2019年09月10日
「モバイルフレンドリー」という言葉は、Webサイトの担当者であれば知っていて当たり前くらいの一般的なものになりました。しかしまだよく知らないという方、どのくらい必要性が高いのかわからないという方は、その概要や必要性を改めて学んでみましょう。
今回は、どのような経緯でモバイルフレンドリーの必要性が高まってきたのか、そして、Webサイト、Webページをモバイルフレンドリーにする方法についてご紹介します。
目次
モバイル端末(ここではスマートフォンを指します)のユーザーが増加するのに伴い、Webサイトはモバイル環境で見られる機会が増えてきました。そのような中、モバイル端末においても従来のPC用ページを表示させた場合、「文字が小さすぎる」「ボタンが押しづらい、間違って押してしまう」「横スクロールが見にくい」など、さまざまな不便さをユーザーは感じてしまいます。
モバイルフレンドリーなページとは、こうしたユーザーの不満を解消するための、モバイル端末でも使いやすい、見やすいWebページを指します。Googleは2015年年4月に「モバイルフレンドリーアップデート」を発表。これは、モバイルフレンドリーなページの掲載順位を引き上げるアルゴリズムです。このときから「モバイルフレンドリー」という言葉が広まりました。 なお、この「モバイルフレンドリーアップデート」と「モバイルファーストインデックス(MFI)」という言葉はよく混同されますが、それぞれは別の物を指します(詳細は後述)。
Googleが実施したモバイルフレンドリーアップデートの特徴としては
などが挙げられます。
例えば「運用しているのはBtoBのWebサイトで、モバイル経由の流入はほとんどないはず。モバイルフレンドリーに対応する必要はないのでは?」とお考えの方もいるかもしれません。しかし答えは「必要」です。ここでは、モバイルフレンドリー対応する必要性について深掘りしていきます。
スマートフォンの普及により、Webサイトを閲覧する端末は、PCよりもモバイル(スマートフォン)の方が今や多くなっています。総務省の発表した「平成30年度の通信利用動向調査」によれば、スマートフォンを保有している世帯の割合は約8割。インターネットの端末別利用状況においても、スマートフォンが59.5%、PCが48.2%となっており、スマートフォンの占める割合は年々増加傾向にあります。
スマートフォンは当然、PCに比べてディスプレイのサイズが小さいです。モバイルユーザーに対して、従来のままPC用ページを表示すると、ページが見にくい、入力間違いしてしまうなどの不便さが生じ、Webサイトからの離脱につながり、コンバージョンにつながる可能性も下がります。逆に言うと、モバイルフレンドリー対応をすることで、コンバージョンが伸ばせるわけです。
上述のように、スマートフォンの利用者が増加している傾向を踏まえ、Googleは2015年4月に、「モバイルフレンドリーアップデート」を行いました。モバイルフレンドリーアップデートは、モバイル検索ユーザーの検索体験を向上させることを目的とし、モバイルの検索結果でモバイルフレンドリーなサイトの検索順位を引き上げるアップデートです。 そして対応していないサイトは、対応しているサイトに抜かれてしまうことになります。モバイルからの流入の方が多い今、モバイルでの検索順位下落が与える影響は大です。
元々GoogleはPC版ページをインデックスし、ランキングに使用していました。しかしこれをモバイル版ページ優先(PC版ページしかなければ、これまで通りPC版をインデックスします)にしたのが、モバイルファーストインデックス(Mobile First IndexでMFIとも呼ばれます)です。 モバイルファーストインデックスは2018年3月27に導入が開始され、モバイルフレンドリー対応がされているWebサイトから徐々に移行されており、2018年12月の段階で50%以上のサイトがモバイルファーストインデックスに移行されたとGoogleよりアナウンスがありました。 モバイル版ページが優先的にインデックスされるに際して、モバイル版ページにはより注力していく必要があり、当然モバイルフレンドリー対応していることが望ましいです。
では、実際にWebサイトをモバイルフレンドリーにするためにはどのような対策が必要なのでしょうか。いくつか対策のポイントをご紹介します。
動画を公開する場合は、モバイル端末で表示できる仕様、サイズか確認をしましょう。動画を使いたい場合は、HTML5タグで埋め込むなどします。 Flashは、PCでもGoogle Chromeでは表示をブロックするのがデフォルトになっているなど、モバイルに関係なく取りやめた方が良い要素です。
文字が小さいと、PCのディスプレイでは普通に読めても、モバイル版では拡大しない限り読みづらいというケースがあります。画面サイズに応じてフォントサイズを調整しましょう。
PC版での表示時に、横に長い画像を使っている、一行の文字数が長い、画像とテキストが2列で並んでいる、といった場合には注意です。モバイル端末での表示時にサイズを調整し、レイアウトも、PC版では2列なのをモバイル版では1列になるようにするなどが必要です。
スマートフォンでは指でタップすることによって、リンクボタンなどを押します。その際、隣り合うボタン同士が近過ぎると、誤って目的のものとは違うボタンを押してしまう可能性が高まります。誤操作が防げるよう、適切な距離をとりましょう。
GoogleはレスポンシブWebデザインでサイトを構築することを推奨しています。これは、PC用ページとモバイル用ページを別々のURL(ダイナミックサービング)で生成した場合、ミスが起こりやすい傾向にあることからの推奨となり、他の生成方法が必ずしも悪いというわけではありません。
以上、モバイルフレンドリーとその対策方法について解説しました。自身のWebサイトがまだモバイルフレンドリーではない場合、上記を参考にして、スマートフォンユーザーにとってより見やすい、使いやすいWebサイトの構築を行いましょう。
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