【連載】検索アルゴリズムの200要素を公開|SEOの基礎力講座 Vol.03
【連載】コンテンツで被リンクを増やす方法|SEOの基礎力講座 Vol.05
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公開日:2016年10月12日
最終更新日:2024年06月03日
こんにちは。Growth Seed編集部です。
SEOの重要な要素は” 内部 “と” 外部 “のシグナルに分類されますが、今回説明をする外部対策の効果や取り巻く環境は、大きく変化しています。ご存知のかたも多いと思いますが、上位表示を目的とする人工リンクの効果はみるみる下がっており、自然リンク(ナチュラルリンクともいいます)のみをGoogleは評価対象にしています。
被リンクの価値は無くなった?との話も耳にしますが、これは誤りです。新たな指標が加わったことで被リンクの重要度は下がりましたが、価値ある自然リンクは適切に評価され、サイトの評価を高めてくれます。
では、価値ある自然リンクを集めるためにはどうしたらよいのでしょうか?
自然リンクの重要性は分かっている。でも、どのように増やしたらよいのか分からない。このような疑問に答えるために、今回は、コンテンツで被リンクを増やす5つのパターンを紹介します。
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目次
被リンクってまだ重要なの?
2016年3月にGoogleのAndrey Lipattsev氏が、検索アルゴリズムで1番目と2番目に重要な要素は” リンク ”と” コンテンツ ”であると発言して話題になりました。
冒頭の文章で、被リンクの重要度は下がったと書きましたが、これはランクブレインなどの新たな指標が加わったことで配点が下がっただけのことです。
例えば、AとBの要素がそれぞれ10点だとします。そこに20点満点の上限は変わらずCとDの要素が加わったとします。結果、A・B・C・Dの配点がそれぞれ5点になります。Aがリンクとすると、10点から5点に重要度は下がったものの相対的なものであり、優先度は変わらないことになります。
自然言語理解が急速に進んだことで、検索エンジンは内部の状態からサイトを理解する能力が増しました。しかし、読まれたコンテンツをユーザーがどのように評価したのかを的確に判断することはできません。「すごく満足した!」「役になった!」という満足や喜び、安堵感などの感情を読み取ることができないからです。そのため、ユーザー感情を読み取る指標として、検索エンジンはリンクを取り入れているのです。
被リンクは必要ない!ということはありません。サイトを客観的に判断するには、リンクは依然として欠かせない要素なのです。
被リンクを増やす最適な手段は・・・コンテンツ!
限られた時間とコストで対策をするのならば効果的に行いたいものです。
例えば被リンクを集めることだけに集中して対策をした場合、内部は別のリソースを使って対策をしなければなりません。外部対策をする時間と内部対策をする時間、双方に時間とコストをかけることになります。
では、内部を強化することで自然と被リンクが増えたらどうでしょうか。外部と内部の対策をそれぞれにすることなく、一石二鳥の対策が実現でき非常に効果的です。
ユーザーが求めているものは「満足や喜び、安堵感」です。では、何をもって感情が高まるのか?それは、コンテンツです。サイトの情報に触れることで感情が芽生えます。それにより、有益なコンテンツと判断した際には、他のユーザーに紹介したい!との感情が起こりリンクという手段で伝達をします。
内部対策と外部対策はセットで行う。これが成果につながるアプローチです。
魅力あるコンテンツを提供することで被リンクを集めるのです。
では、自然リンクを集められるコンテンツとは具体的にどういうものなのか。5つのパターンをピックアップして紹介します。
1. お役立ち系コンテンツ
2. インタラクティブ系コンテンツ
3. プレゼント系コンテンツ
4. 企画系コンテンツ
5. タイアップ系コンテンツ
お役立ち系コンテンツ
分からないことは検索しよう!多くの皆さんが体験していることだと思います。
知りたいという欲求を叶えられるお役立ち系コンテンツは、いつの時代もニーズが高く継続的な来訪が見込めます。中でもリンクを得られる代表的なコンテンツを紹介します。
・初心者向けの解説記事
・お悩みを解決する記事
・手法や情報を伝えるノウハウ系の記事
・時事ネタや速報記事
・まとめ系の参考文献記事
人間の本能は、自分の欲求が満たされたとき、自分の悩みが解決できたときに価値を感じます。欲求が満たされないとき、悩みがあるときは、なんとか解決して幸福感や満足感を得たいと思いますよね。
では、なにをもって幸福や満足を得るのでしょうか。当たり前のことですが、読んだ記事の品質です。
・丁寧で分かりやすい文章で書かれている記事
・そのテーマに精通している専門家が書いている記事
・読みやすい記事
・他にはない独自性がある記事
・新鮮な記事
などの条件を兼ね備えること。さらに、ユーザーの期待値を上回ることです。
幸福や満足感 = 期待値 - 感じた価値
感じた価値と期待値の差が大きいほど、幸福や満足感が高まり多くの被リンクが集まるのです。
インタラクティブ系コンテンツ
自らが手を動かして、操作をしながら何かを発見したり楽しみにつながるコンテンツを、インタラクティブコンテンツといいます。
動画のように動けばいいというわけではありません。サイト側から一方的に情報を伝えるのではなく、ユーザーが操作した反応に応じて伝える情報を変えるコミュニケーションツールです。
リアルの世界では、デジタルアートで先端的をいくチームラボの取り組みが分かりやすいかもしれません。作品にタッチすることで目の前のスクリーンに巨大な画像が現れたり文字が浮かんだりするような、来訪者が何かしらのアクションをすることで変化する世界観です。このような展覧会にいくと、子供が走り回っていたり誰もが笑顔ではしゃいでいますよね。何かを購入したり申し込みをしなくても、参加型のコミュニケーションからブランドに対する好意的な共鳴が生まれるのです。
インタラクティブの優れたところは、それを使うユーザーはすでにブランドを認知していることが多く、ある種の期待や安心感を得ているという点です。ですから、強いロイヤリティを提示し共感や愛着を得られれば、購買前でも他の人に伝達してくれるのです。
ライフネット生命さんの例をお伝えします。生命保険は素人には判断が難しい上に値段が高い印象を持っている方も多くいるのではないでしょうか。そのような不安を解消するツールとして、質問に回答していくことで自分にぴったりの保険が見つかるインタラクティブコンテンツを提供しています。
ahrefsでリンク元ページを見てみると100以上の被リンクが集まっています。UIとデザインも優れているので人気があるのもうなずけます。
http://www.lifenet-seimei.co.jp/lifestage/
プレゼント系コンテンツ
何かをもらったり、予想以上のサービスを受けたとき、お返しがしたいと思った経験があると思います。
輸入食材を販売するカルディというお店があるのですが、このお店は店頭でコーヒーを小さいカップに入れて無料配布しています。多数の人はその場で飲むのではなく、コーヒー片手にふらっと店内に入っていきます。店内にうまく誘導しているとともに、「気になったものがあったし、コーヒーももらったから買って帰ろうか・・・」との気分になるそうです。スーパーとかでもよく見かける試食です。
心理学では、これを「返報性の原理」といいます。
何かをもらったり好意を受けたときに、相手にお返しをしなければならないという感情を抱く心理現象のことです。
ECサイトなどでも、2ステップマーケティングとして活用されています。サンプルやお試し商品を配布しユーザーと接点を持ち、メールなどでつながりを保ちながら購買につなげるマーケティングです。
商品購入後、商品に満足すればソーシャルで紹介したり、自身のブログなどで商品の感想を書いたり、感謝の気持ちを伝えるユーザーが多い特徴があります。
ただし、無料で商品を渡すことを条件にリンクをさせる行為は、Googleのガイドラインに反します。あくまでも、ユーザーの自発的な行動に委ねなくてはいけません。そもそも「すごくいい体験をしたな~」と思わすことができなければ購買には至らないので、リンクをもらうことを目的としても意味はありません。注意しましょう。
花王さんの例をお伝えします。一般家庭で多くの方が使っていそうな人気商品をふんだんにプレゼント対象にしています。
ahrefsでリンク元ページを見てみると1,000以上の被リンクが集まっています。そして、右肩上がりで被リンクが増え続けています。毎月プレゼント企画を変えているので、新規ファンを獲得していることが分かります。
http://www.kao.com/jp/info/cp.html
企画系コンテンツ
広告や販促、PRといったブランディング戦略で使われることが一般的です。
ブランドは、ユーザーの心にイメージとして蓄積されて企業価値が形成されます。その価値を上げるために、ブランディング活動としてコンテンツが重要な役割を担います。
コンテンツマーケティングの流れを大きく変えたのは、コカ・コーラ社です。
2011年8月に発表された「コンテンツ2020」で、コンテンツをマーケティングに活かすと大々的に宣言したのです。「広告によるPR」から「コンテンツによるPR」への方針転換です。
企画と聞くと敷居が高く感じられるかもしれません。どのタイミングで誰が企画を練ればいいのか悩みますよね。でも、必ず訪れる機会を利用すればチャレンジしやすいかもしれません。
例えば、創業や設立などの節目を迎えるタイミングです。よくみかける○周年企画というものです。○○スーパーSALEもあります。利用者に日頃の感謝を伝える貴重な機会でありビジネスチャンスにもなります。
もう少しゆるく会社をアピールするならば、4月1日のエイプリルフール企画はいかがでしょうか。近年は各社エイプリルフール1日だけのためにクリエイティブ豊かなLPを準備して、面白さを競い合うのが恒例行事になりつつあります。
ライフネット生命さんの例をお伝えします。Web業界のトップクリエイターが燃える1ヶ月と称し、「CONTENTS BATTLE!」を開催しました。上場記念として、どれだけバズるかを5社で競わせた企画です。優勝は逃したものの、はてなさんが企画した”出口社長におもしろいセリフを言わせてお祝いしよう!”は当時としては盛り上がりましたし、今でも多くのリンクが集まっています。
http://www.lifenet-seimei.co.jp/creators/
タイアップ系コンテンツ
名前のとおり依頼企業と提供企業が手を組みコンテンツを提供するマーケティングです。記事広告ともいいます。
企画次第になるので非常に多くのパターンが存在します。
・有名企業とのタイアップ
・有名人とのタイアップ
・有名マンガとのタイアップ
・とにかく面白いことを書いてバズらせるタイアップ
タイアップ系の醍醐味は「話題になる」ことです。どこどこで紹介された!多くのいいねを集めた!拡散がハンパない!この味を知ったらなかなか忘れられません。
話題性が高ければソーシャルなどで拡散され、なかなか届くことができないユーザーと接触ができることもあります。一方、「ソーシャルで多く拡散されたけど、あっという間に下火になって、またゼロからのスタート。あのバズは何だったんだろう!?」ということもよくあることです。
いずれにしても、話題になることは大切な要因です。そして話題になることで多くのユーザーにリーチができ被リンクが集まります。
オモコロさんの例をお伝えします。題名からして何かを期待しちゃいます。
「【発明】美少女がうどんを「フーフー」してくれる装置を作りました」
すごいですね、ツイートが1.8万、いいねが2.3万です。ユニクロさんとオモコロさんのタイアップ記事です。正直、宣伝になっているのか?少々疑問がありますがコンテンツの爆発力は凄まじいものがあります。
ahrefsでリンク元ページを見てみると、今ではほぼなくなっていると思われるかも知れませんが、500ほどの被リンクがあります。瞬間的な爆発力が凄すぎただけで継続してリンクが付いています。
最後に・・・自然リンクを集めるためのちょっとした工夫
こだわったコンテンツに・・・もうひと押し。
・ソーシャルを活用しユーザーと交流しましょう!
・はてブでホッテントリに入る工夫をしましょう!
・業界で影響力のある方に紹介してもらいましょう!
・業界の専門機関に取り上げてもらいましょう!
・自らが情報発信の第一人者になりましょう!
高めた話題性を、メディア連鎖で足腰の強いものに変えていくのです。
自然にリンクを得る。これはコンテンツをしっかり磨きあげることで被リンクを得る行為をいいます。言葉で言うのは簡単ですが現実はシビアです。そう簡単にできる技ではありません。しかし実践すれば、確実にコンテンツの質が高まり、安定して高品質の被リンクが得られるアイデアです。
なぜリンクがほしいのか?
そのよりどころは「ユーザーが満足した一つの証だから」というきわめてシンプルな原理原則です。これこそが、貴い財産になるのです。
リンクを追うのではなく、常に「コンテンツを追っている感覚」になるはずです。
第6回目の「ペンギンに捕獲される不自然リンク!?」は2016年10月19日(水)掲載です。
今しばらくお待ちください。
それでは、引き続き宜しくお願いします!
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