公開日:2021年05月11日
最終更新日:2022年01月24日
動画プラットフォームとして近年急速に成長しているYouTubeは、世界に20億人、日本でも6,500万人の月間アクティブユーザー数を誇ります。YouTube広告を利用することで、非常に多くのユーザーにアプローチすることが可能です。
そんなYoutTube広告をマーケティング施策として効果的に運用できるよう、本記事では、YouTube広告のターゲティングの種類と成果を出すための活用ポイントについてご紹介します。
YouTube広告の概要については以下の記事で解説しています。まだYouTube広告を配信したことがないという初心者の方はぜひこちらも併せてご確認ください。
※本記事の情報は2022年1月時点のものです。今後のYouTubeのアップデートにより、内容が変更される可能性があります。
目次
YouTube広告はGoogle広告の一つで、Googleでは「動画キャンペーン」とも呼ばれます。Google広告には現在、動画キャンペーンを含めて以下の7つのキャンペーンがあります。
参照:Google 広告ヘルプ『適切なキャンペーン タイプを選択する』
Google広告のターゲティングの種類は、キャンペーンタイプによって少々異なるので注意してください。ここではGoogle広告の動画キャンペーン、つまりYouTube広告のターゲティングの特徴についてご紹介します。
すでに述べたように、18~64歳の日本人のYouTube月間アクティブユーザー数は、2020年9月時点で6,500万人です。(参照:Think with Google『月間6,500万ユーザーを超えたYouTube、2020年の国内利用実態──テレビでの利用も2倍に』)若年層からシニア層まで、年齢に関わらず幅広いユーザーが日常的にYouTubeを利用していることが分かります。
これだけ広く普及したYouTubeですが、実際にユーザーの購買行動にも影響を与えていることが調査で分かっています。Googleが実施した調査によると、YouTubeで見つけた商品を購入したことがあるユーザーは40%、Google検索で商品を調べた後、追加情報を調べるためにYouTubeを訪れたことがあるユーザーは55%、さらに、商品やブランドを決めるときにYouTube動画を参考にしているユーザーは50%となっています。(参照:Google『YouTube広告ガイドブック2020』)
YouTube広告を見てお気に入りのブランドの新商品情報を知ったり、自分の好きなYouTuberが動画で紹介しているのと同じ商品が広告として出てきたりした、という経験がある方も多いのではないでしょうか。
YouTube広告のターゲティングでは、Webサイトの閲覧履歴や検索語句などをもとに興味・関心を絞り込んだり、任意のキーワードと関連性の高いYouTube動画に広告を配信したりできます。ブランドを認知してもらいたいのか、すぐに購入してもらいたいのか、といった目的に応じてターゲティングを設定することで、狙った購買プロセスのユーザーにアプローチできます。
YouTube広告には、ユーザーの属性など「人」を指定するターゲティングと、広告を配信する「面」をキーワードなどによって指定するターゲティングの主に2種類があります。
これらのターゲティングは組み合わせて利用することが可能です。例えば、トピックを指定して「面」を限定しつつ、年齢や興味関心などの「人」のターゲティングを組み合わせることで、配信面を絞りつつも商品の利用者層に近い属性のユーザーに配信できます。ターゲティングを上手く組み合わせることで精度が高まり、狙ったユーザー層により近いユーザーにアプローチできるでしょう。
ただし、掛け合わせすぎるとオーディエンスサイズが小さくなり配信量が少なくなってしまうので注意してください。
すでにご紹介しましたが、YouTube広告には大きく分けて2種類のターゲティング方法があります。ユーザーの年齢や性別、興味・関心などを指定し「人」で絞り込む「オーディエンスターゲティング」と、掲載面やキーワードを指定して「面」で絞り込む「コンテンツターゲティング」です。以下で詳しく説明します。
オーディエンスターゲティングでは、Webページの訪問履歴や、過去にGoogle検索でどんな内容を検索したかといったデータに基づいてGoogleが推測し、特定の属性や興味・関心を持つグループを作成します。 その商品と関連性の高いユーザーがWebサイトを訪問している時やアプリを利用している時、動画を閲覧している時に広告を表示させることができます。
以前は「カスタムアフィニティカテゴリ」と「カスタムインテントオーディエンス」は別々の設定でしたが、現在は統合されています。 参照:Google 広告ヘルプ『カスタム セグメントについて』
コンテンツターゲティングでは、ディスプレイネットワーク内のWebページが分析されて、それぞれのページのメインテーマが決定されます。 トピックやキーワードを指定することで、関連性の高いテーマを持つ動画コンテンツやWebページに広告を表示させることができ、ユーザーを狙ったアクションに繋げやすくなります。
参照:YouTubeヘルプ『動画キャンペーンのターゲティングについて』 参照:Google 広告ヘルプ『オーディエンス ターゲティングについて』 参照:Google 広告ヘルプ『コンテンツ ターゲット』
オーディエンスターゲティングやコンテンツターゲティングは広告グループレベルでの設定項目ですが、キャンペーンレベルでは地域や言語、デバイスの指定ができます。
まだ商品・ブランドを知らないユーザーに対して短期間で広く認知を獲得したい場合は、オーディエンスターゲティングの興味関心ターゲティングでアフィニティカテゴリを指定したり、コンテンツターゲティングのトピックターゲティングを設定するとよいでしょう。商品と関連するテーマに興味を示しているユーザーにアプローチできるので、広告を視聴してもらいやすいだけでなく、Webサイトへのアクセスや商品購入といったアクションにもすぐに繋がる可能性が高いです。
商品のブランド価値を高めて他社との差別化を図りたい場合、商品の名称や商品と直接関係するキーワードをコンテンツターゲティングのキーワードターゲティングで設定したり、競合となり得るWebサイトをプレースメントターゲティングで指定すると効果的でしょう。 その商品と類似する商品について情報収集しているユーザーに対して、自社商品の魅力を上手く伝えることができれば、市場での優位性が高まります。ユーザーが必要としている時に、競合商品ではなく自社商品を選んでもらえるようになるかもしれません。
ある商品の購入を検討しているユーザーにアプローチし、比較検討商品の一つに加えてもらいたい場合は、オーディエンスターゲティングの興味関心ターゲティングで購買意向の強いオーディエンスと、カスタムオーディエンスを設定するとよいでしょう。カスタムオーディエンスでは、興味関心トピックや検索キーワード、Webサイトやアプリの指定により非常に細かいターゲティングができます。購買意向の強いオーディエンスと組み合わせることで、類似商品を探していてかつ購入に近い、確度の高いユーザーのみを絞り込んで配信できます。
ユーザーにすぐにアクションを起こしてもらいたい場合は、オーディエンスターゲティングのリマーケティングが効果的です。リマーケティングでは、過去に自社のコンテンツと接触があり、商品への関心が高いと考えられるユーザーにアプローチできます。自社商品について思い出させることで、購入への後押しを期待できます。
また、コンテンツターゲティングのキーワードターゲティングも効果的です。ユーザーは、「今」興味があるコンテンツについての動画を視聴しているので、適切なタイミングで適切なチャンネル・動画に広告を配信できれば、すぐにアクションを起こしてもらえる可能性が高いです。
ユーザーからのエンゲージメントを高め、ファンになってもらいたい場合、オーディエンスターゲティングのカスタマーマッチや類似ユーザーを使用するとよいでしょう。既に自社商品を購入したことのあるユーザーやそれに類似するユーザーに対し、新商品の情報や、より好感度を高めてもらえるような作りこまれたコンテンツを配信すると効果的でしょう。
広告の対象となる商材に応じて、どんな属性を持つユーザーがターゲットとなるのかといったペルソナを明確にしておきましょう。基本的にペルソナ設定では、年齢・性別・職業・役職・居住地・趣味などを細かく決めて1人のリアルな人間像まで落とし込みます。属性を詳細に設定することで商材を利用するユーザー像が想像しやすくなるので、より効果的なターゲット設定ができるでしょう。
YouTube広告にはさまざまなターゲティングの種類があり、複数のターゲティングを掛け合わせることも可能です。例えば、年齢・性別などの基本属性をオーディエンスターゲティングで指定するとともに、コンテンツターゲティングで商材と関連するキーワードを指定することで、より自社商品に関心を持つ可能性の高いユーザーに広告を配信できます。広告グループを分けて、複数のターゲティングの組み合わせを試してみるのもよいでしょう。
ターゲティングの掛け合わせにより精度が高まると述べましたが、ターゲティングを多く設定してターゲットを過度に絞り込みすぎてしまうと、配信先の減少により配信量が少なくなったり、CPAが高騰したりする可能性があります。 一方で、ターゲットを広くしすぎても、無駄な配信により予算を消化してしまうことに繋がるので注意してください。
広告配信開始後でも、ターゲティングの変更が可能です。設定したペルソナに応じて仮説を立ててターゲティングを設定していたとしても、想定通りに結果が出ないことは多くあります。配信開始後は定期的に状況を確認し、「ターゲットを絞り込みすぎて配信量が少ない」「ターゲットが広すぎて予算を大幅に消化してしまっている」などターゲットに問題があると考えられる場合は、随時ターゲティングを変更してみましょう。
YouTube広告のターゲティングは、ユーザーの特性だけではなく、配信面の特性も絞り込むことができるのが大きな特徴です。範囲の広いターゲティングからコアなユーザーを限定できるターゲティングまでさまざまな種類がありますが、広告配信の目的や対象商材に応じて適切なターゲティングを設定しましょう。
フルスピードでは、YouTubeの利用状況や動画視聴後のユーザー行動について独自にアンケートを実施しました。ユーザーの行動を知ることで効果的なコンテンツ作成・運用に繋がります。企業のYouTube運用のヒントが詰まっていますのでぜひご覧ください。
松崎 明日香
マーケティング部
2020年に新卒入社後、オウンドメディア『GrowthSeed』の運営/ライティングを中心に、メルマガ運用、広告運用など自社のマーケティング業務に幅広く携わる。お問い合わせ数・売上アップを目標に日々奮闘中。趣味は喫茶店・カレー屋巡り。
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