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リスティング広告の費用はいくら必要?自社でやる場合、運用を代行・外注する場合の違い

公開日:2024年10月24日

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【2回目】リスティング広告の費用はいくら必要?自社でやる場合、運用を代行・外注する場合の違い

当記事ではリスティング広告の費用はいくら必要かについて「自社で広告運用する場合」と「運用代行・外注する場合」で状況別にご紹介いたします。

リスティング広告費用は「自社でリスティング広告を運用する場合」も「広告代理店に広告運用を外注する場合」も、リスティング広告配信費用だけでなく「社内従業員のリスティング広告運用スキル習得コスト」や「リスティング広告運用の外部委託による外注費用」が追加で必要となる場合が多いです。

当記事でリスティング広告運用費用に関する月額コストと、リスティング広告の運用に関わる人的コストのイメージを掴んでみて下さい。時間コストをかけて社内従業員を育てるべきか、金額コストをかけて広告代理店に外注するべきかの判断材料として当記事をご活用いただければと思います。

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リスティング広告費用に関する「仕組み」と「計算方法」

リスティング広告が広告配信されるまでの仕組み(=流れ)

リスティング広告が検索結果画面に広告表示される流れ

リスティング広告が検索結果に広告表示されるまでの流れは上図の通りです。広告出稿者が作業するのは「①広告出稿したいキーワードを登録」と「②入札価格を設定」になります。

まず①広告出稿したい検索キーワードを登録していきます。その後、②条件クリック単価を設定します。①と②の作業を終えたら、検索エンジンの利用ユーザーが「登録した検索キーワード」を打ち込んで検索行動をとるまで待つことになります。

その後、検索ユーザーが打ち込んだ検索キーワードを参照して「関連広告が検出」されます。その後にリスティング広告枠にどの広告を表示させるかのオークションが発生します。見事、オークションでリスティング広告枠を落札できれば、あなたの広告がリスティング広告枠に表示される、という仕組みになっています。

リスティング広告費の計算方法(クリック単価×クリック数)

リスティング広告の費用の計算方法(クリック単価(CPC×クリック数))

リスティング広告の費用の計算方法は「クリック単価(CPC)×クリック数」で算出されます。

リスティング広告はユーザーが広告をクリックすると課金される「クリック課金制」が採用されています。「リスティング広告枠にあなたの広告が表示された場合、検索ユーザーが広告クリックした場合に課金される」と覚えておきましょう。「リスティング広告枠に広告表示されただけでは課金対象にならない」ので、広告文に関心を持たないユーザーに表示されてもクリックが発生しない限り費用はかかりません。

リスティング広告の平均費用と予算の決め方

【CPA計算方法】広告予算はCPAを予測することでイメージ

リスティング広告の平均費用と予算の決め方

CPAとは「コンバージョン1件あたりに使った広告費」を意味します。もっと具体的にCPAを説明するならば「広告によって誘導されたユーザーが広告主サイトで会員登録や商品購入など特定アクションに至った回数当りの費用」のことを意味します。

CPAを予測することで”リスティング広告の配信予算”がある程度イメージできるようになるはずです。次に業界別のCPAの参考データをご紹介しますので、まずはどの程度のCPAになりそうかイメージしてみましょう。

業界別のリスティング広告の平均CPA(WordStream記事参照)

業界【平均CPA】リスティング広告
Eコマース$45.27
教育$72.70
サービス$90.7
金融・保険$81.93
医療$78.09
法律$86.02
テクノロジー$133.52
旅行$44.73

(引用:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry)

上表は米国を拠点に広告最適化ツールを提供しているWordStream社のブログ記事から抽出した「各業界のリスティング広告における平均CPAのまとめ表」です。日本と米国で国が異なりますが、業界別にどの程度の差が存在するのかの例示としてご案内しています。

上表を見ると平均CPAが高いのはテクノロジー業界が高く、Eコマースやサービス、旅行業界は低いことが分かります。

予算の設定のコツ

必要広告予算 = 目標CPA × 目標CV数(※想定CV数)

リスティング広告の予算設定のコツですが、「目標CPA」と「目標CV数」の掛け算の金額をイメージされると良いでしょう。逆に、1ヵ月に使える広告予算の上限が決まっているのならば、「あなたが属する業界の平均CPA」で「1ヵ月に投下できる広告予算」を割り算すると「1ヵ月の想定CV数」が算出できます。

広告予算を潤沢に用意出来る場合は「目標CV数」をいくらにしたいのかを基準にして必要広告予算を算出すれば良く、広告予算に上限がある場合は「想定CV数」をイメージしてみて、満足できるCV数であったなら広告配信し、不満足の場合は広告配信を考え直せば良いはずです。

Google広告の効果的な予算配分

ここまで目標から予算を設定する方法をご案内してきましたが、設定したターゲットに対して適切な設定になっているかはまた別の問題です。予算に対して広すぎる・狭すぎるターゲットを設定していると、効率悪化はもちろん、ビジネスの拡大を逃す可能性があります。
よって配信が開始されたらまず「インプレッションシェア」という指標を確認しましょう。現在設定しているターゲットへの広告表示機会のうち、何パーセント表示をできているかを見ることができます。

これが低い場合は予算に対して広すぎるターゲットに配信をしていることになりますので、

・予算の引き上げを行う
・検証するターゲットを絞る
・CPAが悪いターゲットを精査する

等を行って拡大もしくはより効率を高める方法を模索しましょう。

逆に現時点で100%に近い場合は「拡大が見込めない」ということになりますので、ターゲットの追加を検討しましょう。

リスティング広告の費用対効果を向上させる方法

高いクリック率を実現するクリエイティブ

リスティング広告で高いクリック率を実現するためには、「検索キーワードボリューム」と「検索キーワードに最適な広告文」を考慮する必要があります。検索数が少なすぎる検索キーワードに対して広告配信した場合、検索者に広告表示できる回数が少なくなりますので時間だけ消費してしまいがちです。また、「検索キーワードに最適でない広告文」を用意すると、検索ニーズが満たせず、これまたクリックされない原因となりますので注意が必要です。

効果的なターゲティングの重要性

広告の費用対効果を向上させるために「ターゲティングを最適化」することは重要です。リスティング広告でも他広告同様に以下のような基本設定を行うことができます。

・広告表示する地域を限定する
・広告表示する曜日を限定する
・広告表示するユーザーの年齢や世帯収入など限定する

しかし最も重要なのは「リスティング広告を表示する対象の検索キーワード選定(=キーワードの最適化)」です。これは「検索」というユーザー行動に紐づいて広告が出稿されるという、リスティング広告の特性によるものです。
その選び方について、詳しくは以下「リスティング広告におけるキーワード戦略」としてご紹介いたします。

リスティング広告におけるキーワード戦略

「リスティング広告配信用の検索キーワード」を探す&選ぶ必要がある

大前提、リスティング広告を配信するためには、「どの検索キーワードで検索結果が表示されたときにリスティング広告を表示したいか」を探して、選ぶ必要があります。

リスティング広告を配信すると決めたら「事前に検索キーワードを調べる」ようにしましょう。広告内容に関連する検索キーワードを片っ端からかき集め、キーワード選定することは、広告成果を高めることに寄与します。

キーワードの洗い出し方は色々とありますが、1つは「ご自身が思いつくキーワードを羅列する方法」があります。次いで、Googleキーワードプランナーのような「キーワード検索ツールを使ってキーワードを一覧化させる方法」もあります。軸となる検索キーワードを洗い出し、サジェストキーワードを抽出し、キーワードリストを整理することから始めましょう。

除外キーワードの活用法

リスティング広告の除外キーワード機能を使うと、広告表示したくないキーワードを除外することができます。

例えば、「CVへの貢献率が低いであろうネガティブキーワード」に対して広告表示させる意味は期待値的にも、会社の信用的にもないはずです。そういったネガティブキーワードを除外して広告出稿するために除外キーワードを設定することで、最適な検索結果画面に広告表示させることを目指せるようになります。

補足ですが、除外キーワードを設定するときは「表示ゆれ」も除外するように設定しましょう。例えば、「仕事 辛い」を除外キーワードに設定しても「仕事 ツラい」という検索語句では広告配信されます。この場合、2つのキーワードを除外キーワードとして設定してください。ちなみに「表記揺れ」は日本語表記の場合に発生します。

英語の場合だと「大文字と小文字は同一除外キーワード」として扱われますので覚えておくと良いでしょう。

マッチタイプによる広告効果の違い

リスティング広告のマッチタイプとは「検索キーワードに対して広告掲載の範囲を決定する設定」のことです。

完全一致・フレーズ一致・インテントマッチの3種類のマッチタイプ(=部分一致)が存在し、例えば、検索キーワードが「サッカー シューズ」だった場合に、検索キーワードが完全一致した場合に広告表示する、「サッカー シューズ 赤」のようなフレーズ一致した場合に広告表示する、「サッカー スパイク」のように部分一致した場合に広告表示する、などの調整をするために利用するのがマッチタイプです。

原則、「インテントマッチ(部分一致)を使用する」ことを推奨しますが、広告表示したい商材によっては効果が表れない物も存在します。広告配信結果を見ながら最適化されることをお勧めします。

コンバージョン率を向上させるための戦略

リスティング広告でコンバージョン率(=CVR)を向上させるためには、アクセス先のWebページのクオリティを高品質に保っておくことが重要です。コンバージョン率(=CVR)の計算式は「コンバージョン率=CV数÷表示回数×100」です。

セッション数は「リスティング広告で表示する広告テキストのクオリティ」で決まり、CV数は「広告クリック後に表示されるWebページのクオリティ」で決まります。また、リスティング広告でのコンバージョン率を向上させるために「広告テキストの訴求内容」と「広告クリック後に表示されるWebページの訴求内容」が一致し、淀みないシームレスな繋ぎに戦略的に構成するよう努力すると良いでしょう。

リスティング広告の単価についての考察

CPC(クリック単価)の計算と相場

業界【平均CPC】リスティング広告
Eコマース$1.16
教育$2.40
サービス$6.40
金融・保険$3.44
医療$2.62
法律$6.75
テクノロジー$3.80
旅行$1.53

(引用:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry)

上表は米国を拠点に広告最適化ツールを提供しているWordStream社のブログ記事から抽出した「業界別の平均クリック単価(CPC)のまとめ表」です。

平均クリック単価(CPC)は「広告クリック1回に対して請求された金額の平均値」を意味します。ひとりのユーザーをサイトに送客するために必要な単価ですので、より高いコンバージョン率がなければ比例して獲得単価も高くなるということになります。

アメリカの場合、旅行業界などはCPCが安く抑えられる傾向がありますが、法律関連業界や金融・保険業界などはCPCが高くなる傾向があるようです。アメリカと日本で国が異なりますが、各業界のCPCにはこれほどの差がある、という例としてご案内しました。
国内の例はGoogleの場合、キーワードプランナーというツールを使って参考値を算出できるので、ぜひお試しください。

リスティング広告の入札方式の理解と効果的な運用

リスティング広告の入札方法は3種類

◆自動入札
・クリック数の最大化
・目標インプレッションシェア

◆スマート自動入札
・目標コンバージョン単価(CPA)
・目標広告費用対効果(ROAS)
・コンバージョン数の最大化
・コンバージョン値の最大化

◆手動入札
・個別のクリック単価
・拡張クリック単価(eCPC)

リスティング広告の入札方法は3種類あります。「自動入札」、「スマート自動入札」、「手動入札」の3種類です。

自動入札

リスティング広告の自動入札は「目標に応じて自動で入札単価を設定」してくれる入札方法です。リスティング広告掲載枠にあなたの広告を表示させるためにオークションを実施するわけですが、自動入札を選択すると入札単価を自動設定してくれるため、入札単価設定工数を大幅に短縮することができます。

入札戦略を「クリック数の最大化」または「目標インプレッションシェア」に設定した場合に「自動入札」方式が選択されます。「クリック数の最大化」を入札戦略とした場合、自動入札により「キャンペーンに設定した予算内でクリック数を最大化できるように単価を自動調整します。対して、「目標インプレッションシェア」を入札戦略とした場合、Google検索結果ページの最上部、上部、または任意の場所に広告表示されるように入札単価が自動設定されます。

スマート自動入札(オークションごとの自動入札機能)

リスティング広告のスマート自動入札は「コンバージョンを重視する場合に利用できる入札方式」です。機械学習を使用して、オークション毎のコンバージョン数やコンバージョン値の最適化を実施してくれます。

入札戦略を「目標コンバージョン単価(目標CPA)」または「目標広告費用対効果(ROAS)」または「コンバージョン数の最大化」または「コンバージョン値の最大化」に設定した場合に「スマート自動入札(オークションごとの自動入札機能)」となります。各入札戦略名の通りですが、広告配信時に何を最適化させたいかを検討し、入札戦略をご検討されると良いでしょう。

手動入札

リスティング広告の手動入札では「広告クリックに対する支払い上限金額を自分で設定することができる入札方法」です。自動入札に頼ることなく、自らの手で納得できる入札金額を設定することができます。例えば、自動入札を実施して、広告クリック単価の相場がある程度見えてきたら、その後に手動入札に切り替えて調整などするやり方があります。

入札戦略を「個別のクリック単価」または「拡張クリック単価(eCPC)」に設定した場合に「手動入札」となります。

課金方式の選択が費用に与える影響

前述しました通り、「リスティング広告の課金方式の選択の仕方」によっては広告費用が大幅に消化されたり、広告費用内で広告配信できたりなど変化します。どんな成果を狙ってリスティング広告を配信したいのかを決めて、正しく入札戦略を実施されることをお勧めします。

例えば「クリック数を最大化させたい」のか、例えば「コンバージョン数を最大化させたい」のか、例えば「広告予算を守った中で広告配信を管理したい」のかなどが何に広告費を支払うかの参考例となります。広告配信目的に最適な広告予算の投下を目指しましょう。

リスティング広告運用の注意点(誰に運用を担当させるか?)

「自社運用するのか広告代理店を活用するのか判断」する

まずはリスティング広告を「自社内で運用する」のか「広告代理店にお任せして運用してもらう」のかを検討されると良いでしょう。

自社内でリスティング広告を運用する場合、社内従業員の誰かに運用を担当させることになります。社内にリスティング広告運用実績に富んだ人材がいる場合は社内運用するのは効果的です。

対して、広告代理店にリスティング広告運用を依頼する場合は、依頼費用を支払ってマンパワーを借りて運用することになります。社内にリスティング広告運用に長けた人材がいない場合は広告代理店の活用がおすすめです。

広告代理店にはリスティング広告運用に長けた人材が存在しており、運用ノウハウを惜しみなく提供してくれます。特に、社内従業員に対してリスティング広告運用ノウハウを学習させる時間的リソースがない場合は広告代理店を利用したリスティング広告運用が推奨できます。

自社運用の場合は「既存社員をアサインor従業員を追加採用」で整備する

仮にリスティング広告を社内運用するとなった場合は「既存社員をアサインする」もしくは「リスティング広告運用に長けた新しい社員を追加採用する」の2択になるはずです。

広告代理店を活用せず、社内で広告運用を進めるメリットは「広告運用ノウハウが社内蓄積しやすい」ことです。さらに、広告運用ノウハウを社内に効果的に蓄積させるために「広告運用部署を新たに設置」すれば広告運用ノウハウが部署に蓄積できます。ある程度、社内組織図を調整できるのであれば、部署を作って(=部署でなくても専門部隊でも良い)広告運用されることをおすすめします。

逆に言えば、組織図を柔軟に調整できず、ただ社員にリスティング広告運用を任せるのは「属人的な広告運用になりがちで、広告運用ノウハウも社内蓄積できない」ことが多くなります。この場合は広告代理店にリスティング広告運用を依頼することを推奨いたします。

まとめ

それでは当記事のまとめです。リスティング広告の配信の総費用は「純粋なリスティング広告費」だけでなく、「リスティング広告の運用方法を自社で行う」のか、「広告代理店で行うのか」でも月額費用は変化します。

自社内にリスティング広告に強みを持つ従業員または部署が存在する場合は自社内でリスティング広告運用を完結することをお勧めしますが、自社内にリスティング広告運用に強みを持つ従業員や部署が存在しない場合は「広告代理店に運用依頼する」などして、作業効率を上げながらリスティング広告運用に取り組まれることをお勧めします。

新規事業の成功をサポートする広告コンサル「スターターAds」の資料を無料DLスターターAds(新規事業の成功をサポートする株式会社フルスピードの広告コンサルティング)

この記事を書いた人

矢野翔大

パチンコ遊技機開発者としてパチンコパチスロメーカーで8年間の業務を経たのち、2022年から株式会社フルスピードのオウンドメディア『GrowthSeed』のマーケティング担当として入社。"WEBサイト運営は商品開発である"というモットーのもと、自身が得意とするエンタメ思考を取り入れつつ日々マーケティング業務に取り組んでいる。趣味はキャリアそのままにWEBサイト運営、パチンコ、パチスロ、ゲーム。

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