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クリニックのSEO対策をわかりやすく解説! 具体的な方法や成功例など

公開日:2024年10月04日

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クリニックのSEO対策をわかりやすく解説! 具体的な方法や成功例など

多くの人にクリニック(もしくは病院・医院)の存在を知ってもらいたい。そんなときにおすすめなのがSEOです。SEOを意識しWebサイトを制作、運営すれば、患者の獲得増はもちろん、信頼性の向上につながることもあります。

そこで本記事では、SEOの概要やメリットの説明から始め、SEO対策の方法、クリニックが取り組むべき具体的な施策、成功事例、注意点などについて詳しく解説していきます。

クリニックがSEOに取り組むメリットとは

SEOは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略で、検索結果での上位表示を主な目的とし、Webサイトが検索エンジンにより理解、評価されるよう施策することを言います。

クリニックにおいては、「内科」「皮膚科」など診療科名、「胃潰瘍」「肩関節脱臼」「高熱」といった病名、症状名、そしてそれらのキーワードに「渋谷」「渋谷駅」など地名、駅名が付いた形で検索されることが多く、また、すでにクリニックを知っている人からは「〇〇クリニック」といったクリニック名でも検索されます。

そういったキーワードでの上位表示には、より多くの患者に来てもらえるというメリットがあります。広告を出すよりも低コストで、長期にわたる流入も期待できるでしょう。

Googleなど検索エンジンは、できるだけ「ユーザーにとって価値のあるWebサイト」を上位にしようとします。そのためSEOを担当するサイト運営者は、情報の量と質を高め、ページの構成や表示スピードの改善、導線の改善などを行う必要がでてきます。つまりSEOへの取り組みは、単にキーワードでの上位表示を実現するだけでなく、より良いWebサイトの構築実現にもつながるのです。

SEOとMEOの違い(クリニックではMEOも重要)

SEOは主にWebサイト(クリニックが運営するホームページなど)の検索順位を上げる対策を指しますが、検索するキーワードによっては、Google マップの情報の方が上に表示されます。

SEOとMEOの違い(クリニックではMEOも重要)

Googleの検索エンジンから検索した際、地図を表示した方が良いとGoogleが判断したキーワードについては、上の画像にあるようなGoogle マップの情報も表示されます。

この枠での上位表示を狙う施策はMEO(「Map Engine Optimization」の略。マップエンジン最適化)と呼ばれ、SEOとは分けて考えられます。

当然MEOもSEOに劣らず重要であり、どちらも実行するのが理想です。本記事ではSEO側を中心に解説しますが、MEOで最低限必要な対策も最後にお伝えします。

クリニックが行うべきSEO対策

ここからは、クリニックが最低限押さえておきたい基本的なSEO対策についてお伝えします。
なお、「SEO対策」という言葉は、SEO自体に「最適化」の意味が含まれるため、誤用であるともされています。ただし一般的に使われてもおり、そこまで気にして考える必要もありません。

検索ユーザーのニーズに応じたキーワードを選ぶ

まず、SEOの目的を明確にし、施策を進めやすくするために、検索結果で順位を上げたいキーワードを選びましょう。実際にユーザーがよく検索をする、ニーズのあるキーワードでなければいけません。すでにある程度上位表示できているページはないかの確認も含め、どのページで上位表示を狙うのかも決めます。既存のページになければ、コンテンツの新規作成も検討しましょう。

クリニックにおいては以下のような候補が挙げられるでしょう。
●「クリニック名」=トップページ
●「診療科名 + 地名」=トップページ
●「病名」「症状名」=病気、症状の解説ページ
●「治療法の名前」=治療法の解説ページ
●「クリニック名 アクセス」=「アクセス」ページ
●「クリニック名 予約」=「予約ページ」

地名にも、「渋谷」「渋谷駅」「渋谷駅前」「渋谷区」「渋谷区道玄坂」など色々なパターンがあります。Googleのキーワードプランナーをはじめとしたツールで検索ボリュームを調べ、注力する地名、押さえておきたい地名を絞りましょう。

ページのtitleタグを最適化する

Webサイトの各ページには、それぞれtitleタグを設定します。検索エンジンの検索結果には、このtitleタグに記述されたテキストが表示されます(検索エンジン側でアレンジして表示することもあります)。
titleタグの内容は非常に重要で、今まで全く上位表示されていなかったワードでも、titleタグに入れるだけで急に上位にくるといったケースもあります。

ただ、やみくもにキーワードを詰め込めばいいわけではありません。実際にそのページの内容を端的に示す内容で、30文字程度までを目安に作成します。

例えばトップページであれば、
渋谷駅前の歯医者「〇〇〇歯科」
などとなり、
下層ページは、
虫歯の治療 – 渋谷駅前の歯医者「〇〇〇歯科」
などとなります。

クリニックの場合、検索に地名を入れるユーザーが多いですし、どこのクリニックなのかわからなければクリックされない恐れもあります。titleタグやページ内には地域名、駅名を積極的に入れることを推奨します。

Webサイト内にコンテンツを増やす

設定したキーワードに関連するページがなければ、コンテンツを増やします。「うちのクリニックは3つくらいのキーワードで上がればいいから、そんなにページは要らないかな」、と思われるかもしれませんが、その3つのキーワードで上げるために、より充実したコンテンツ量が必要になる、という理由でページを増やした方が良いこともあります。

例えば「腰痛」で上げたい以下2クリニックがあったとして、他の要素での検索エンジンからの評価が同等であった場合、Bクリニックの方が評価される可能性があります。

●Aクリニック:トップページで症状の一例として腰痛が挙げられているだけ
●Bクリニック:トップページで症状の一例として腰痛が挙げられており、下層ページでも腰痛の症状や治療法について詳しく書かれている

これは、下層ページでも順位が上がるから、というよりも、腰痛に対してBクリニックの方がより詳しいWebサイトであるとみなされて、トップページの評価も上がるといった考え方ができるためです。

Webサイト全体の構造を最適化する

Webサイトは階層構造で作られます。この構造を検索エンジンにもユーザーにもわかりやすく設定しておくと、SEOにも良い影響を及ぼします。

https://clinic●●.jp/menu/child/
というURLがあったとき、/(スラッシュ)で区切られた「menu」はディレクトリと呼ばれ、「child」は「menu」の下層のディレクトリとなっています。

(第1階層)トップページ→(第2階層)診療科→(第3階層)小児科
という具合です。

これを、
https://clinic●●.jp/clinic/menu/child/
とすることで、
(第1階層)トップページ→(第2階層)当院について→(第3階層)診療科→(第4階層)小児科
といった階層にもできます。

しかし、「当院について」の中に「診療科」を入れてしまうと、ユーザーが閲覧することの多い診療科別のページへの導線が長くなってしまいます。「当院について」の中に「設備について」「診療時間」「アクセス」なども入ってくる中、「診療科」のカテゴリが目立ちづらくもなってもしまうでしょう。

検索エンジンに対しても、「診療科」の上の階層に「当院について」があると知らせることになり、「診療科」としてのまとまりの価値が、「当院について」よりも低くみなされてしまう可能性があります。

階層構造に絶対の正解などはありませんし、階層が深くなっても直接順位に影響するものではないとも言われていますが、ユーザーのためにも、管理のしやすさのためにも、丁寧に設計しておくことが理想です。サイト構造がわかりやすければ、将来にわたってコンテンツも追加していきやすくなります。下層に埋もれてしまったディレクトリには、コンテンツを追加する気にならなかったりするものだからです。

サイト内導線や内部リンクを最適化する

サイト内導線の改善のためにナビゲーションを見直したり、内部リンク(自サイト内のページ間で張るリンク)の設置を見直したりすることも有効です。

どのページにも固定で表示されるグローバルメニューをわかりやすく整理すれば、ユーザーが求める情報にたどり着きやすくなるとともに、検索エンジンのクローラー(Webサイト内の情報を巡回して確認するプログラム)にも巡回してもらいやすくなります。

メニューの項目名にはわかりやすい言葉を使い、求める情報はここにありそうだと直感的に理解してもらえるようにしましょう。

例えば「診療」ではなく「診療内容」、「初めての方へ」ではなく「初診の方へ」、診療時間とアクセスを同一ページにまとめるのであれば、「診療時間」ではなく「診療時間/アクセス」などとします。

グローバルメニューだけでなく、コンテンツ内にも適宜内部リンクを設置します。

例えば、
・ 診療科目ごとのページに担当医師名を記し、医師紹介ページにリンクする
・ 「診療科目一覧」のページを用意し、診療科目ごとの簡単な説明とリンクを設置する
・ 「初診の方へ」のページに「診療時間/アクセス」へのリンクを設置する
などとすることで回遊性を高め、ユーザーは迷わず必要な情報を手に入れることができるでしょう。

E-E-A-Tを意識したコンテンツ作り

GoogleにはYMYL(Your Money or Your Life)という概念があり、このYMYLに該当するとみなされるページは、通常より厳しい基準でページの価値が評価されます。

クリニックのWebサイトは、患者たちの健康、医療に関係する情報を提供することになり、これはYMYLに該当します。

YMYLに該当する内容が書かれたページの場合、特に強く意識しなくてはいけない要素として、E-E-A-Tがあります。E-E-A-Tとは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)Trust(信頼性)の頭文字をとった言葉です。

クリニックの場合、それぞれでできる対策の例には以下のようなものがあります。
・Experience(経験):クリニック、院長や医師個人の経験に基づく情報を提供するなど
・Expertise(専門性):クリニックが取り扱っている病気について、専門性の高い情報を提供するなど
・Authoritativeness(権威性):院長等の経歴を掲載する、権威のあるWebサイトからリンクをもらうなど
・Trust(信頼性):クリニックの情報を開示する、最新の情報に更新するなど

医療機関というだけで、専門性、権威性、信頼性の面でクリニックにはある程度優位性があります。しかし前提条件が同じとなるクリニック同士では、よりE-E-A-TがうまくカバーされたWebサイトの方が評価されやすいといえるでしょう。

Google Search Console、Google Analyticsを導入する

SEOのために必ず導入すべきツールとして、Google Search Console(サーチコンソール)、Google Analytics(アナリティクス)があります。

Google Search ConsoleはGoogleの検索結果におけるクリック数や表示回数、掲載順位の他、サイトの問題点も指摘してくれます。

Google Analyticsはアクセス解析ツールで、Webサイトへの流入数、流入経路、コンバージョン数などさまざまなことが確認できます。

SEOが成功したら検索エンジンからの流入が増えたことが確認できますし、その流入がお問い合わせや予約といったコンバージョンにつながっているかどうかも分析できます。

どちらも無料で導入できるので、サイト開設時には開設と同時に、まだであればすぐにでも入れておきましょう。

リンクや言及(サイテーション)を増やす

関連のあるWebサイトからのリンクを増やせば、Googleからの評価を高めることができます。リンクなしの言及(サイテーション)も同様に好影響を与える可能性があります。

クリニックへのリンクを張れるWebサイトを他にお持ちの場合は、医療広告ガイドラインに遵守しつつ、自然なリンクとなる範囲で、リンクを設置するようにしましょう。

医療機関の場合運用が難しい面もありますが、SNSの活用によって言及(サイテーション)を増やすこともできるでしょう。

クリニックのSEO対策事例

当社でもクリニックのSEOをたくさん成功させてきました。実際どのような施策を行ったのかご紹介しましょう。

「矯正歯科 +地名」をサイト公開後3カ月で上位表示できた例

長い実績を持った古いドメインの方がSEO上は有利であるとされていますが、こちらの事例では新規ドメインでも高難易度のキーワードの上位表示に成功しています。

メインとなる対策キーワード:
「矯正歯科 ●●(地名)」→公開後3ヶ月目に5位を記録
「マウスピース矯正 ●●(地名)」→公開後5ヶ月目に7位を記録

施策内容:
・上位表示に必要なコンテンツテーマ、コンテンツ量をあらかじめ設定
・テキスト作成も含めサイト制作を当社が担当
・その他キーワードの流入も図るため、コラム記事も多数作成

Webサイトの新規立ち上げとなると、最低限のページだけまずは作成するといったケースも多くなります。SEOは一旦無視して作成となることもあるでしょう。しかし本事例では、目標の早期達成のため、SEOを踏まえたサイト制作を当社にご依頼いただき、立ち上げ時から理想的な形で公開できました。

結果、目標としていた対策キーワードでの10位以内表示を達成でき、コラム記事にもその他関連キーワードで上位表示することができました。

クリニックのSEO対策における注意点

SEO対策にあたって、医療広告ガイドラインを遵守しないといけないこと、過剰なSEO対策をしないことといった注意点があります。

医療広告ガイドラインの遵守

クリニックは、医療広告ガイドラインを遵守した形でコンテンツの追加等を行う必要があります。「広告」という言葉が付いているので、クリニック自体が運営するWebサイトは対象外かと誤解してしまいそうですが、現在は医療機関のWebサイト等もガイドラインによる規制の対象となっています。

参考:医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)

例えば次のような点に注意が必要です。
・虚偽、誇大広告などは許されない(例えばビフォアアフター写真の加工など)
・治療内容、効果に関する患者の体験談はNG
・広告可能な内容の制限を一部解除するためには、限定解除要件を満たさないといけない
・自由診療の限定解除要件には、治療内容、費用、リスク、副作用の記載も含まれる

SEO対策にあたってコンテンツの追加は非常に有効ですが、医療広告ガイドラインに遵守した内容になっているかはよく確認しないといけません。

そもそも医療広告ガイドラインがどんなものか知らない、よくわかっていないという方は、規制内容や対処法を把握しておくようにしましょう。

過剰なSEO対策はNG

Googleは,ブラックハットSEO(不正に検索順位を操作しようとする手法)を嫌います。以下のような過剰なSEO対策はペナルティの対象となってしまう可能性があるので注意しましょう。

・対策キーワードを不自然な形で大量に詰め込む
・無関係のサイトからリンクを大量に張る
・他サイトのコピーコンテンツを作る

実際当社に寄せられた相談の中にも、他社でSEO対策をした結果、過剰なキーワード詰め込みにより順位が下がっていると見られる事例がありました。この場合、過剰なキーワード詰め込みをやめ、適正な形に調整することで、順位を回復することに成功しました。

クリニックが行うMEO対策のポイント

クリニックにとっては、SEO対策と同じくMEO対策(Google マップの検索結果での上位表示等を狙う施策)も重要です。ここでは最低限対応しておくべきポイントだけお伝えしておきます。

Google ビジネスプロフィールに登録する

まだであれば、何よりまずGoogle ビジネスプロフィールに、クリニックの情報を登録します。Google ビジネスプロフィールとは、Google マップ(Google検索に表示される内容も含む)に表示される内容を管理できるツールです。

住所や電話番号、営業時間(診療時間)の設定はもちろん、Google マップ上での情報の投稿、クチコミへの返信なども行えます。登録に際しては、Googleから郵送されるハガキに書かれている確認コードを入力する「オーナー確認」の手続きも必要となっています。

クリニックのプロフィール情報を編集する

Google ビジネスプロフィールで、クリニック情報を上手に編集します。上げたいキーワードやそれに関連する言葉も自然な形で盛り込まれるように工夫します。
診療時間が変わったなどプロフィールに変更が生じたら、速やかに更新するようにしましょう。

Google ビジネスプロフィールでの投稿、クチコミの促進など

Google ビジネスプロフィールの投稿機能を使って情報を投稿したり(上げたいキーワードに関連のあるテーマにすることがMEO上は望ましい)、クチコミの投稿を促進したりなど、Google マップ上で情報が活発に更新されるようにします。

SEO対策を成功させたいクリニックのご担当者様へ

クリニックにおけるSEO対策は、より多くの患者にクリニックを知ってもらったり、患者との信頼関係を築いたりするための重要な手段です。

SEOで重視すべきポイントは、ベースは変わらないまでも年々新しい要素が加わっており、それらを把握し対策をとっていくのは大変手間がかかってしまいます。

Webサイトへの流入数を増やしたい、上げたいキーワードがある、順位が下がってしまって困っているといったクリニックのWebサイト運営担当者様は、ぜひ一度当社までご相談くださいませ。

この記事を書いた人
GrowthSeed編集部

GrowthSeed編集部

株式会社フルスピードのGrowthSeed編集部です。企業のマーケティング担当者へ向けてWebマーケティングの成長の種となる情報を発信しています。 Twitter , Facebookで記事の更新情報やセミナーの最新情報などを日々発信しているので、ぜひフォローしてみてください。

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