公開日:2020年09月01日
最終更新日:2022年01月24日
(2022.1.6 最新情報をもとに更新しました)
Twitter、Facebook、InstagramといったSNSが情報収集・発信の媒体として重要な役割を持つようになりましたが、最近ではそれに加えてYouTubeも積極的に利用されるようになっています。ユーザーはYouTube上での検索により情報収集をし、行動を起こしていることが多くあります。
弊社の調査では、20~40代の約47%のユーザーがYouTubeの動画を見た後に購買や来店などの行動を起こした経験があると答えています。
そこで企業でもYouTubeを活用して、お客様に信頼性の高い情報や有益な情報を発信していくことが重要です。 この記事では、各企業がどのようにYouTubeを活用しているのか、業界ごとにチャンネルをピックアップしてまとめてみました。 YouTubeを始めたばかりで運用方法を模索している、運用してはいるがあまり効果が上がらない、という企業さんはぜひ参考にしてみてください。
YouTube企業アカウントの作り方についてはこちらの記事をご覧ください。
目次
(2022年1月6日現在)
食品業界は、テレビでCMを積極的に発信していることから、YouTubeでもテレビCMや関連したWeb動画を投稿していることが多いです。 一企業でも多数の商品を発売しているためCMのバリエーションが豊富なので、コンテンツが枯渇してしまうことがなかったり、様々な出演者のファンを取り込めたりすることが特徴だと言えます。
テレビCM等での露出が多い上、ユーザーの生活に欠かせない商品のため認知度が高いということもあってか、登録者数はどの企業も比較的多く、20万人を超えている企業もみられます。
テレビCM以外には、自社商品を使ったレシピ動画などが投稿されている傾向にありました。
ビールを中心とした飲料を製造・販売するアサヒグループでは、タレントを起用したプロモーション動画に加え、商品自体とはあまり関係のないレシピ動画なども公開しています。 「おつまみ」としてレシピを紹介することでビールと親和性が高く、自社商品と動画を一緒に楽しんでもらえる仕掛けとなっています。
明治では、自社商品を使ったレシピ紹介やアスリートへのインタビュー動画などを公開しています。新型コロナウイルスにより外出が自粛されていた2020年4月に投稿されたヨーグルトアートのシリーズは、自宅でみんなで楽しめるので自粛中の「おうち時間」と相性が良いコンテンツとなっています。
美容業界では、テレビCMや商品紹介動画、使い方に関する動画が多く投稿されています。動画にはモデルや女優を起用し、明るく美しい雰囲気の投稿で統一されている傾向がみられます。
特に商品の使い方紹介は、企業が自ら発信しているためユーザーからの信頼性が高くなると考えられます。
FANCLでは、商品紹介だけでなくトレーニング動画やレシピ紹介なども投稿しており、「美」という大きなテーマでコンテンツを制作していることが分かります。
誰もが関心を持ちやすいコンテンツによってユーザーを取り込み、ファン作りをしています。
全国に店舗を持つ美容室アグヘアーでは、ヘアケアやヘアアレンジの方法、自宅でもできる簡単なヘアカット方法まで、髪に関する知識を惜しみなく発信しています。 登録者数は約3000人(2022年1月時点)ですが中には30万回近く視聴されている動画もあり、登録者数が少なくてもコンテンツ次第で多くの人の目に触れ、企業の知名度を上げられると言えます。
大手の飲食チェーンやコンビニでは、テレビCMを中心とした動画により商品の紹介、新商品やキャンペーン情報を発信している傾向がみられました。
今回調査した企業では更新頻度が低いチャンネルが多く、テレビCM投稿以外のYouTubeの活用方法がまだ確立されていないように感じられます。
2020年1月から投稿を開始し、2022年1月時点で250本以上もの動画を投稿しています。このチャンネルで最も特徴的なのが、社員がYouTuberとして出演している点です。
くら寿司の商品を実食して紹介するだけでなく、料理動画やモーニングルーティンなどYouTuberらしいコンテンツも発信していて、企業チャンネルとしてはユニークな運用方法です。
アパレル・雑貨関係の企業では、芸能人やモデルを起用したCM、商品紹介動画が多く投稿されています。
独自のコンセプトを持つ企業が多いので、企業や商品のイメージ、訴求したい強みに合わせてコンテンツを作成しています。チャンネルにその企業の色がはっきり表れており、しっかりとブランディングされているものが多いです。
YouTubeチャンネルのブランディングのコツについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
タレントを起用するのではなく、スタッフが出演してファッションのトレンド情報や自社商品の情報を発信しています。
着回しコーディネートの紹介やファッションチェック、スタッフの趣味やおすすめコンテンツなどについて投稿しています。ユーザーにより近いスタッフが出演することで共感が得られやすく、「スタッフに会うためにお店に行ってみたい」というユーザーを増やすこともできると考えられます。
楽天株式会社が運営する総合インターネット通販の楽天市場では、2020年4月からチャンネルを開設しており、登録者数は約1万人(2022年1月時点)です。
YouTuberやモデルなどを起用してファッション・メイクの商品を中心に紹介しています。登録者数に対して、再生回数は万単位のものも多く、インフルエンサーとのタイアップに大きな効果があることが分かります。
紹介したアイテムの商品詳細ページのURLを概要欄に記載し、そのまま通販サイトへと遷移させているのも特徴です。
テレビ局は番組予告や放送ドラマのオリジナル版、新聞社はニュースを主に投稿していました。出版社では雑誌ごとにYouTubeチャンネルを開設しているものもみられ、新作の発売情報や付録情報、撮影風景などが多く投稿されています。
特にテレビ・新聞は幅広い年齢層に馴染みの深い媒体であり、10年以上前からYouTubeを活用している企業も多いことから、登録者数・投稿数・視聴回数いずれもどの業界よりも多いことが特徴です。
チャンネル登録者数を増やしたいとお考えの場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。
講談社が発行する女性ファッション誌withのチャンネルでは、女性に需要の高いコスメ・ファッション・ダイエット・料理などに関するお役立ち情報を発信しています。
「元アパレル店員」「美容専門学校講師」「アットコスメ社員」など、各分野に特化したインフルエンサーが情報発信しており、専門性・信頼性の高い動画となっています。
吹奏楽の楽譜を制作・出版するウィンズスコアでは、演奏音源をコンテンツとして投稿しています。ユーザーは、概要欄に記載されたURLからオンラインショップへと遷移し、気になった曲の楽譜を簡単に購入することができます。
さらに、購入後もお手本として音源を聴いてもらえるので、チャンネルに多く接触させることでロイヤリティ向上にも繋がっています。
SNSのイメージがあまりない金融・保険業界ですが、専門知識を解説したり、過去のセミナーを配信したり、マーケットの最新情報を発信したりとYouTubeを積極的に活用している企業が多くみられました。
ブランドパートナーであるイチローさんを起用した『おしえて!イチロー先生』シリーズは、2020年6月の公開後から大きな反響を呼び、再生回数328万回(2022年1月時点)となっている動画もあります。
子供から大人まで幅広い年代への企業の認知度を高めるとともに、ブランディングにもつながった事例です。
以前から株価に関する解説動画を投稿していましたが、2020年6月以降はより活発に情報発信されています。 特に「みずほデイリーVIEW」では毎日の最新の情報をいち早く得られるので、ユーザーにとって有益なコンテンツだと言えます。
企業・商品紹介や決算情報、セミナーなどを投稿している企業が多く、中でも製品であれば性能を検証する実験動画、サービス・ツールであれば使い方を解説したり導入事例を紹介したりする動画が多く投稿されていました。
BtoB企業はそもそもYouTubeチャンネルを開設している企業が少なく、開設していても登録者数・投稿数・視聴回数は少ない傾向にあり、YouTubeによるマーケティングがまだあまり活用されていないことが分かります。
YouTubeで成果を出すためには、チャンネル開設初期に方向性を明確に定めておくことが非常に重要です。YouTube運用におけるKPIの設定方法はこちらの記事を参考にしてみてください。
MAツール『セールスフォース・ドットコム』という企業チャンネルがある一方、こちらの『Salesforce Developers Japan』では過去のセミナーなどを集めて配信しています。 一コンテンツをチャンネルとして独立させているので、ユーザーは求めている情報を探しやすくなります。
YouTubeを上手く活用できれば、認知度の向上からブランディング、ファン化まで行うことができます。常にお客様目線に立ち、どのようなコンテンツを発信すれば興味を持ってもらえるかを第一に考えつつ、様々な企業のチャンネルを参考に運用していきましょう。
また、YouTubeマーケティングの成果アップには広告配信も効果的です。以下の記事でYouTube広告の概要を解説していますのでぜひご覧ください。
以下の資料では、YouTubeの最新の利用状況から今後企業が取り組んでいくべき施策まで、YouTubeの運用ポイントを詳しくまとめました。企業YouTubeで成果を出すためのヒントが詰まっていますので、ぜひご覧ください!
~企業のYouTubeチャンネル運用ガイドブック~
<関連記事> YouTube運用についてもっと詳しく学びたい方は、以下の記事もご確認ください!
■企業もYouTubeを活用しよう!YouTube企業アカウントの作り方と運用のコツ
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■YouTubeチャンネルをブランディングするための5つのステップと成功事例
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松崎 明日香
マーケティング部
2020年に新卒入社後、オウンドメディア『GrowthSeed』の運営/ライティングを中心に、メルマガ運用、広告運用など自社のマーケティング業務に幅広く携わる。お問い合わせ数・売上アップを目標に日々奮闘中。趣味は喫茶店・カレー屋巡り。
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