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E-E-A-T(旧E-A-T)とは?SEOでも重視されるGoogleの検索品質評価基準と対応方法を解説

公開日:2021年12月15日

最終更新日:2024年10月04日

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E-A-Tとは?Googleの品質評価基準とSEOで重要視される理由とは?

Googleが提唱する「E-E-A-T」とは、「経験(Experience)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trust(信頼)」という4つの検索品質評価基準です。この記事では、E-E-A-T以前にGoogleが提唱していた「E-A-T」との違いや、E-E-A-Tの概念について説明すると共に、E-E-A-Tを意識しながらコンテンツの品質を高める方法をまとめています。

SEOに取り組まれている方は、ぜひご覧ください。

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E-E-A-Tとは?

E-E-A-Tとは何を示す言葉なのか、詳しく解説していきます。

「E-A-T」に「経験(Experience)」が加わり「E-E-A-T」へ

E-A-Tは新しい指標「E-E-A-T」へ派生(2022年12月16日追記)

E-E-A-Tとは、「Google の検索ランキング システムが、有益で的確な情報を提供しているか評価する際に使用されるコンセプト」のことです。

「経験(Experience)」「専門性(Expertise)」「権威性(Authoritativeness)」「信頼(Trust)」からなる4つの頭文字を取った造語です。なお、E-E-A-Tの読み方は「イー・イー・エー・ティー」が一般的です(他に「ダブル・イ―・エー・ティー」とも呼べます)。

もともとは「E-A-T」として「専門性(Expertise)」「権威性(Authoritativeness)」「信頼性(Trustworthiness)」の3要素が提唱されていましたが、2022年12月16日、Googleの検索品質ガイドラインにExperience(経験)が追加され、信頼性(Trustworthiness)が信頼(Trust)の概念に変化し、E-E-A-Tとなりました。

「E-A-T」と「E-E-A-T」の違い

上の図で、E-A-TとE-E-A-Tの違いを示しました。なお、「信頼」が中心にありますが、これは他の3要素を考慮するときも、常に「信頼できるコンテンツかどうか」が重視されているという考えに基づいているためです。

この概念はGoogleの検索品質評価ガイドラインとして公開されており、状況に応じてGoogleによるアップデートが行われています。

ここで、2024年9月時点における、E-E-A-Tの概念を引用でご紹介しましょう。
※注:ガイドラインの原文は英語です。以下の引用は翻訳したものとなります。

3.4 経験、専門知識、権威、信頼(E-E-A-T)
経験、専門知識、権威、信頼(E-E-A-T)は、ページ品質の評価においてすべて重要な考慮事項です。E-E-A-Tファミリーの中心に位置する最も重要なメンバーは「信頼(Trust)」です。
出典:Google検索品質評価ガイドライン(P.26を参照)

なお、Googleの検索品質評価ガイドラインは、そのままSEOに役立つ方法をまとめたドキュメントというわけではありません。あくまでもGoogleが検索品質評価テストを行う際に協力してもらう検索評価者に向けて公開しています。

以下の引用をご覧ください。

念のためですが、これらのガイドラインは、Google のさまざまな検索ランキング システムのパフォーマンスを検索評価者が評価するために使用するものであり、ランキングに直接影響することはありません。また、Google 検索で上位に表示されるために自分のコンテンツを自己評価する方法を理解したいと思っているクリエイターにとっても有用です。これに関しては「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」の中のセクションで詳しく説明しています。
出典:Google検索セントラル|品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加

E-E-A-Tの理解を深めるには、2022年8月18日(アメリカ時間)に行われたhelpful content update(ヘルプフル コンテンツ アップデート)についても知っておくとよいでしょう。
また、Google コア アップデートそのものを理解することも大切です。

【E-E-A-Tの理解を深めるために読んでおきたい関連記事】
Google、helpful content updateを順次展開!その内容とは?
Googleコアアップデートとは?最新アップデート情報と過去の歴史

ここからは、E-E-A-Tがそれぞれどのような概念であるのか、4つの評価基準を詳しく見ていきましょう。

経験(Experience)

最初の「E」である経験(Experience)は、コンテンツが実体験(一次情報)に基づく内容であるかどうかを考慮する品質基準です。

GoogleのGoogle検索品質評価ガイドラインでは製品レビューを例に挙げ、「個人的な経験に基づくレビューと、(そうではない)”レビュー”のどちらが信頼できるでしょうか?」と書いています。

次のように考えてみると、Googleが品質評価で考慮する「経験」とはどのようなものか、わかりやすいのではないでしょうか?

●コンテンツで取り上げる製品:スマートフォン
●コンテンツで紹介するトピック(話題):新しいスマートフォンの紹介

このようなコンテンツを作る場合、個人的な実体験として次のような情報を盛り込むことは、Googleに評価されるだけでなく、読者である人間にとってもわかりやすくて参考になると言えます。

●そのスマートフォンをいつ、どこで、どのようなプロセスで買ったのか
●スマートフォンが収められた箱、付属品の紹介
●スマートフォンを使ってみた感想
●スマートフォンのコストパフォーマンスについて
●このスマートフォンがおすすめできるかどうかの個人的な意見
●惜しい、よくないと思ったポイントの解説
…など。

実際に体験をしてみないと、このようなコンテンツを詳細に作ることは困難です。「経験」とは、「実際にそれを経験した人だからわかること」が、コンテンツに含まれるかどうかを評価する基準となります。

専門性(Expertise)

E-E-A-Tで2つ目の「E」である専門性(Expertise)。これはコンテンツ単体だけでなく、コンテンツを公開しているWebサイト全体に対しても考慮される、検索品質の評価基準です。

GoogleのGoogle検索品質評価ガイドラインでは、専門性とは何かを考えるヒントとして、「コンテンツ制作者が、そのトピックに必要な知識や技術をどの程度持っているかを考慮する。」と書かれています。

例えば、上の図では洋服のショッピングサイトを2つ挙げていますが、左の絵は性別や洋服のカテゴリを問わず幅広い商品を扱う総合ショッピングサイト、右の絵は主に男性向けのスーツ専門販売サイトとなっています。

この2サイトが次のような特徴を持っているとイメージしてみましょう。

左図の総合ショッピングサイトは、スーツの販売ページはあるが品数が少なく、ほかの洋服販売ページも多数ある。また、スーツブランドの種類解説記事や、スーツのメンテナンス方法といった、スーツに関する詳しいコンテンツがない。
右図のスーツ専門サイトは、さまざまな種類の男性向けスーツのみを販売している。また、スーツのブランド一覧記事やTPOに合わせたコーディネートの紹介、スーツの修繕方法など、スーツの専門家として有益な情報を提供するコンテンツも多数公開されている。

このような状況で「スーツ 通販」と検索したとき、Googleは、より専門性が高いWebサイトとして、スーツ販売専門のサイトをより高く評価する可能性があります。また、検索者である人間から見ても、スーツ販売専門サイトのほうが「専門性が高い」と感じられるのではないでしょうか。

権威性(Authoritativeness)

E-E-A-Tの「A」にあたる権威性(Authoritativeness)とは、「コンテンツの発信者や企業が、そのトピックに対してどのくらい精通しているのか、またはその業界で著名であるか」を評価する基準です。

例えば、皮膚の病気について知りたいとき、個人ブロガーなど、医師免許を持たない人が書いた治療のアドバイスと、皮膚疾患に関する学会や研究所による治療ガイドラインのページがあるとします。どちらのコンテンツのほうが、より権威性があるように思えるでしょうか?

このように、その業界で認められている、つまり「権威がある」機関や専門家が発信したコンテンツのほうが、権威性が高いとしてGoogleに評価されやすくなります。

特に、YMYL(Your Money or Your Life)の領域においてはその業界の権威である機関や企業Webサイトのほうが高く評価されています。
※YMYLについては、後述する「E-E-A-TとYMYLの関連性」にて、概要を解説しています。

信頼(Trust)

E-E-A-Tの「T」にあたる信頼(Trust)とは、「そのコンテンツが信頼できるかどうか」を考慮する検索品質の判断基準です。

例えば、健康に関する情報を発信するブログサイトが2つあったと考えてみましょう。

片方が公開しているコンテンツは健康に関する情報の裏付けがなく、記事を書いている人もどのような資格や経歴があるかわからず、運営元も不明瞭であるとします。

一方、もう一つのブログは発信している情報の裏付けを取るため、公的な医療機関による発信を引用しており、運営元も明確であるとします。この場合、後者のコンテンツのほうが信頼性があると考えやすいと言えるでしょう。

また、「信頼(Trust)」は自ら制作したコンテンツだけでなく、ユーザーがレビューを投稿できるページであっても考慮されます。まったくレビューがない製品やショップのページよりは、きちんと評価を述べているレビューが投稿された製品やショップのほうが信頼できる、と考えることができます。

ここまで、E-E-A-Tの概念を解説していきましたが、この概念が特に重要視されるのがYMYL(Your Money or Your Life)ジャンルのコンテンツです。次の項目で、YMYLとは何か、なぜE-E-A-Tとの関連性が強いのかをご紹介していきます。

E-E-A-TとYMYLの関連性

上の図は、YMYLに該当するジャンルを表した図です。このようにお金、健康、幸福、安全など人々の将来に大きく影響する可能性があるジャンル、つまり「YMYL=Your Money or Your Life(あなたのお金と人生にまつわること)」については、E-E-A-Tが重要視されます。

例えば、健康・医療のジャンルでコンテンツを制作する場合、E-E-A-Tに照らし合わせて考えてみましょう。とある病気について解説するコンテンツの内容が、実際の治療経験を持った、その診療科目専門の医師が監修した内容で、現実世界でも権威性のある医療機関に所属し、査読により信頼性が高いと判断した論文を引用して「とある病気」を解説している場合、そのコンテンツは信頼性が高いと言えます。

YMYLについては以下の記事でも詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。

関連記事:YMYLとは?サイト運営で気を付けるジャンルとSEO対策について

例を挙げながらE-E-A-Tとは何かを解説していきましたが、では実際にSEO対策としてE-E-A-Tを高めるには、どのような方法があるのでしょうか? 次のステップでご紹介します。

SEOを意識してE-E-A-Tを高める方法

E-E-A-Tとは、Googleの検索品質評価ガイドライン内における概念であり、実際に「経験の密度が90点、専門性の高さは50点…」といったスコアとして可視化されているわけではありません。あくまでも、Googleがコンテンツの検索順位を決めるために用いるアルゴリズムの中で、特に重要視している指標なのです。

参考記事:E-A-TスコアもYMYLスコアもGoogle検索には存在しない、コアアルゴリズムはベイビーアルゴリズムの集合体 #PubCon(海外SEO情報ブログ)

そのため、SEO対策で順位を上げたいとなった際でも、「ここだけやっておけば、E-E-A-Tを対策できたと言える」と判定する方法はありません。ですが、検索品質評価ガイドラインの内容を踏まえて、E-E-A-Tを高めることに役立つと考えられる方法は存在します。それらについてご紹介しましょう。

「経験」を提供する

コンテンツを通じて「経験」を読者へ提供するには、実際に個人的な体験に遭遇し、そこで得られた感覚や感情、その時どう思ったかをまとめ上げる必要があります。これらを具体的に行う方法は、主に2つあります。

コンテンツの作成者自身が体験したことを書く

コンテンツを作成するときは、実際にコンテンツ作成者ご自身が経験したことがある事象についてコンテンツ化することをおすすめします。なぜなら、自身が経験した事象については、よどみなく、リアリティを持ってコンテンツに情報を落とし込みやすいためです。

例えば、旅行やお出かけスポットに関する記事を作る場合、ライター自身が取材のために現地へ行き、現場の雰囲気を体験したり自分で撮影をしたりといったプロセスで作成したコンテンツは、独自性を持った経験を提供しているコンテンツと言えます。

もう一つの例を挙げると、GrowthSeedではSEOのコンサルティングサービスとして、成果をご紹介する事例ページを公開しています。実際にコンサルティングサービスを提供している立場であるからこそ、どのような仮説を立てたのか、それをもとにどのような施策を行い、実際の成果はどのようになったか、という経験を語ることができます。

参考記事:注力商品の単体キーワードで上位表示を達成したSEO事例【RENOGYJAPAN株式会社様】

コンテンツテーマの経験者にインタビューをする

もう一つの方法は、コンテンツのテーマを経験したことがある人にインタビューを行い、その情報を提供する方法です。

例えば、キャンプに関する情報を発信するWebサイトを運営するとしましょう。「キャンプで気をつけること」をテーマにコンテンツを作る場合、キャンプ経験が豊富な人にインタビューすることで、失敗談を聞くことができたり、「こうしておけば良かった」と経験に基づいたテクニックを教えてくれたりといった経験を、コンテンツの中に含めることができます。

また、製品を愛用しているユーザーにインタビューをする方法もあります。「愛用者の声」として個人的な体験をお話頂くことで、その製品の使い勝手や感想、おすすめするポイントといった、製品を使っていない人には見えない情報を提供することができます。

実際に経験する、またはインタビューによって経験を語って頂く。どちらの方法であっても、実際の経験を盛り込んだWebコンテンツには、他にはない魅力が宿ることが多々あります。それらの経験が読者の目を惹くタイトル作りに役立つ場合や、SNSでの拡散が期待できるなど、SEOではないところでも、E-E-A-Tの「経験」は重要であると言えるでしょう。

「専門性」を高める

専門性を高めるには、計画が重要です。また、そのジャンルにおける専門性とは何かを日々学び、コンテンツに反映させることも必要です。2つのポイントを見ていきましょう。

特定のジャンルに特化したサイトにする

できればWebサイトを作る時点から、そのサイトはどのような専門性を持たせるのかを決めておくのが理想です。

例えば、食に関するメディアサイトを作る場合、次のような専門性を計画することができます。

1.コンビニで買えるお菓子だけを扱い、食べ比べやレビューもしているサイト
2.台湾料理専門として、グルメガイドやレシピ、調理器具の紹介を網羅したサイト
3.超時短レシピ専門で、時短テクニックを買い物から調理、洗い物のプロセスまで解説するサイト

SEOを意識してWebサイトを作る場合、次のような掘り下げ方でWebサイトの専門性を高める設計をするとよいでしょう。

1.Webサイトが専門とするジャンルを決める
2.そのジャンルを学ぶために必要なカテゴリを決める
3.そのジャンルにおける特定トピックについて、検索キーワードとE-E-A-Tを意識したコンテンツを作る

このようなサイトを作るには、自分の経験や知識だけでは作成が困難な場合があるかもしれません。専門性を高めるために他の専門的なサイトを閲覧して構造を理解したり、そのジャンルの専門家に取材をしたりして、サイトの構成を計画するのもいいでしょう。

メインコンテンツの量と質を高める

ここでいう「メインコンテンツ」とは、Webサイトのテーマにおいてメインとなるコンテンツを指します。これらの品質が高くなければ、Googleも専門性を評価しませんし、読者から見ても専門的と受け止めてもらえません。メインコンテンツの量と質を高めるには、次のことを意識してコンテンツを制作するのがよいでしょう。

1つ目は、Webサイトのテーマに沿って、1ページに対し1つの検索キーワードを意識したコンテンツを制作することです。1ページの中であれもこれも解説しようとすると、そのページ自体の専門性が薄まってしまいます。これを回避するには、コンテンツのテーマと検索キーワードの意図をできるだけ一致させて、その検索意図を満たす専門性の高いページとしてコンテンツを制作することが重要です。

2つ目は、専門的な知識を盛り込みながらコンテンツを制作すること。そのジャンルに詳しい人だからこそ知っていることや経験を交えて、そのテーマを説明しましょう。ただし、専門用語が多すぎたり、内容が専門的すぎるケースが発生すると、ユーザーに伝わりづらくなる可能性があります。ユーザーにとってわかりやすい言葉や構成、画像を使うことを心がけましょう。

そして3つ目は、サイトテーマに沿ったコンテンツを増やし、情報を網羅させること。そうすれば、体系的に情報を網羅した、専門性の高いサイトへ成長させていくことができます。これを行うには、専門家自身に原稿を書いてもらったり、専門家の監修に基づいたコンテンツを制作することが重要となる場合もあります。

「権威性」を高める

権威性を高めるには、何をもってその領域の権威となるかを表す情報を、わかりやすく、さまざまな場所で表示することが大切です。ここでは、2つの方法をご紹介します。

著者・サイト運営者・運営会社を明記する

著者情報は著者の名前や資格、実績、ポートフォリオなど、専門家情報を記載すると良いでしょう。以下の図のように、1つの枠内に情報がまとめられているとわかりやすくなります。

著者だけでなく、そのWebサイトは誰が運営しているのかを知らせることも大切です。運営者または運営会社を明らかにするには「運営会社名」や「組織・会社概要」といったメニューを作り、運営元の実績や資格の詳細を説明することをおすすめします。Webサイトを訪問したユーザーが安心して情報を受け取るためにも、情報の発信元を明記しましょう。

特に、YMYLに関するWebサイトは権威性も重視されやすくなります。公的に認められている資格を持っているか、どのような実績があるか、現実で権威ある機関に所属しているかといった情報も、しっかりと説明していきましょう。

良質な被リンクをもらう

ほかのWebサイトからのリンクでも権威性を示すことができます。

被リンク(外部のWebサイトから自分のページへのリンク)の獲得は「このサイトやページは有益なコンテンツであるため、参考としてください」と評価されていることに近い意味を持ちます。そのため、被リンクの獲得は権威性を上げる良い方法と言えます。

E-E-A-Tそのものだけではなく、SEOの基本的な観点から見ても、Googleは以下のように公表しており、リンク獲得は今も有効な方法であることは間違いありません。

4. ウェブ上の民主主義は機能する。
Google 検索が機能するのは、どのサイトのコンテンツが重要かを判断するうえで、膨大なユーザーがウェブサイトに張ったリンクを基準としているからです。Google では、200 以上の要素と、PageRank™ アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最高の情報源として投票されているかを分析します。
出典:Google が掲げる 10 の事実

ただし、被リンクの獲得といっても「ただ、リンクが多ければ良い」というわけではありません。品質が悪いページ、関連性のないページからの被リンクは逆にスパムと評価され、ペナルティの対象にもなりえます。

「その業界やジャンルで著名なサイトや権威あるサイトにリンクしてもらう」のは特に有効と考えられます。

例えば、電気工事を行っている企業のWebサイトがあったとき、工事業者を探せる専門サイトで評判の高い業者としてピックアップされている場合と、その専門サイトに登録すらされていない場合では、前者のほうが「権威性がある」と考えられないでしょうか?

このことから、権威性を高めるには運営しているサイトだけでなく、ほかの場所でも権威性を示すことが重要と言えます。

リンクがない「サイテーション」も意識する

サイテーション(Citation)とは「引用、言及」を表す言葉です。被リンクは実際にURLをハイパーリンクとして設置し、リンク先のページに移動できる必要がありますが、サイテーションはリンクがあるかどうかにかかわらず、「Web上のどこかで、そのブランドや企業等が言及されること」も含まれます。

サイテーションについては、E-E-A-Tに直接関係するとはGoogleも明示していません。ただし、検索品質評価ガイドラインでは、「コンテンツ制作者の評判」というページにおいて、以下のように記載されています。

個々の著者やコンテンツクリエーターにとって、伝記情報の記事やオンラインでの議論は、評判に関する貴重な情報源となり得ます。特に、ジャーナリズム、科学、学術、その他の専門分野でコンテンツを作成する個人に関しては、キャリアの成功のためにオンライン上での信頼性が必要なため、より正式な評判に関する詳細を見つけることが一般的です。学歴、同業者の評価、専門家の共著者、引用は、作品を発表する専門家にとって、肯定的な評判の証拠となります。特に、トレーニングや資格、経験が重要な分野では、職歴もまた、肯定的な評判を裏付ける要素となり得ます。
出典:Google検索品質評価ガイドライン|3.3.4 Reputation of the Content Creators(P.25を参照)

そのため、以下のようにサイテーションと呼べるものを獲得することも、総合的にE-E-A-Tを高めるためには必要ではないかと考えられています。

1.リンクはないが、そのテーマに関連する情報として自分のWebサイトや組織・企業に触れられている。
2.SNSで評判や感想を書かれている(当然ながら、ポジティブであるほど良いです)
3.口コミサイトで口コミが書かれている
…など。

サイテーションはこの後にご紹介する「信頼性」にも影響します。そのため、できるだけポジティブな形で獲得したいものです。さらに、一部のサイテーションは被リンクへ変えていくことも可能であるため、Googleが明示する「良質な被リンク」を増やすことにも繋がります。

この記事を公開するGrowthseedの運営元、株式会社フルスピードでは、サイテーションと被リンクを獲得するためのサービスもご用意しています。「そもそも言及されないので、権威性を高められない」とお悩みの企業様は、ぜひご相談ください。

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「信頼」してもらえるようにする

E-E-A-Tにおいて、最後の「T」である「信頼」。これについては高めるというよりも、読者に「なぜ、このコンテンツを信頼しようとするか」と思ってもらうための施策が必要です。

コンテンツが正しい情報か確認し、裏付けも明示する

コンテンツの中に掲載されている情報がなぜ正しいのか、なぜ安心なのかを裏付けるものを合わせて紹介するようにしましょう。Webサイトの業界やジャンルによって詳細が変わることもありますが、どのWebサイトでも共通して行える方法は次の通りです。

●その分野の専門家に取材や添削、監修をしてもらう
●論文や公的機関の情報を確認する(必要であれば引用元として明示)

監修の注意点としては、たとえ専門家に監修してもらったとしても、その監修者はどのような経歴の方なのか、人物として信頼できるのかわからなければ意味がありません。テキストに「専門家監修」とだけ記載するのではなく、著者情報と同じように監修者情報を入れることも検討してみましょう。

定期的に情報を更新する

信頼できるコンテンツにするには、定期的に情報を更新することも大切です。Webサイトに掲載しているコンテンツは、以下の視点で定期的に確認しましょう。

●記載している情報は古くなっていないか
●誤解を与えるような表現が含まれていないか
●専門的でわかりにくい用語がないか

特にYMYLに関するコンテンツは、Googleの検索品質ガイドラインやポリシーだけでなくYMYLに含まれるジャンル自体でも、最新情報や状況、ルール(法律含む)がよく変わります。最新の状況と比較して、いま公開している内容に問題がある場合は、随時修正を行いましょう。

Webサイト自体の信頼性を高める

コンテンツだけでなく、現在公開しているWebサイト自体が信頼できることを示すことも重要です。主に次の切り口で「安心して閲覧できるサイト」を目指しましょう。

●運営元ページを明記し、誰が運営しているかを説明する(権威性も高まります)
●SSL対応にして、通信の安全性を示す(セキュリティの観点からも重要です)
●法律に則った記載内容にする(特にYMYLのWebサイトでは重要です)

良い評判を獲得する

サイテーションの獲得にも関連する項目ですが、実際にコンテンツを見ている読者からすれば、良い評判があるコンテンツは「信頼できる」と言えるでしょう。

Webサイトで情報を発信するだけでなく、実際に製品やサービスを提供している企業・機関のWebサイトにおいては特に重要なポイントです。ユーザーまたはカスタマーから良い評判を頂けるようにすることは、Webサイト以外での信頼も築くことが期待できます。

しかし、ヤラセまたはステマとされるような手法で強引に、お金を払い無理やり高評価を集めるような手法は、読者から見ても嘘っぽいと不信感を抱かせることになりますし、法律に抵触する可能性もあります。不正が発覚した際に信頼を失墜させることにもなりかねないため、不自然な形で良い評判を集めることはやめましょう。

E-E-A-Tは今後も意識すべき?

結論から言えば、Yesです。

「E-A-T」が提唱される前から、Googleは「ユーザーの役に立つコンテンツを評価する」という方針は変わっていません。そもそも、E-E-A-Tは新しく生まれた特別な概念ではなく、ユーザーの視点で「いいコンテンツは何か」と考えた時、当たり前の項目を並べたものです。

このことから、E-E-A-Tを意識するということは、何か特別なSEO対策をするということではなく、Google が掲げる 10 の事実にも記載があるように、「ユーザーの利便性を考える」のが一番の近道と言えるでしょう。

この機会に、E-E-A-Tとは何かを学ぶだけでなく、「自分のWebサイトでユーザーに役立つコンテンツとは何か、その見せ方は何か」を今一度考えてみましょう。

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この記事を書いた人
伊藤 康貴

伊藤 康貴

マーケティング部

2018年Web広告会社に入社、比較メディアやSEOのコンサルティング営業に従事。3年間で200社以上の企業様の集客に携わる。 より集客の見識を深めるために2021年フルスピード入社。 オウンドメディア『GrowthSeed』の運営/ライティング、メルマガ運用、広告運用など自社のマーケティング業務を担当している。

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