初心者でもできるGoogleリスティング広告の基本知識と配信方法・運用ルール・注意点まとめ
ディスプレイ広告とは?GDN・YDNの違いやフォーマット・成功事例まで
公開日:2021年02月12日
最終更新日:2024年06月03日
Web広告の配信手法のひとつ、ディスプレイ広告。マーケティングに携わっている方、Web広告の配信を検討している方なら特徴や運用方法などを理解しておきたいですよね。
本記事では「ディスプレイ広告ってなに?」といった基礎知識から、配信する上でのポイントなど上級者向けの情報まで、詳しくご紹介します!
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ディスプレイ広告とは
ディスプレイ広告とは、ウェブサイトやアプリの広告枠に画像・テキスト・動画などの形式で掲載される広告のこと。バナー(アイコン)として表示されることが多いことから、バナー広告とも呼ばれます。
表示された広告をクリックすることで、広告主が指定したページへと遷移させることができます。
ディスプレイ広告は、Webページと連動してそのページと関連性の高い広告が掲載されることから、コンテンツ連動型広告とも呼ばれます。
リスティング広告との違いは?
Webを使った広告手法はたくさんありますが、その中でもディスプレイ広告と混同されやすいのがリスティング広告。ディスプレイ広告がコンテンツ連動型広告と呼ばれるのに対し、リスティング広告は検索連動型広告と呼ばれます。Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンで検索した時に、入力したキーワードに連動して検索結果に表示されるテキスト広告です。
ディスプレイ広告とリスティング広告の違いは、大きく3つです。
①アプローチできるユーザー層
ディスプレイ広告は、まだ商品のことを知らない潜在層のユーザーに広くアプローチできます。一方リスティング広告は、商品に興味がある、購入を検討している準顕在層~顕在層のユーザーにアプローチできます。広告手法によるターゲット層の違いについては、後ほど詳しくご説明します。
②掲載場所
ディスプレイ広告はWebページ内やアプリ内の広告枠に掲載されるのに対し、リスティング広告はYahoo!やGoogleの検索結果に掲載されます。
③フォーマット
ディスプレイ広告は画像・テキスト・動画を選択したりそれらを組み合わせたりして様々なデザインで訴求することが可能ですが、リスティング広告で使用できるのはテキストのみです。
Webプロモーションにおけるディスプレイ広告の役割
既に述べたように、ディスプレイ広告は商品・サービスを知らない「潜在層」へ向けた広告手法です。商品・サービスの認知度を高めて興味を持ってもらい、購入を検討するユーザーを増やす、という役割を担います。
Web広告を配信する上で、その広告手法がどんなニーズを持つターゲットにアプローチできるのかを理解しておくことはとても重要です。マーケティング目標に合わせた広告手法がとれていないと、限られた予算の中で効果をあげることは難しくなってしまいます。
ユーザーの購買プロセスの中で、Webプロモーション施策がどのようにユーザーに影響を与えることができるかを見てみましょう。
【ユーザーの購買行動とWebプロモーションの関係】
この図からも、ユーザーの購買行動の各プロセスによって効果的な施策が異なることが分かりますよね。どの段階にいるユーザーにアプローチしたいかを明確にして施策を立てることで、広告の費用対効果を高めることができます。
2大ネットワーク「YDN」と「GDN」
Web広告を配信する際、複数のサイトやソーシャルメディアが集まった「アドネットワーク」に広告を出稿しますが、ディスプレイ広告には主に2つのアドネットワークがあります。それが、Yahoo!ディスプレイネットワーク(YDN)とGoogleディスプレイネットワーク(GDN)です。
YDNとGDNには様々な違いがありますが、特に理解しておきたいのが「掲載場所の違い」です。
YDNでは、YahooメールやYahooニュースなどのYahoo関連サービスだけでなく、ニコニコ動画やクックパッド、毎日新聞などの連携サイトにも広告が掲載されます。
GDNでは、GmailやYoutubeに加え、ライブドアブログやBIGLOBE、価格.comなどの連携サイトに広告が掲載されます。
ディスプレイ広告のメリットとデメリット
ディスプレイ広告で最大限の効果をあげるために、メリット・デメリットもしっかり把握しておきましょう。
メリット① 配信面が多く、膨大な数のユーザーにリーチ
ディスプレイ広告の最大の強みは、まだ商品を知らない、ニーズに気づいていないユーザーに対して幅広くリーチできること。商品・サービスの認知拡大が可能です。
メリット② 画像や動画を使って目を引く訴求ができる
テキストのみのリスティング広告と異なり、画像や動画を使ってユーザーの目を引く目立つ広告が作成できます。ビジュアルで訴えることで、ユーザーにより具体的に商品のイメージを持ってもらうことが可能です。
メリット③ リターケティング・リマーゲティングが可能
リターゲティング(YDN)・リマーケティング(GDN)とは、一度サイトを訪問したことがあるもののCVに至らなかったユーザーを追跡して広告を配信することができる仕組みです。既に関心を示しており購買意欲の高いユーザーにアプローチできるので、CVへ繋がる可能性が高まります。
メリット④ CPCが安い
リスティング広告では、需要の高いキーワードは広告主間で価格競争が起こり、CPCが高くなる傾向があります。リスティング広告と比較するとディスプレイ広告のCPCは安く、同じ予算内でもより多くのユーザーにリーチができます。
デメリット① 即効性が弱く、CVRが低い
商品・サービスに対して関心がないユーザーにも認知してもらうということが目的のため、多くのユーザーにリーチできるものの、すぐにCVに繋がりにくい傾向があります。
デメリット② 効果測定が難しい
リスティング広告はタイトルや広告文を変更するとすぐに効果が表れる一方、ディスプレイ広告はターゲット層が広い上、画像やテキスト、その組み合わせなど要素も多いことから、どの要素がCV改善に繋がるのか判断が難しいという特徴があります。
始める前に知っておきたい配信方式
効率よく広告を配信するためには、配信方式や機能を理解して、アプローチしたいターゲットに対して適切な方法で配信することが重要です。
フォーマットの種類
YDNとGDNでは、配信できる広告の種類や画像サイズ、ファイルサイズなどに違いがあります。
以下でYDN・GDNそれぞれの掲載フォーマットをご紹介します。
【YDNの掲載フォーマット】
掲載フォーマット | 仕様説明 | 配信イメージ |
テキスト | タイトル、説明文、表示URLなどテキストのみで構成される広告を表示します。 | |
ディスプレイ | 画像とテキストで構成される広告を表示します。 | |
テンプレート | 入稿内容(テキスト、画像、ボタンなど)の構成要素を組み合わせ、多様なデバイスや掲載面に対応したクリエイティブを表示します。 テンプレートの広告タイプは「レスポンシブ(画像)」のみです。 | |
動画 | 動画とテキスト、画像、ボタンなどで構成される広告を表示します。(スマホのみ) |
詳細はこちら:Yahoo!広告ヘルプ
【GDNの掲載フォーマット】
掲載フォーマット | 種類 | 仕様説明 | 配信イメージ |
テキスト | レスポンシブ広告 | 文章からなる広告です。 | |
拡張テキスト広告 | |||
標準テキスト広告 | |||
動的テキスト広告 | |||
イメージ | レスポンシブ広告 | デフォルトとなるレスポンシブディスプレイ広告では、広告見出し、広告文、ロゴ、マーケティング画像を提供することで、自動的に組み合わされ、最適化されます。 | |
アップロード型ディスプレイ広告 | |||
ライトボックス広告 | |||
動画 | YouTube や Google ディスプレイ ネットワーク上で、動画広告を表示できます。 |
詳細はこちら:Google広告ヘルプ
ターゲティングの種類
目的に応じてターゲティングを設定することで、狙ったユーザー層にアプローチし、商品やサービスの魅力を訴求することが可能です。
【YDN・GDNのターゲティングの違い】
種類 | YDN | GDN |
ユーザーを指定 | 性別ターゲティング | 性別 |
年齢ターゲティング | 年齢 | |
× | 世帯収入 | |
× | 子供の有無 | |
サイトリターゲティング | リマーケティング | |
インタレストカテゴリー | アフィニティ、カスタムアフィニティ | |
× | ライフイベント | |
× | カスタム インテント、購買意向 | |
× | カスタマーマッチ | |
× | 類似ユーザー | |
配信面を指定 | サーチターゲティング | コンテンツ ターゲティング |
サイトカテゴリーターゲティング | トピックターゲティング | |
プレイスメントターゲティング | 手動プレースメント | |
その他 | 地域ターゲティング | 地域ターゲティング |
曜日・時間帯ターゲティング | 曜日・時間帯ターゲティング | |
デバイスターゲティング | デバイスターゲティング |
課金形態
ディスプレイ広告では、クリック課金とインプレッション課金が利用できます。
クリック課金とは、広告がクリックされた時に料金が発生する課金形態です。サイト流入数に応じて広告費が発生するので、費用対効果を明確に測定できるという特徴があります。
一方インプレッション課金とは、広告が1000回表示された結果として料金が発生する課金形態です。商品・サービスの認知拡大を目的とする場合に効果的な課金形態です。
効果をあげるための3つのポイント・活用方法
①目的に合わせた訴求をする
ディスプレイ広告は、まだ商品を知らない潜在層へ向けて認知を広げるための広告手法だと説明しましたが、リターゲティングなど機能の活用方法によっては、サイトに再来訪してもうのための手法にもなります。マーケティングの目的を明確にし、目的に合わせて掲載フォーマットやサイズを選択したり、ターゲティングや課金方法を設定したりしましょう。
②配信されるユーザーを絞る
年齢・性別・興味関心など、ターゲティング機能を活用して狙ったユーザー層に効率的に広告を配信しましょう。効果測定をしながら、効果の高い場所へ配信面を絞っていくことも重要です。また、リターゲティング・リマーケティングを利用するとCTRやCVRが高まる傾向があります。
③LPとの統一感を持たせる
表示される広告と、それをクリックした後に遷移するLP(ランディングページ)は、色やロゴなどの全体的なデザインを統一させましょう。広告とLPに一貫性があると、表示された広告を見て興味を持ったユーザーに違和感なく受け入れられ、CVに繋がる可能性が高まります。
ディスプレイ広告の配信事例
静岡県のホテル(利用媒体:YDN)
【Yahoo!プロモーション広告を使った成功事例】Yahoo!プロモーション広告を使って、公式ホームページからの予約が1.5倍になりました
YDNの導入事例として、静岡県の伊豆に5つの宿泊施設を持つ株式会社ホテルサンバレーをご紹介します。
温泉や料理などホテルの魅力をディスプレイ広告によって配信し、1月~6月の上半期におけるCVは前年比6倍に、公式ホームページからの予約は前年比1.5倍になったとのことです。サイトリターゲティングやインフィード広告を活用しています。
また、ディスプレイ広告以外の事例も含まれますが、Google広告の活用事例については以下のリンクからご覧いただけます。
Google広告公式
まとめ
ディスプレイ広告の特徴やメリット、リスティング広告との違いについて理解していただけたでしょうか。ディスプレイ広告は、画像やテキスト・動画といった多様なクリエイティブを使用してユーザーの注目を集め、Webサイトに集客し、商品・サービスの認知を広げることのできる広告です。
Webプロモーションにはディスプレイ広告などのWeb広告だけでなく、SNS運用やメルマガ配信等様々な手法があり、上手く活用することで売上の拡大に繋がる重要な施策となります。それぞれの役割を理解して、使い分けたり組み合わせたりしながら効果的に活用していきましょう。
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