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コンテンツSEOの社内導入手順!KPIや集客戦略を上司とイメージを共有する方法!

公開日:2015年12月24日

最終更新日:2024年12月24日

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コンテンツマーケティングを社内導入する2つの秘訣

今回はコンテンツマーケティングの中でも、検索エンジンをコミュニケーションのコンタクトポイントとする「コンテンツSEO」に話を絞ってご紹介します。

本日はコンテンツマーケティングを社内導入したい!だけど上司をどう口説いたら良いかわからない・・・。そんなあなたのために、社内でコンテンツマーケティングを導入する際の「上司を説得するための秘訣」をご紹介します。

今回ご紹介する秘訣はコンテンツマーケティングを成功させる上でも非常に重要なポイントです。ぜひ、本記事をブックマークをしていただき、しかるべきタイミングに参考にしていただけると幸いです。

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目次

なぜ、コンテンツSEOは社内導入決定が遅れるのか?

1)コンテンツSEO成功ストーリーが社内共有できない
2)コンテンツSEOを今すぐやるべき理由が説明できない

コンテンツSEOの導入が遅れる理由は概ね上記の理由です。上記の2つの問題をクリアすることが社内導入の秘訣です。クリアできればコンテンツSEOの導入はほぼ確実でしょう!

コンテンツSEO成功ストーリーが社内共有できないから

ほとんどの上司は「早くて目に見える形の成果」しか興味がない

あなたの上司は非常に多忙です。頭の中は常に解決すべき様々な課題のことでいっぱいです。忙しくなればなるほど、思考することや理解するための時間をとる事ができなくなります。

結局コンテンツSEO実施で売上がいくら上がるのか?

「結局、コンテンツSEOをやると、いくら売上が上がるの?」

こんな言葉が上司の口から出てきたら、既にあなたの上司はコンテンツSEOに対して思考することや理解することが難しい状況です。正直、コンテンツSEOをやることで、どれくらい売上が増加するかは誰にもわかりません。売上目標数値を設定して説得してもそれは「絵に描いた餅」になってしまうでしょう。

それであれば、なぜコンテンツSEOが売上増加に貢献するのか?その意図とストーリーを根気強く説明し理解してもらう必要があります。

コンテンツSEOを今すぐやるべき理由が説明できないから

検索エンジンを最初のコンタクトポイントとして、その後の課金ポイントまでに顧客がどのように行動するかを可視化することで、成功までのストーリーがイメージしやすくなります。

今回の例では、ビジネスホテルのサイトにコンテンツSEOを展開する場合を想定して、ストーリーの可視化にチャレンジしてみます。

設定は下記のとおりです。
————————————————————————————————————-

  • ビジネスモデル:都市部に全国展開しているビジネスホテル
  • メインユーザー:出張時のビジネスマン
  • 強み:睡眠、食事、接客にこだわりがある
  • 弱み:価格が競合に比べ高い
  • 課題:
    検索エンジン経由での来店を増加させたいが、「地名+ビジネスホテル」だと検索結果をポータルサイトが独占している。
    ポータルサイト経由の集客だと、こだわりが伝えにくく、価格が決めてになってしまい競合に顧客が流れている。

————————————————————————————————————-

今回の設定ではコンテンツSEOをきっかけに近辺のビジネスホテルを利用している顧客のリプレイスを狙います。

顧客がスマートフォンでホテルの周辺情報などを調べているタイミングで接触を図り、次回ホテルを検討する際の候補に入ることが目的です。来店までのストーリーを図化しましたのでご覧ください。(※クリックして拡大確認が出来ます)

ビジネスホテルにおけるコンテンツ・マーケティングのコンセプトダイアグラム

※顧客の一連の行動体験に合わせたキーワードの選定方法については、こちらの記事でもご紹介しています

■ユーザー行動から知る!SEOキーワードの選定方法
https://growthseed.jp/experts/seo/seokeyword/

コンテンツSEO成功ストーリーが描けたらKPI設定をして上司の納得感を得よう!

一連のストーリーが描けたら、各ポイントで計測KPIを設定します。細かくKPIを設定することで施策のPDCAが回しやすくなりますし、効果測定によって状況が定量化できれば、上司を説得する強力な武器になるでしょう。

下記にKPIの設定例をご紹介します。

設定例1:追加コンテンツの順位状況を計測

まずは、顧客に対してコンテンツが露出しなければ始まりません。そこで検索エンジン上で、追加コンテンツがどの程度露出しているかを計測する必要があります。

想定流入キーワードを設定して、設定キーワードでの上位表示達成率を計測KPIとします。上位表示率が悪い場合はテキストボリュームの増強や、競合コンテンツには無いテーマを盛り込むなどの改善施策が必要になるでしょう。

設定例2:上位達成しているコンテンツのCTR(クリック率)を計測

上位達成していても流入数が少ない場合があります。その場合は、そもそもの設定キーワードのボリュームが少ない、もしくはCTRが低いといったことが大きな原因でしょう。

CTRが低い場合は「title」や「description」の見直しが必要になります。Googleサーチコンソール(旧ウェブマスターツール)を使えばページごとの平均掲載順位とCTRを確認することが出来ます。こちらの記事でも詳しくご紹介しております

■キーワードの検索ボリューム調査でコンテンツの成功率をあげる!
https://growthseed.jp/experts/contents/contents-secret-of-success/

設定例3:アクセス数の計測

コンテンツSEOの最も重要な指標です。追加コンテンツをきっかけにどれくらいのユーザーと「新たに出会えたか」を可視化します。追加コンテンツを入り口ページとした、検索エンジン経由でのセッション数(訪問数)をKPIとして設定します。

ページビュー数などを指標にするとコンテンツからコンテンツへの回遊率が大きく影響するため、今回のKPIとしてはふさわしくありません。(※メディアサイトなどでは非常に重要な指標です)

設定例4:流入クエリの分析

アクセス数が増加したら流入クエリの分析を行います。

流入クエリの分析にはGoogleサーチコンソール(旧ウェブマスターツール)の検索アナリティクスの活用をおすすめします。Googleアナリティクスでも流入クエリの分析は可能ですが、クエリの多くが (not provided)としてカウントされるため、正常にクエリ分析を行うことは困難です。

検索アナリティクスはGoogle検索ユーザーのみに限られますが、Googleアナリティクスよりも正確にクエリ分析ができます。コンテンツSEOからのアクセスが増えてくると、指名検索(社名、ブランド・サービス名などを含む検索)以外の流入クエリが増加しているでしょう。

これは、新たな見込み客と出会えている証拠ですので、あなたの上司にレポーティングして報告すれば、きっと喜んでもらえるでしょう。

設定例5:離脱率、直帰率などの確認

アクセスが増加すれば、その後に行うべきは検索ユーザーの検索体験(UX)向上です。離脱率、滞在時間などを見て、ユーザーの不満(サイトの問題箇所)を特定していきましょう。

例えば、特定コンテンツの離脱率・直帰率が高い場合。そのコンテンツを読み終えたユーザーに対して、次に興味を持ってくれそうなコンテンツをおすすめしているでしょうか?コンテンツページのナビゲーションは効果的に機能しているでしょうか?

コンテンツSEOで出会ったユーザーはトップページではなく、コンテンツを最初のコンタクトポイントとしています。つまり、まだあなたのサイトのことをよく知らないのです。そんな、心理をもったユーザーに対して精一杯のおもてなしをすることで、検索体験は向上していきます。ページレイアウト、ページデザイン、内部リンクなどをユーザー目線になって最適化していきましょう。

そうすれば、あなたのサイトの魅力はますます高まっていくでしょう!

なお、お役立ち系のコンテンツを追加した場合はコンテンツページの直帰率の高さが目立つ場合があります。しかし、扱うテーマによっては顧客の直帰を避けることは出来ません。

例えば、「ご祝儀袋の書き方」について調べているユーザーは書き方が分かればすぐに離脱してしまうケースが多いでしょう。なぜなら、多くのユーザーは結婚式直前に焦ってご祝儀の準備を行うため、じっくりとサイトを回遊してくれるとは考えづらいからです。

以上のように、コンテンツSEO成功までのストーリにおいて細かくKPIを設定することで、あなたの上司は「なんだかうまくいきそうだな」という前向きな気持ちになっていきます。コンテンツSEOはコンテンツ公開後のPDCAが非常に重要ですので、上司を説得するためだけの設定ではなく、実際に施策実行後も意識したKPI設定をするとよいでしょう!

上司に具体的なコンテンツSEOのイメージをもってもらう提案をしよう!

コンテンツ案を上司に提案する

今までの内容で概念は理解してもらえると思います。しかし、上司はもっとあなたに具体性を求めます。ここで必要なのが具体的なコンテンツ案です。

コンテンツという言葉は広義の意味で言えば「情報の中身」、狭義の意味で言えばWEBサイトで発信する情報です。非常に曖昧で言葉の意味が広すぎます。つまり、あなたは「結局、新しいコンテンツは今あるコンテンツと何が違うの?」という上司の質問にストレートに答えなければなりません。

コンテンツSEOで見込みの高い顧客を集客するために意図を持ちサイト設計する

【事例】アプリレビューサイト設計方法からコンテンツSEOを考える

コンテンツ案を考える際は、なんとなくユーザーの役に立ちそうかな?という「感覚だけ」で作ってはいけません。コンテンツを作る際は「あなたのサービスが選ばれる理由」を意識して作らなくてはなりません。具体例でご紹介します。下記は、当社で運営しているサイトです。

■AppVip – Android(アンドロイド)アプリのレビューサイト
http://app-vip.jp/
————————————————————————————————————-
サイトの目的 :アンドロイドユーザーにアプリを動画で紹介するサイト
ターゲット  :アンドロイドアプリをダウンロードしてくれそうなユーザー
サイトのゴール:AppVipのファンを増やす
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例えば、AppVipでは下記のコンテンツを追加しています。

■意外に簡単!iPhoneの電話帳データをアンドロイドに移行する方法
http://app-vip.jp/column/get-androids/phone-book-transition.html

「電話帳データの移し方」というコンテンツをなぜサイト追加するのか?

今回、サイトに訪れて欲しいユーザーはAppVipのファンになってくれそうなユーザー、つまり、これからアンドロイドのアプリをダウンロードするユーザーです。

それではアプリをダウンロードしてくれそうなユーザーはどのようなユーザーか?と考えるとスマートフォンが「まっさら新品」のユーザーがひとつの候補として上がります。スマートフォンを買ったばかりの時はもうそれはワクワクしていて早くアプリを入れたいわけです。

では、どうすれば「アンドロイドがまっさら新品」なユーザーに接触出来るでしょうか?

現在スマートフォンの普及率はかなり増加しており、ほとんどが機種変更か他社製品からの乗り換えです。しかし、機種変更の場合は以前のデータを簡単に引き継げることから、アンドロイドは「まっさら新品」とは言えません。

しかしiPhoneからアンドロイドへの乗り換えユーザーであれば、以前のデータを全ては引き継げないため、「まっさら新品」に近い、かなりの見込み客となります。

では、iPhoneからアンドロイドに乗り換える時に「真っ先に困って調べること」ってなんだろう?と考えてみます。そこで、ようやく「電話帳データの移行」というキーワードが出てきます。

つまり、電話帳データの移行で調べてコンテンツに流入してくるユーザーは、アンドロイドが「まっさら新品」に近い状態と仮説を立てられるので、サービスを利用してくれそうなタイミングで接触をすることができるのです。

このように、提案コンテンツには「意図」をもって、あなたのサービスが選ばれる理由作りを意識することが非常に大事です。

更に具体的にイメージをしてもらうための+1の工夫

検索結果ページを印刷して上司の感覚に訴えてみる

あなたの上司があまりWEBマーケティングに明るくない場合、更に具体的に踏み込んで提案してみる必要があるかもしれません。

例えば、想定キーワードでの検索結果をキャプチャし、その検索結果にあなたの作ったコンテンツが表示された場合のイメージ図を作成し上司に見せてみたらいかがでしょうか?

次に、介護業界に新たに参入したい方向けにコンテンツを作成した場合の例をご紹介します。(※検索結果は2015年8月23日段階の結果です)

具体的なコンテンツSEO導入前と導入後のイメージ共有方法

【コンテンツSEO導入前】

コンテンツSEOを導入前の検索結果イメージ

【コンテンツSEO導入後】

コンテンツSEOを導入前の検索結果イメージ
あなたの上司に「これだったら、うちのサイトのコンテンツをクリックしたくなりませんか?」といった具合で成功をイメージさせ、上司の気持ちを高めることが出来るかもしれません。

前述した通り、検索結果での「title」と「description」の見え方は非常に大事なのです。

コンテンツSEOを社内導入する理由が説明できない件について

上司は「今すぐやる理由が無い」からOKを出さない

さて、ここまでくれば、あなたの上司もコンテンツSEOの重要性を認識し、なんだかやりたい気持ちになってきたはずです。しかし、あなたの上司はまだOKのサインを出しません。なぜなら「今すぐやる理由」が無いからです。

上司にとって「緊急性に欠ける」のがネックになる場合が多い

「今すぐやる理由」が無いのは、上司の頭のなかでコンテンツSEOが「重要なのはわかるが、緊急性にかける」という認識になっているからです。このままではいつまで経っても施策は導入出来ません。

コンテンツSEOを上司に社内導入してもらうための思考法

上司がイメージしているであろう時間管理マトリックスを考えてみる

WEBサイトを担当している事業部は日々、たくさんのタスクを抱えています。あなたも締め切りが近いタスクで頭がいっぱいになり、1日が終わってしまうことが多いのではないでしょうか?

多くのタスクに追われると緊急事項を常に探し出し、優先的に対処するようになるため、新たな施策を検討する場合は緊急度が高い事項でなければ検討されません。

下図のようにコンテンツSEOは領域Ⅱと判断されがちな施策です。

時間管理のマトリックスにおけるコンテンツSEOのポジション

しかし、上司の気持ちを動かすにはコンテンSEOの検討ポジションを【領域Ⅱ】から【領域Ⅰ】にスライドさせなくてはなりません。

本来であれば緊急度が高くなくても重要であれば積極的に投資をする時間を作るべきですが、上司の頭の中でコンテンツSEOが「重要度も緊急度も高い施策」であると再認識をしてもらう方が施策実行までの近道でしょう。

コンテンツSEOは先行者利益が大きいことを上司に訴求する

私は釣り好きで海、川、湖と問わず釣りを楽しみますが、その中でも特に渓流釣りが得意です。渓流釣り師の間では「先行者利益」という言葉がよく交わされます。渓流魚はとても警戒心が強い魚です。

たくさんの釣り師から何度も餌を垂らされると、渓流魚は次第に警戒心が強まってきます。だから、「誰よりも早く一投目を投げた釣り師」が圧倒的に有利になるのです。

コンテンツSEOにおける先行者利益論

コンテンツSEOでは「先行者」に大きな利益があります。その理由をご説明いたします。

コンテンツ戦国時代への突入

現在、インターネットの世界では爆発的に情報の流通量が増えています。東京オリンピックが開催する2020年にはインターネット上で流れる情報は1年間で35ZB(ゼタバイト)になるそうです。(佐藤尚之氏著「明日のプランニング」より)

1ZBは世界中の砂浜の砂粒を集めた数と同等です。つまり、世界中の砂浜の砂粒の数の35倍です。凄すぎて想像すらつかない世界です。情報の流通量が増加した主な原因は、誰でも気軽に情報を発信できるようになったからでしょう。

そんな状況下で、近年はパンダアップデートの影響もありコンテンツの重要性が以前よりも語られるようになったため、WEB上ではさらに加速的に情報が増加していきます。

現在はアーリーアダプター(先行者)がコンテンツSEOを導入済みですが、今後はアーリーマジョリティ(後発者)に波及していくと考えられるので、さらに爆発的にコンテンツが増加するでしょう。世の中はコンテンツ戦国時代に突入しているのです。

検索結果の多様性

そんな中で、今後はコンテンツSEOも椅子取りゲームのような状況になっていきます。

Googleは検索結果の多様性を実現するようアルゴリズムの調整をしています。また、先日のクオリティアップデート(Googleが名づけた正式名称ではありません)ではコンテンツ品質を評価する重要なアルゴリズムが改良され、コピーコンテンツページの評価が下がるという傾向が見られました。

つまり、他社と全く同じ内容をコンテンツ化した場合、あなたが「先行者」でない限り検索結果においてあなたのコンテンツが露出する機会は極端に減るでしょう。

まるでユーザーのニーズを椅子取りゲームするようなコンテンツ戦国時代です。先行者は圧倒的に有利です。他社が決断に二の足を踏んでいる間に「先行者」になりましょう!!

コンテンツSEOにおいて「あなたが先行者では無い場合の戦い方」

先行者よりも高品質なコンテンツを作成する

では先行者でない場合、コンテンツSEOを諦めるべきでしょうか。いえ!諦めるにはまだ早いです!あなたが先行者に勝てる唯一の方法は先行者よりも「読者にとってより良いコンテンツ」を作成することです。「読者にとってより良いコンテンツ」とは一体何か?ヘルプフルコンテンツシステムが公になった今でさえ、その答えは難しいですが、一つあげるとすれば「コンテンツの発信者は誰か?」ということが答えとなります。

コンテンツの発信者を明確にしてコンテンツ情報の信頼性を高める

ユーザー目線で考えると、情報爆発社会の現在においてはよりコンテンツの信ぴょう性が重要な要素になってきます。その道のプロであれば、一次情報も豊富に持っているため、他にはない、その人しか発信出来ないコンテンツを書くことが出来ます。

あなたはどこの誰が書いたかもわからないコンテンツとその道のプロが書いたコンテンツのどちらを高く評価しますか?その気持はあなたがこれから出会う見込みユーザーも同じはずですよ!

コンテンツSEOを失敗した時のWEB担当者の責任は?

コンテンツSEOの失敗とは何を意味するのでしょうか?前述したようにコンテンツSEOは課金までにどれほど貢献したかを効果測定することが難しい施策です。

効果測定が難しいのであれば、施策実行後の売上増加率と比較し施策効果を相対的に判断するのはどうでしょうか?実はコンテンツSEOの効果測定はそんなに単純ではありません。

コンテンツSEOの失敗とは一体何か?

・Webサイトのセッション数は229%増加
・Webサイトのユニークユーザー数は251%増加
・しかし売上は微増…
→これはコンテンツSEOの失敗なのか?

例えば、BtoBモデルで中小企業をターゲットとした業務用ソフトを販売している企業がコンテンツSEOを導入した場合の例をご紹介します。(これは実際の私のお客様の例です)

その業界では他社からの業務ソフトのリプレイスが難しく、いかに新規の顧客を取り込むかが課題でした。そこで、コンテンツSEOの展開コンセプトを「今後独立を考えていて、業界に新たに参入する予定の企業」に設定しました。

「業界に参入する上で役に立つ情報」を中心に提供することで、どの企業よりも先に見込み顧客に接触することが戦略の意図です。

展開コンセプトに基づき30本の記事コンテンツを導入した結果、自社サイトへの流入数は激増しました。

全コンテンツ公開後、約1ヶ月半で対前年度比のセッション数が229%、ユニークユーザー数は251%まで増加しました。しかし、流入数が増加した直後にソフトの売上が相対的に増加したかというと、結果は微増でした。

これは施策失敗を意味するのでしょうか?

コンテンツSEO実施から売上発生までのタイムラグは考慮すべき

ここでポイントになるのが、ユーザーとの最初の接触から課金ポイントまでのタイムラグがあることです。つまり、メインターゲットが今後独立を検討しているユーザーのため、すぐにソフト導入の決定までに至らないのです。

おそらく、メインターゲットが独立半年前くらいから情報収集をすると考えると、最低でも半年間のタイムラグが生まれるわけです。しかし、Googleサーチコンソールで流入クエリを分析すると、独立準備系キーワードでの流入が多数確認され、追加コンテンツからの流入は全体の50%程を占めるほどまで影響力を持つようになりました。

さらに追加コンテンツをきっかけとして、ソフトの無料体験版をダウンロードするユーザーも確認できました。ユーザーが「欲しいと思った時に選ばれる理由づくり」には十分に貢献している成功例と考えられるでしょう。

コンテンツSEO実施リスクも存在することは理解しておこう

コンテンツSEOにもリスクは存在します。それは、コンテンツ公開までにかかるコストです。自社内でコンテンツを作成する場合の社内工数を簡単に見積もってみると、大枠は下記の通りです。

ステップ1:コンテンツ企画(1時間)

どのようなコンテンツを作成すべきかの企画を行います。あなたのサービスが選ばれる理由を意識してコンテンツの設計を行います。
また、同時に検索ボリュームの確認も行い、検索ユーザーのニーズを確認します。

ステップ2:コンテンツ作成(2~3時間)

実際にコンテンツをライティングします。文章だけでなく、必要であれば画像などを使って図解説明もしなくてはならないでしょう。

ステップ3:社内確認、公開(1時間)

ライティング後のコンテンツを公開するための最終確認をします。上司に内容を添削してもらい、修正がある場合はステップ2に戻り修正をします。

上記はかなり手慣れた場合を想定しての工数です。1時間あたりの人件費を2000円と仮定しても1つのコンテンツを公開するまでに1コンテンツあたり約1万2千円のコストがかかっています。100本のコンテンツで120万円です。

つまり、100本のコンテンツを公開する場合、120万円以上の費用対効果が望めなければ、あなたの上司から導入の許可はおりません。

でも、大丈夫!損益分岐点は簡単に超える!

でも、安心してください。コンテンツSEOなら簡単に損益分岐点を超えることが出来ます。コンテンツSEOは限りなくリスクが少ない施策です。その理由をご紹介します。

フロー型コンテンツとストック型コンテンツ

コンテンツには大きく2種類のコンテンツがあります。「フロー型コンテンツ」と「ストック型コンテンツ」です。フロー型コンテンツの代表例はFacebookやTwitterなどのSNSです。タイムライン上を情報は上から下へと流れていきます。

しかし、古い情報はどんどんと埋もれていき以前に投稿した内容を見つけることは難しいでしょう。

一方、ストック型コンテンツの代表例がコンテンツSEOです。コンテンツSEOは口コミやバズなどを起こしにくい反面、掲載した情報は整理されており検索エンジン経由で発見されやすいものです。作成したコンテンツは自社サイトの資産としてドンドンと蓄積をしていきます。

ニーズが消滅しない限り大丈夫!

集客力のあるコンテンツは検索エンジン経由で永続的にアクセスを集め続けます。コンテンツが取り扱うニーズが消滅しない限り、アクセスはずっと続きます。

通常、アクセス数を増加させようとしたら広告でアクセス数を「購入」することになります。しかし、コンテンツSEOはストック型コンテンツのため、いずれは初期投資金額を回収することが出来るでしょう。

コンテンツSEOは流入が始まれば、その後は費用をかけずにアクセスが次々と生まれていきます。【費用をかけ続けなければならない広告】と、【初期投資のみで流入が生まれるコンテンツSEO】とではコンテンツSEOの方が中長期的に費用対効果に優れていると考えることが出来るのでは無いでしょうか?

コンテンツSEOとリスティング広告の費用対効果の比較
※コンテンツSEOとリスティング広告の費用対効果イメージ

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回のお話をもう一度簡単にまとめます。コンテンツSEOの導入で上司を説得する秘訣は大きく分けて2つ。

【ポイント1:成功までのストーリーをイメージさせる】

  • ユーザーの一連の行動体験の可視化
  • 各ポイントでKPIの設定
  • 具体的なコンテンツ案の作成
【ポイント2:今すぐやる理由づくり】

  • 先行者利益
  • コンテンツSEOは低リスク

それでも、上司を説得できないようであれば・・・GrowthSeedへご連絡ください(笑)。コンテンツSEOの導入方法を、そもそもの【あなたが達成したい目標から逆算して】一緒に考えましょう!

今、あなたが悩んでいるのと同様に、競合他社もコンテンツSEO導入に二の足を踏んでいます。だからこそ、「今、やりましょう!」先行者になって、圧倒的な利益を取りにいきましょう。

ここまで、長文を読み進めていただきありがとうございました!それでは、素敵なWEBマーケティングライフを!

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コンテンツマーケティングとは?簡単にわかりやすく成功事例から解説

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この記事を書いた人
GrowthSeed編集部

GrowthSeed編集部

株式会社フルスピードのGrowthSeed編集部です。企業のマーケティング担当者へ向けてWebマーケティングの成長の種となる情報を発信しています。 Twitter , Facebookで記事の更新情報やセミナーの最新情報などを日々発信しているので、ぜひフォローしてみてください。

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