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ピンタレスト(Pinterest)とSEOの関係を調べてみた

公開日:2021年04月26日

最終更新日:2024年06月03日

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ピンタレスト(Pinterest)とSEOの関係を調べてみた

今回はピンタレスト(Pinterest)とSEOの関係を調べてみました。「画像ブックマークサイト」というイメージが強いピンタレストの”自然検索流入数やキーワード数”について調査しましたので、ぜひご一読ください。

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ピンタレスト(Pinterest)って何か覚えていますか?

この記事を見ている方は、ピンタレストのこと自体は知っている事でしょう。但しアカウントを持っているという方や、頻繁にアクセスしているという方は一体どれほどいるでしょうか。ピンタレストの「概要」ページにアクセスすると、とても簡潔にピンタレストのことを表現している一文があります。曰く、「素晴らしいアイデアは、見た瞬間にわかります。」とのことです。

本当にこれしか書いていません。

ピンタレストは2010年1月にスタートした「画像のブックマーク」を軸としたソーシャルネットワークサービスです。流行の移り変わりが激しく、またFacebook(Instagram)やTwitterなどの巨人がいるSNS業界の中にありながらも個性的な立ち位置を保っているプラットフォームです。

ピンタレスト(Pinterest)とSEO

先の説明で「画像のブックマーク」を軸としたソーシャルネットワークサービスと紹介したピンタレスト、実は検索エンジンからの流入が非常に多いプラットフォームです。つい先日もこのような記事が出ていました。
コロナ禍に「Pinterest」が急成長した理由–前年比で利用者1.6倍、料理レシピ探しにも
この記事によれば、この1年間で日本国内だけでも月間利用者数が1.6倍となる870万人にのぼったとあります。
ここで思いだされるのが、2020年5月にあったGoogleのコアアルゴリズムアップデートです。

2020年5月のGoogleコアアルゴリズムアップデートでは色々な影響がありましたが、その中に、UGCサイトにおけるインパクトが大きくありました。中でもピンタレストは、各国においてアップデートがプラスに働いたとされる観測報告がSEO業界で見受けられました。

つまり、ピンタレストの流入が増えているのは、このパンデミックによる影響もありますが、それ以前から検索流入に対して強いサイトであったからです。つづいて、その検索流入の性能を具体的に確かめるためにAhrefsを使って分析してみました。

ピンタレスト(Pinterest.jp)とYahoo.co.jpとnote.comを比較

表A

表Aでは、Domain(被ドメイン数)、Total Keyords(流入キーワード数)、Total Traffic(検索流入)を比べています。全体的に当然のようにYahoo.co.jpが圧倒的な数字を持っていますが、流入キーワード数に関してはピンタレストはあの巨人Yahoo!に対して1/3にまで迫っています。これはとんでもなく多いと言っていいでしょう。
また検索流入数については、ここ1~2年Web業界としては勢いのある「テキスト系UGCサイト」のnoteに対して約1.7倍の差をつけているのがわかります。
※もっともこれは、noteがわずかな期間で猛烈に追い上げているとも分析できます。

繰り返し思いだしたいのは、ピンタレストはあくまでも「画像のブックマーク」を軸としたソーシャルネットワークサービスである点です。そのようなつくりにも関わらず、この検索流入を得ているという点が実に面白い点であると言えます。

ピンタレスト(Pinterest)へ流入する人気キーワードランキング

表B

#KeywordPositionVolumeTraffic (desc)
1哲学ニュース2105000020633
2韓国の反応722300018031
3ホロジュール554200018019
4ジョゼフ・アントワーヌ・フェルディナンド・プラトー533000011087
5エロ松1240010671
6韓国 反応5720009871
7明日海りおブログ71160009000
8ジョゼフ・アントワーヌ・フェルディナンド・プラトー63300008870
9スケベ柱180008086
10ニュース速報梅181007706

上記表Bからは「ピンタレスト」などの指名キーワードは除外しています。これはその単一キーワードからの流入が多い順番のランキングにになっています。どういうわけか、いわゆるまとめサイトの名前による流入が、キーワード別のランキングではトップにあります。また、ピンタレストのサイト構造から、ピンと呼ばれるページ単位でブックマークページが生成されるため、1キーワードに対して1ピンが最低でも紐づくような構造となっています。

上記表Bのトップ10でも若干年齢制限がかかりそうなキーワードがありますが、トップ1000までのデータにおいてもそこそこ、年齢制限に引っかかるようなキーワードがランクインしています。

ピンタレスト(Pinterest)人気アカウントランキング

表C

#Traffic# of Keywords# of PagesPathTop KeywordIts Volume
120,7974,509512ミニマリスト 部屋16,000
21,524627401コスプレイヤーゆとり700
31,295677198ガヴァドン3,000
42,0141,376188バルトロ ライト ジャケット コーデ450
51,2811,273156男前 研究350
61,6591,165155芸能人 結婚式 画像250
7903538154タイガージェットシン画像350
81,387745140アリエル・ウィンター900
9107217132nicky hopkins400
102,270702131プリズンブレイク サラ2,300

上記表Cは今回ページ毎にしてしまうと、塊にならない構造だったので、ディレクトリで区切って抽出した結果、アカウント毎という形になりました。各アカウントの持ち主に特別な了承が無いため、URLパス名は伏せていますが、各アカウントディレクトリが持つ流入数、キーワード数、ディレクトリ以下のページ数を出しました。
そしてそれらのアカウント毎に最も流入に繋がっているキーワードも併せて出しています。

この結果からみて、「ミニマリスト 部屋」はなんとなくピンタレストがPRしている使い方とも合致しているなと納得できます。それ以外を見るとなんとも幅が広い印象です。しかし、たしかに、これらのニーズについてはテキスト系コンテンツやテキスト系UGCではなかなかカバーしきれず、強いてい言えば「Googleの画像検索」機能が最も競合しているのではないかと感じるものです。

ピンタレスト(Pinterest)とレシピと被リンク

表D

#KeywordPositionVolumeTraffic (desc)
1mhw キャラメイク レシピ84900478
2腎臓にいい食べ物 レシピ11600208
3鶏皮 レシピ1512000131
4diy レシピ72700130
5スパム レシピ136900112
6スープジャー レシピ 入れるだけ21500105
7たこ焼き器 レシピ10600094
8玉ねぎ レシピ123500086
9ノンストップ レシピ4220084
10なす レシピ125900081

上記表Dは「レシピ」を含むピンタレストへ流入しているキーワードのトップ10です。1位のMHWとはモンハンのことです。全くない、ということはないしロングテールで多数稼いでいるというのも嘘ではないですが、若干記事で目にしていたものとは違う印象があります。

どうにかして「レシピ」とピンタレストを繋いでいるものはないかと調べていると、被リンクを分析していた時に一つの答えがありました。

ピンタレストへの被リンクをユニークドメイン毎にまとめ、その発リンク数が多い順に並べています。ここで2位に位置するのが「【味の素パーク】たべる楽しさを、もっと。」で、約320万件の被リンクを発していることがわかります。
1位をはじめ3位以下はECサイトが続いており、ECサイトとピンタレストの相性が良いという話を裏付けているようです。
Snapdisからも66万ほどの発リンクをしており、Googleなどからの自然検索流入という意味ではさほどメジャーな感じではない「レシピ」というニーズも、これら発リンクが強い他メディアとの連携などにより、サイト内検索やタグによる遷移は活発なのかもしれません。

ピンタレスト(Pinterest)とSEOの関係についてのまとめ

今回の調査で、ピンタレストは「画像ブックマークサイト」というイメージに反して自然検索流入数や、キーワード数は非常に多いというのがはっきりしました。
しかし、ソーシャルネットワークサービスであることが関係するのか、喧伝しているイメージと、検索流入のキーワードやページの傾向は必ずしも一致しませんでした。とはいえ、被リンクの圧倒的な量を見ると、ピンタレストというメディアの真価は、おそらく提携メディアからの流入や、それらの提携メディアアカウントの運用によるフォロー・フォロワーの関係値の中で発生するエンゲージメントにこそあるのではないでしょうか。

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