
・Facebook Retargeting: Reach Existing Customers through Facebook Ads
ここで紹介した例はメディア戦略実施のほんの一例です。業種業態やメディアの関係性、タイミングによって施策は変わっていくと思いますので、1つの手法に囚われずにどうすれば効果が出るかを模索していくとよいでしょう。
本記事の内容が御社のメディア戦略、マーケティング活動の参考になれば幸いです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
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