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ソーシャルリスニングとは?SNS上のユーザーの声を調査・活用しよう!
- ソーシャルリスニング
公開日:2020年07月02日
最終更新日:2021年12月14日
SNSや口コミサイト等で誰でも気軽に情報を発信・収集できるようになり、ユーザーの意見が大きな影響力を持つようになっています。そんな今、マーケティングで効果をあげるために重要なのが「ソーシャルリスニング」を取り入れることです。
「ソーシャルリスニング」について、なんとなく聞いたことはあるけど曖昧にしか分からない、実際何をすればいいんだろう、という方が多いのではないでしょうか。この記事では、ソーシャルリスニングの意味と重要性を解説した上で、実践・活用方法をお伝えします。ソーシャルリスニングを活用して、ユーザーに寄り添ったビジネスを実現させましょう。
目次
ソーシャルリスニングとは
ソーシャルリスニングとは、Facebook、Instagram、TwitterなどのSNSや口コミサイト、掲示板上にユーザーが発信した情報を収集・分析し、マーケティングに活用することを意味します。
インターネット上の声に耳を傾けると、自社のブランドイメージや商品・サービスに対する評価・満足度などを知ることができ、施策の改善に繋げることができます。
ユーザーの声を調査するためにアンケートを実施している企業も多いですが、ソーシャルリスニングとの一番の違いは「リアルな声を調査できるか」という点です。ソーシャルリスニングではSNS上での声を調査するので、ポジティブな意見もネガティブな意見も含めて、企業側に左右されないユーザーの率直な意見を収集することができます。
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ソーシャルリスニングの重要性
ユーザーの率直な意見・評価を知ることができる
アンケート等でユーザーの声を聞くこともできますが、アンケートでは企業側で質問内容を決めていたり、集められる母数が限られたりと、網羅的にユーザーの意見を収集できるとは言えません。また「企業側に見られる」という思いから正直な意見を書けない人もいると考えられます。
一方SNSでは匿名性があるため、ユーザーは企業側に遠慮することなく率直な意見を発信することができます。
例えば、ある商品について、「使いやすかったからまたリピートしたい!」という意見もあれば、「デザインが少なくて選べないのが残念」という意見もあるでしょう。ポジティブな意見もネガティブな意見も、実際に自社の商品を使っているユーザーからの大切なフィードバックです。
SNSは購買行動に影響を与える
SNSが普及したことにより、SNS上の情報が消費者の行動に影響を与えることが多くなっています。総務省が2016年に発表した「情報通信白書」において、「レビューを参考にしたことがある」と答えた人のうち「レビューを読んで購入する商品を決定した経験が何度もある/何回かある」と答えた人は、20~60代の全世代で80%以上を占めています。
<図:レビューを読んだことで、購入する商品を決定した経験>
出典:総務省 「平成28年 情報通信白書」
皆さんも、SNSで発信されている口コミをもとに商品の比較・検討をしたり、購入を決定したりした経験があるのではないでしょうか。ユーザーが商品を知り、比較し、購入するまでのプロセスでSNSが大きな影響力を持っていることが分かります。
リアルタイム性がある
SNS上では常に誰かが情報を発信し、それが更新されていきます。情報をいち早くキャッチすることができれば、状況に応じてすぐに施策を改善することも可能です。新商品発売やキャンペーンの際など、ユーザーの反応をリアルタイムで調査し、速いスピードでPDCAを回していくことができます。
ソーシャルリスニングで分かる5つのこと
ソーシャルリスニングでは、ユーザーの声をもとに様々な分析を行うことができます。ソーシャルリスニングをすることで具体的にどのようなことが分かるのか、いくつか例をご紹介します。
1 ブランドイメージ・評価
これまでにも述べてきましたが、ユーザーはSNS上で率直な意見を発信しているため、その意見を収集することで企業や商品に対するイメージ・評価をより正確に知ることができます。
自社の商品にユーザーは満足しているのか?どこに価値を感じていてどこに不満を感じているのか?といった点を分析し、客観的なブランドイメージを知ることができます。
ソーシャルリスニングでは得られるデータ量が多いため、統計的に分析することでより精度の高いブランドイメージを調査することが可能です。
2 ユーザーのニーズ
アンケート等でユーザーの声を聞く機会はありますが、そこで集められるのは問題意識を持ったごく一部の人たちの声のみです。SNSには多くの人が投稿しているため、どんな機能が欲しいか、どのくらいの値段なら購入したいか、といったユーザー側の要望を知ることができます。潜在的なニーズを知ることで、商品の改善・開発に役立てることができます。
3 プロモーション施策の効果
ソーシャルリスニングをすることでユーザーの反応がリアルタイムに得られるため、インターネット広告やテレビCM、キャンペーン企画などのプロモーション施策における効果も測定することができます。
ユーザーの反応によってクリエイティブやキャッチコピー等を改善すれば、効果をより高めることができ、今後の施策の方向性も定めることができます。
4 競合の評価
ソーシャルリスニングで分かるのは、自社の情報だけではありません。競合他社のブランドイメージや評価も知ることができます。
競合と比較して評価が低い部分は改善し、評価が高い部分は強みとしてさらに強化することで、自社のブランドイメージを向上させることができます。
5 業界動向・トレンド
競合情報と同様に、業界全体の動向やトレンドを調査することもできます。情報に敏感なSNS上のユーザーによる発信は重要なデータです。SNS上の声をもとに今後の業界の動きやトレンドを予測すると、商品開発や新たなターゲット層の発見に繋がることもあります。
ソーシャルリスニングの実践方法
ここまで、ソーシャルリスニングの基礎知識を解説してきました。続いて、ソーシャルリスニングを行うために具体的に何をすればいいのかという実践方法をご紹介します。
ソーシャルリスニングの活用手順
ソーシャルリスニングの手順を5つのステップに分けて解説します。
Step1 マーケティング目標の明確化
まずは、マーケティング全体の目標やKPIを明確に設定します。設定した目標に沿って、自社のブランド・商品がユーザーに価値を与えられているかどうかをソーシャルリスニングで測定していきましょう。
Step2 何を分析するか決定する
SNS上には多くの情報が集まっているため、やみくもに始めてしまうと探すべき情報にたどり着けず、有益な情報が得られなくなってしまいます。SNS上のユーザーの声は率直でリアルなものである一方、匿名性があり信憑性に欠けるものでもあるため、まずは仮説を立ててSNSで分析すべき内容かどうかも含めて決定しましょう。
Step3 分析対象の定義づけ
分析に役立つような質の高い情報を選択することが必要です。発言者であるアカウントを対象とするのか、発言内容に含まれるキーワードを対象とするのか、分析対象の定義を決定しましょう。
Step4 情報を収集・分析する
定義をもとに情報を収集したら、定量的・定性的に分析しましょう。まずは定義づけしたキーワードやアカウントの数を抽出し、ポジティブな投稿・ネガティブな投稿の割合を算出します。その後、それらの投稿内容から分かるユーザーの心情や傾向を分析します。ソーシャルリスニングの調査方法は複数あるため、その調査方法でいいのか事前に確認しておきましょう。無料で使用できるツールを次の章でご紹介します。
Step5 収集したデータを活用する
投稿内容からユーザーの心情や傾向を分析出来たら、そのデータを次のプロモーションにどう活かせるのかを考えていきましょう。データを集めて満足するのではなく、集めたデータから新たな仮説を立て、また検証していくことが重要です。
無料ツールを活用してデータを集める
ソーシャルリスニングは、ツールを使うことでより効率的に測定・活用することができます。今回は、会員登録などをしなくても無料で使える便利なツールを5つご紹介します。
ここで紹介するツール以外にも無料・有料含め様々なツールがあるので、調査したい内容に合ったツールを選んでください。
Googleトレンド(https://trends.google.co.jp/trends/?geo=JP)
Googleが提供しているツールです。特定のキーワードを入力すると、そのキーワードのGoogleでの検索ボリュームをもとに、どれだけ話題になっているかを知ることができます。期間指定をしてグラフで視覚的に推移を見ることができたり、競合など他のキーワードと比較したりすることができます。
Googleアラート(https://www.google.co.jp/alerts)
Googleが提供しているツールです。Google検索では、特定のキーワードを入力して期間を設定すると、その期間内にインデックスしたページだけを表示することができますが、Googleアラートではそれらの最新情報をメールで通知します。「ニュース」「ブログ」などのメディアタイプを設定できたり、「すべての結果」「上位の結果のみ」を選択して件数を制限できたりします。特定のキーワードにまつわるページに動きがあった時に、いち早く把握することが可能です。
Yahoo!リアルタイム検索(https://search.yahoo.co.jp/realtime?fr=404)
Yahoo!が提供しているツールです。特定のキーワードで検索すると、そのキーワードを含むTwitter・Facebookのユーザーの投稿を確認することができます。30日間までであれば投稿数の推移をグラフで見ることができ、いつ投稿数が多くなったか、少なくなったかを知ることができます。
また、そのキーワードとよく一緒に検索されているキーワードも表示してくれるので、ユーザーの検索行動を予測することができます。
Twitter 「高度な検索」機能(https://twitter.com/search-advanced)
Twitterでは、「高度な検索」という機能を使用することができます。検索バーにキーワードを記入し、検索結果の右上のオプションから「高度な検索」を選択すると使用できます。
特定のキーワードを含む/含まない、ハッシュタグ、言語、日付など細かく設定できるので、分析したい内容が含まれたツイートのみを簡単に表示することができます。
Social Searcher(https://www.social-searcher.com/)
海外の会社が提供しているツールです。特定のキーワードを含むWebサイト上の記事やTwitter、Instagram、Facebookなど100以上のSNS媒体での投稿を表示することができます。そのキーワードがどんなハッシュタグと共に投稿されているか、何時頃投稿されることが多いか、どのメディアに投稿されてるかなど細かく分析することが可能です。
ソーシャルリスニングで収集したデータの活用方法
プロモーションの効果測定をする
テレビCMやインターネット広告等のキャンペーンを行ったあと、商品に関するキーワードを含む投稿数が増えたかどうかでキャンペーンの効果を測定することができます。インターネット広告ではクリック率やコンバージョン数、コンバージョン率を測ることができますが、マス広告では数値的な効果測定ができません。SNS上のユーザーの反応を見ながら、プロモーションのPDCAを回していくことが必要です。
UGCの創出
UGC(ユーザー生成コンテンツ)とは、SNSや口コミサイトなどユーザーによって生成されるコンテンツのことです。ユーザーから自発的に発生するため、客観的で信頼性があるうえにコストがかからないという特徴があり、マーケティング施策として注目が高まっています。ソーシャルリスニングを用いて、現状でどんなUGCが生み出されているかを把握すれば、さらなるUGCを生み出してもらうための打ち手を考えることができます。
リスクを未然に防ぐ
ネガティブな意見が発信されている場合、ソーシャルリスニングによってその情報を素早く把握し適切な対応をすることで、風評被害を未然に防ぐことに繋がります。
ユーザーの声は重要な資産
ソーシャルリスニングを用いてユーザーの声を分析すると、ブランドイメージ、競合の評判、業界動向といった様々な情報を得ることができます。SNSを通して得られるユーザーの意見は、マーケティング施策の中で企業にとって重要な資産となります。自社のどんなところに価値を感じているのか、何に期待しているのか、ニーズを分析してユーザーの理解を深め、マーケティングに活用していきましょう。
松崎 明日香
マーケティング部
2020年に新卒入社後、オウンドメディア『GrowthSeed』の運営/ライティングを中心に、メルマガ運用、広告運用など自社のマーケティング業務に幅広く携わる。お問い合わせ数・売上アップを目標に日々奮闘中。趣味は喫茶店・カレー屋巡り。
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