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インバウンドマーケティングとは? メリットや進め方についても解説

公開日:2020年10月21日

最終更新日:2024年02月26日

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インバウンドマーケティングとは
インバウンドマーケティングとは、ユーザーが自発的に行動した結果、商品・サービスに興味を持ち、購入する仕組みを作るマーケティング手法です。ユーザーにとっても企業にとってもさまざまなメリットがあるこのマーケティング手法は、アウトバウンドマーケティングが衰退しつつあるいま、さらなる注目を集めています。

この記事では、そんなインバウンドマーケティングが生まれた背景、メリット、進め方について簡潔に説明します。初心者の方向けにわかりやすく解説するので、ぜひチェックしてみてください。

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インバウンドマーケティングとは

まずはインバウンドマーケティングの概要について、より詳しく説明します。

インバウンドマーケティングの意味

インバウンドマーケティングとは、コンテンツをWebサイトで公開したり、SNSでユーザーと交流したりすることで、ユーザーが自発的に商品・サービスを発見し、興味を持ち、購入し、ファンになっていく仕組みを作るマーケティング手法のことです。

これは、2006年に米国のマーケティング会社・HubSpotのブライアン・ハリガンとダーメッシュ・シャアによって提唱された概念です。

ユーザーを内に引き込むマーケティング手法であることから、「プル型」のマーケティングともいわれています。

「インバウンドマーケティング」というと訪日外国人向けのマーケティングを思い浮かべる方も多いと思います。しかし、この「インバウンド」は、外国人が日本に訪れる旅行のことを主に指し、本記事が扱うインバウンドマーケティングとは似て非なるものとお考えください。

インバウンドマーケティングとコンテンツマーケティングの違い

コンテンツマーケティングは、コンテンツを活用したマーケティング手法すべてを指します。インバウンドマーケティングは、ユーザーを内に引き込むマーケティング手法すべてを指します。

インバウンドマーケティングはコンテンツを活用するケースが多いため、両者は混同されがちですが、厳密にいうとこのような違いがあります。

たとえば、ウェビナー(オンラインセミナー)はユーザーを内に引き込む施策なので「インバウンドマーケティング」に含まれますが、基本的にはコンテンツを活用しないのでコンテンツマーケティングではありません。

アウトバウンドマーケティングとは

ユーザーを内に引き込むマーケティング手法・インバウンドマーケティングと異なり、企業側からユーザーに商品・サービスを売り込むマーケティング手法を、アウトバウンドマーケティングといいます。電話営業やマス広告などがこれにあたります。

アウトバウンドマーケティングは、企業側からユーザーに売り込みにいくマーケティング手法のため、「プッシュ型」のマーケティングともいわれています。

インバウンドマーケティングが生まれた理由

インバウンドマーケティングが生まれた理由は、アウトバウンドマーケティングだけでは、新規ユーザーを獲得するのが難しくなってきたためです。

それはなぜでしょうか。順を追って説明します。

流通情報量が多すぎてユーザーに届けたい情報が届かない

下記は2009年に総務省の機関「情報通信政策研究所調査研究部」が、情報通信市場を調査した結果です。

我が国の情報通信市場の実態
出典:我が国の情報通信市場の実態と情報流通量の計量に関する調査研究結果(平成21年度)―情報流通インデックスの計量―(情報通信政策研究所調査研究部)平成23年8月

上記のグラフの通り、市場の流通情報量はユーザーの消費情報量を大きく上回っています。

つまり、供給過多になっており、ユーザーに情報が届きにくい状況です。2009年でこの状況なので、今はより情報が供給過多になっているでしょう。

ユーザーが自ら情報収集をするようになった

人間は処理できない膨大な情報を与えられるとストレスを感じる生き物です。そして、ストレスを感じた人間の脳は、ストレスから身を守るために、自然と外からの情報をシャットダウンするようになります。

しかし、情報をシャットダウンするといっても、何かを解決したいとき、人間には情報が必要です。なので、人間、つまりユーザーは、ニーズが顕在化したとき、自ら情報を取りにいくようになります。

こうした行動の変化は、検索エンジンの進化やスマートフォンの普及によって、ユーザーが手軽に情報を収集できるようになったことも影響しています。

2015年に、情報・データ測定会社・ニールセンが「日本における新商品に関する情報源TOP3」について調査したところ、新商品の情報源は「インターネット検索」が1位になっています。これはまさにユーザーの行動が変容した証拠となる調査結果です。

マス広告よりもWebサイトやSNSを信頼するようになった

情報を自ら取りにいくようになったユーザーは、マス広告よりも、企業のWebサイトやSNSの情報を信用するようになりました。

2017年末にソフトウェア会社・アドビシステムズが行ったアンケート調査「Adobe Digital Survey 消費者動向調査」では、高額な商品を購入する際の情報源として、Web・SNSをもっとも信頼するという結果が出ています。

また、Web・SNSを情報源とすると答えた方が50%以上いたのに対し、マスメディアを情報源とすると回答した方はわずか2~4%でした。

また、2015年にニールセンが行ったアンケート調査では、インターネット利用者は「企業(ブランド)Webサイト」をもっとも信頼し(信頼度70%)、次に「インターネット上の消費者の口コミ」を信頼する(信頼度66%)という結果も出ています。

2019年にトライベック・ブランド戦略研究所が行ったアンケート調査では、BtoB企業のマーケティング担当者も、サービスを購入する際にもっとも参考にするのは、「企業のWebサイト」(64.8%)であると答えています。そして、「テレビ・ラジオ」と答えたのはその半分にも満たない24.6%です。

このようにアウトバウンドマーケティングへの信頼度は低くなり、その分、インバウンドマーケティングへの信頼度、特に企業のWebサイトへの信頼度が向上しているのがわかります。

インバウンドマーケティングのメリット

インバウンドマーケティングのメリットは、ユーザーの信頼を獲得しやすいということだけではありません。ほかにもさまざまなメリットがあります。

ユーザーに嫌われない

アウトバウンドマーケティングはユーザーを不快な気持ちにさせることがあります。あなたも電話営業や興味のないマス広告に嫌気がさしたことが一度はあるでしょう。

こちらにその商品・サービスへのニーズがなにも生まれていない状況で、押し売りをされても嫌な気持ちになるのは当然です。

インバウンドマーケティングはユーザーのニーズを喚起し、ユーザーの自発的な行動に寄り添う施策なので、こういった「押しつけて嫌われる」というリスクを回避しやすくなります。

コストを抑えられる

インバウンドマーケティングを提唱した企業・HubSpotが2011年に行った調査では、インバウンドマーケティングのコストはアウトバウンドマーケティングのコストに比べて、62%少ないという結果が出ています。

広告出稿など常にコストをかける必要があるアウトバウンドマーケティングより、ユーザーが自ら購入する仕組みを構築するインバウンドマーケティングのほうが、中長期的に見ればコストを抑えられるというのは当然といえるでしょう。

インバウンドマーケティングは、一度仕組みを構築してしまえば、わずかな運用コストでユーザーを獲得し続けられるためです。

2011年でこの状況ですから、現在はよりコストの差が広がっているはずです。

作成したコンテンツは資産になる

コンテンツは一度作ってしまえば、リードを継続的に獲得し続けます。基本的には運用コストさえ必要ありません。このように、コンテンツは大きな資産になるのです。

ユーザーの情報を豊富に収集できる

テレビCMや新聞広告などいわゆるマス広告に触れたユーザーのデータは取りづらいものです。しかし、Webサイトに訪れたユーザーやSNSの投稿に反応したユーザーのデータは、解析ツールを使用すれば豊富に取ることができます。

そして、取得したデータを分析すれば、さらに効果的なインバウンドマーケティングを行えるようになります。

インバウンドマーケティングを進める前に準備すべきこと

では、実際にインバウンドマーケティングを進める場合、どのような準備をすればよいのでしょうか。以下で解説します。

ペルソナを作成

ターゲットユーザーを明確にするために、まずはペルソナを作成しましょう。ペルソナとは、サイト解析やアンケート調査などで得た、定量データをもとに推測したターゲットユーザー像です。

より精度の高いインバウンドマーケティング施策を実施するために、ターゲットユーザー像は具体的かつ詳細に設定するのがポイントです。

カスタマージャーニーマップを作成

次にカスタマージャーニーマップを作成します。カスタマージャーニーマップとは、ターゲットユーザーの購買プロセスをまとめた表です。

インバウンドマーケティングは、ユーザーの購買プロセスに合わせて進める施策なので、このカスタマージャーニーマップが施策の要となります。

インバウンドマーケティングの進め方

最後に、インバウンドマーケティングの基本的な進め方について解説します。

以下は、HubSpotが提唱したフライホイールという購買プロセスのモデルを参考にした進め方で、ユーザーのステージに合わせて、「ATTRACT(興味をもってもらう)」「CONVERT(見込み客になってもらう)」「CLOSE(顧客になってもらう)」「DELIGHT(ファンになってもらう)」という4つのステップに分かれています。

この4つのステップに合わせた施策やユーザーに提供するコンテンツの例を、下記の表にまとめているのでぜひ参考にしてください。

インバウンドマーケティン施策表
それではインバウンドマーケティングの進め方を具体的に説明します。

ATTRACT(興味をもってもらう)

まずはターゲットユーザーを自社サイトに引き込み、商品・サービスを認知してもらい、興味をもってもらいましょう。

興味をもってもらうための具体的な方法としては、ターゲットユーザーの疑問や悩みを解決するコンテンツをブログなどに公開し、検索ページに上位表示させることで彼らを集客する施策「コンテンツSEO」があります。

独自の調査結果などをまとめたプレスリリースを出し、メディアに取り上げてもらうことでターゲットユーザーをサイトに呼び込むPR施策も有効でしょう。

SNSでターゲットユーザーの価値観にマッチしたユニークなコンテンツを投稿するという手もあります。

CONVERT(見込み客になってもらう)

ターゲットユーザーに興味をもってもらったら、自社の商品・サービスの魅力を理解してもらい、見込み客(=リード)になってもらいましょう。

自社の商品・サービスの魅力を理解してもらう方法としては、サイトに訪れたユーザー向けに、商品・サービスの魅力が伝わるコンテンツを用意しておくことです。たとえば、開発者のインタビュー記事や商品・サービスの具体的な活用方法をまとめた動画コンテンツなどです。

BtoBの場合、サイト内にホワイトペーパーを用意したり、セミナーを開催したりすることも有効です。

ホワイトペーパー、セミナーでは、ユーザーから信頼を獲得するために有益なノウハウや成功事例は惜しみなく共有し、そのうえで商品・サービスの魅力を伝えましょう。

また、ホワイトペーパーのダウンロードボタンのクリック率を上げるために、CTAを改善することも大切です。

CLOSE(顧客になってもらう)

次は、見込み客に商品・サービスを購入してもらいましょう。

BtoCであればSNSなどでキャンペーン情報や新商品、新機能といった情報を届け、購入を促します。

また、購入を検討しているユーザーがサイトに訪れたとき、彼らの不安や疑問を解消するために、お客様の声をまとめたページやFAQページなども作成しておきましょう。

BtoBであれば、ホワイトペーパーをダウンロードしてもらった見込み客に、適切なタイミングでメールを送って導入事例を紹介したり、電話をかけて商品・サービスの魅力を詳しく伝えたりするのも有効です。

ターゲットユーザーはすでに、商品・サービスに興味をもっている状態なので、嫌われてしまうというリスクはほとんどありません。積極的にインサイドセールス(訪問をしない営業活動)を行いましょう。

DELIGHT(ファンになってもらう)

次に顧客になってもらったユーザーを喜ばせ、商品・サービスのファンになってもらいましょう。ファンになった顧客は、商品・サービスを何度も購入してくれたり、SNSなどで商品・サービスの情報を共有し、見込み客を呼び込んでくれたりします。

そのためにも、SNSやメールマガジンなどで有益な情報、またはエンゲージが高まる情報を届けましょう。届ける情報としては、BtoCであれば人気商品の開発秘話や会員限定のキャンペーン情報、BtoBであれば独自のノウハウや業界のニュースなどがよいでしょう。

また、ユーザーが気持ちよく商品・サービスを活用できるように、カスタマーサポートを充実させることも大切です。

まとめ

インバウンドマーケティングはBtoCにおいても、BtoBにおいても非常に重要な施策です。ユーザーの信頼を獲得しやすく、そのうえマーケティングコストを抑えられます。また、作成したコンテンツは資産になります。

つまり、インバウンドマーケティングを早く始めれば始めただけ、より多くの恩恵を受けることができるのです。

これからインバウンドマーケティングを始めたい、あるいは強化したいと考えている経営者、マーケティング担当者の方は、ぜひ下記のホワイトペーパーも参考にしてください。

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この記事を書いた人
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株式会社フルスピードのGrowthSeed編集部です。企業のマーケティング担当者へ向けてWebマーケティングの成長の種となる情報を発信しています。 Twitter , Facebookで記事の更新情報やセミナーの最新情報などを日々発信しているので、ぜひフォローしてみてください。

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