2020年09月01日
Twitter、Facebook、InstagramといったSNSが情報収集・発信の媒体として重要な役割を持つようになりましたが、最近ではそれに加えてYouTubeも積極的に利用されるようになっています。ユーザーはYouTube上での検索により情報収集をし、行動を起こしていることが多くあります。
弊社の調査では、20~40代の約47%のユーザーがYouTubeの動画を見た後に購買や来店などの行動を起こした経験があると答えています。 【2020年最新版】YouTubeに関する意識調査|株式会社フルスピード
そこで企業でもYouTubeを活用して、お客様に信頼性の高い情報や有益な情報を発信していくことが重要です。 この記事では、各企業がどのようにYouTubeを活用しているのか、業界ごとにチャンネルをピックアップしてまとめてみました。 YouTubeを始めたばかりで運用方法を模索している、運用してはいるがあまり効果が上がらない、という企業さんはぜひ参考にしてみてください。
YouTube企業アカウントの作り方についてはこちらの記事をご覧ください。 企業もYouTubeを活用しよう!YouTube企業アカウントの作り方と運用のコツ
目次
(2020年8月末現在)
食品業界は、テレビでCMを積極的に発信していることから、YouTubeでもテレビCMや関連したWeb動画を投稿していることが多いです。 1企業でも多数の商品を発売しているためCMのバリエーションが豊富なので、コンテンツが枯渇してしまうことがなかったり、様々な出演者のファンを取り込めたりすることが特徴だと言えます。
テレビCM等での露出が多い上、ユーザーの生活に欠かせない商品のため認知度が高いということもあってか、登録者数はどの企業も比較的多く、20万人を超えている企業もみられました。
テレビCM以外には、自社商品を使ったレシピ動画などが投稿されている傾向にありました。
ビールを中心とした飲料を製造・販売するアサヒグループでは、商品自体とはあまり関係のないレシピ動画を公開しています。 「おつまみ」としてレシピを紹介することでビールと親和性が高く、自社商品と動画を一緒に楽しんでもらえる仕掛けとなっています。
明治では、トレーニング方法の紹介動画なども投稿しています。こちらも一見商品とは関係ないように見えますが、自社商品であるプロテインと相性が良いため、単体でプロテインの商品紹介をするよりも関心が高まります。また、新型コロナウイルスにより外出が自粛されていた2020年4月末に投稿されたこともあり、自宅でできるコンテンツの需要が大きかったようで、トレーニングシリーズの中には視聴回数1.4万回以上の動画もありました。
美容業界では、テレビCMや商品紹介動画、使い方に関する動画が多く投稿されています。 動画にはモデルや女優を起用し、明るく美しい雰囲気の投稿で統一されている傾向がみられました。
特に商品の使い方紹介は、企業が自ら発信しているためユーザーからの信頼が高くなると考えられます。
FANCLでは、商品紹介だけでなくトレーニング動画やレシピ紹介なども投稿しており、「美」という大きな観点からコンテンツを制作していることが分かります。 誰もが関心を持ちやすいコンテンツによってユーザーを取り込み、ファン作りをすることが可能です。
全国に店舗を持つ美容室アグヘアーでは、ヘアケアやヘアアレンジの方法、自宅でもできる簡単なヘアカット方法まで、髪に関する知識を惜しみなく発信しています。 登録者数は1500人ですが中には5万回近く視聴されている動画もあり、登録者数が少なくてもコンテンツ次第で多くの人の目に触れ、企業の知名度を上げられると言えます。
大手の飲食チェーンやコンビニでは、テレビCMを中心とした動画により商品の紹介、新商品やキャンペーン情報を発信している傾向がみられました。
今回調査した企業では更新頻度が低いチャンネルが多く、テレビCM投稿以外のYouTubeの活用方法がまだ確立されていないように感じられます。
2020年1月から投稿を開始し、2020年8月末時点で106本もの動画を投稿しています。このチャンネルで最も特徴的なのが、社員がYouTuberとして出演している点です。 くら寿司の商品を実食して紹介するだけでなく、料理動画やモーニングルーティンなどYouTuberらしいコンテンツも発信していて、企業チャンネルとしてはユニークな運用方法です。
アパレル・雑貨関係の企業では、芸能人やモデルを起用したCM、商品紹介動画が多く投稿されています。
独自のコンセプトを持つ企業が多いので、企業や商品のイメージ、訴求したい強みに合わせてコンテンツを作成しており、チャンネルによってその企業の色がはっきり表れています。
モデルを起用するのではなく、スタッフが出演してファッションのトレンド情報や自社商品の情報を発信しています。
特に、2020年4月からは、新型コロナウイルスによる外出自粛を受けて『BEAMS AT HOME』というシリーズを開始しており、スタッフのおうち時間の様子や趣味についてのノウハウを投稿しています。動画からファンを作ることで、「スタッフに会うためにお店に行ってみたい」というお客さんを増やすことができると考えられます。
楽天株式会社が運営する総合インターネット通販の楽天市場では、2020年4月からチャンネルを開設しており、現在登録者数約4000人です。 YouTuberやモデルなどを起用してファッション・メイクの商品を中心に紹介しています。登録者数4000人に対して最も再生回数が多い動画は22万回となっており、インフルエンサーとなる人物とのタイアップにより大きな効果があることが分かります。
紹介したアイテムの商品詳細ページのURLを概要欄に記載し、そのまま通販サイトへと遷移させているのも特徴です。
テレビ局は番組予告や放送ドラマのオリジナル版、新聞社はニュースを主に投稿していました。出版社では雑誌ごとにYouTubeチャンネルを開設しているものもみられ、新作の発売情報や付録情報、撮影風景などが多く投稿されています。
特にテレビ・新聞は10年以上前からYouTubeを活用している企業も多く、投稿数・視聴回数共にどの業界よりも多いことが特徴です。
講談社が発行する女性ファッション誌withのチャンネルでは、女性に需要の高いコスメ・ファッション・ダイエット・料理などに関するお役立ち情報を発信しています。 「元アパレル店員」「美容専門学校講師」「@コスメ社員」など、各分野に特化したインフルエンサーが情報発信しており、専門性・信頼性の高い動画となっています。
吹奏楽の楽譜を制作・出版するウィンズスコアでは、演奏音源をコンテンツとして投稿しています。ユーザーは、概要欄に記載されたURLからオンラインショップへと遷移し、気になった曲の楽譜を簡単に購入することができます。 また、購入後もお手本として音源を聴いてもらうことができます。
SNSのイメージがあまりない金融・保険業界ですが、専門知識を解説したり、過去セミナーを配信したり、マーケットの最新情報を発信したりとYouTubeを積極的に活用している企業が多くみられました。
ブランドパートナーであるイチローさんを起用した『おしえて!イチロー先生』シリーズは、6月に公開後大きな反響を呼び、200万回以上再生された動画もありました。 子供から大人まで幅広い年代への企業の認知度を高めるとともに、ブランディングにもつながった事例です。
以前から株価に関する解説動画を投稿していましたが、最近は特に活発に投稿されており、2020年6月以降平日は毎日マーケット情報を更新しています。 毎日最新の情報をいち早く得られるので、ユーザーにとって有益なコンテンツだと言えます。
企業・商品紹介や決算情報、セミナーなどを投稿している企業が多く、中でも製品であれば性能を検証する実験動画、サービス・ツールであれば使い方を解説したり導入事例を紹介したりする動画が多く投稿されていました。
BtoB企業はそもそもYouTubeチャンネルを開設している企業が少なく、開設していても登録者数・投稿数・視聴回数は少ない傾向にあり、YouTubeによるマーケティングがまだあまり活用されていないことが分かります。
MAツール『セールスフォース・ドットコム』という企業チャンネルがある一方、『Salesforce Developers Japan』では過去のセミナーのみを集めて配信しています。 1コンテンツをチャンネルとして独立させているので、ユーザーは求めている情報を探しやすくなります。
YouTubeを上手く活用できれば、認知度の向上からブランディング、ファン化まで行うことができます。そのためには常にお客様目線に立ち、どのようなコンテンツを発信すれば自社のお客様に興味を持ってもらえるか、楽しんでもらえるかを第一に考えることが大切です。
様々な企業の運用方法を参考にしながら、自社に合った運用方法を見つけていきましょう。
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