【連載】Google検索エンジンの仕組み|SEOの基礎力講座 Vol.02
検索結果はリアルじゃない!?Googleの検索結果を調べてみた
- Google検索結果
公開日:2016年04月07日
最終更新日:2024年06月03日
Googleの検索結果がどのようなコンテンツを検索結果に表示するのかを調べてみました。Googleの検索結果はリアルじゃないという声を耳したりしますが、ではGoogleは何を指標としてどんなコンテンツを表示しているのでしょうか?Google以外のSNSなら正しいコンテンツと出会えることができるのでしょうか?
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目次
Googleの検索結果は「リアルじゃない」という意見
Instagramのフォロワーが84万人もいる、タレント・モデルのGENKINGさんの「Googleの検索結果はSEO対策されている、広告とかも上がってきてリアルじゃない」という発言が、SEO界隈で話題となりました。
■「Googleは使わない、SEO対策しているから」Instagram有名人のGENKINGが語った10代の「リアル」 TechCrunch Japan
確かに、企業が運営しているWebサイトで、SEO対策をしていないWebサイトは無いだろうというくらい、Google検索においてSEOは一般的に行われている施策です。
文脈から考えると、引用した記事で指摘されている「リアルじゃない」という言葉は「(操作されている気がして)信用できない」という意味を含むのではないかと思います。 SEOに対してあまり良くない印象を持っているのかもしれませんが、何か操作されたものを「見させられている」という感覚なのだと思います。
しかし、上位表示されているページは、本当に信用できないのでしょうか?
どんなものを探す場合でも、何か「操作」をしている結果になってしまうのでしょうか?
その疑問をもとに、SEOの視点から調べてみる事にしました。
Instagramなら「(なんでも)リアルなものが探せる」のか?
現在はInstagramでいろいろな情報を調べている人たちも、ファッションや化粧品のトレンドを探すことに加えて、一人暮らしをする、結婚をするといったライフステージの変化があると思われます。
そのとき必要とされる情報の種類が変わったり、その種類が増えていくとなると、情報を探す方法も変わっていくはずです。
たとえば「お部屋」を探すとき、みなさんはInstagramで住みたいお部屋を探すでしょうか?
確かに、フィードやハッシュタグをたどれば、友人や見知らぬ人たちのお部屋を知ることができたり、インテリア系企業のアカウントを見ることで「こんなお部屋に住みたい!」と感じたことはあると思います。
しかし、より具体的に「どんな場所で、いくらぐらいで自分はこんなお部屋を探している」といった問いに対して、現在のInstagramではまだまだ対応できないことがあるのも事実です。
それではこのようなニーズで「探す」場合、Googleはどんな検索結果を返すのでしょうか。
今回は「賃貸」をキーワードに、その検索結果が「リアルではなく、信頼できない」のか、確かめてみたいと思います。
「賃貸」は、お部屋探しをするときに、地域名や条件などと掛け合わせて検索される事が多く、たくさんの人が利用しているキーワードです。
このキーワードでの検索結果を元に、そのページがなぜ上位表示されているのかに迫ってみたいと思います。
調査1.SEOの定番、被リンクの数を調べてみる
まずは、SEOの定番と言える施策「被リンク」を調べてみました。
上位に表示されているページは、信用できる内容でなくてもたくさん被リンクが付いているのでしょうか?
試しに「渋谷 賃貸」の検索結果で上位表示しているページの被リンクを、被リンク調査ツールのahrefs(https://ja.ahrefs.com/target=”_blank”)で調べてみると、このような結果となりました。
どのページの被リンクも多くて50本程度。被リンク元も、関連企業のWebサイトか、知恵袋のようなWebサイトが多く、検索で上位表示させようと意図的にリンクを張っている感じはありません。
どうやら被リンクの力に頼っているわけではなさそうです。
調査2,キーワードが書かれている数を調べてみる
Googleはページに書かれている内容もチェックして、キーワードにマッチしているページかどうかを判定しています。そのため、キーワードがページにたくさん書かれていないと上位表示されないはず。
キーワードを意識的にたくさんページに書いているのかを調べてみましたが、これも空振り。
確かにキーワードの数は、1ページあたり100個前後と多いものの、物件の住所や最寄り駅からの時間などを書いている部分にしか使われていませんので、不自然な感じはありません。
と、ここであることに気づきました。
「渋谷 賃貸」での検索結果の上位ページは、その多くが渋谷「区」の物件一覧ではなく、渋谷「駅」の物件一覧になっています。
これは偶然なのでしょうか?
何を探しているのか、Googleは微妙な違いも分かっている!?
ここで、検索している人の気持ちになって考えてみましょう。
「渋谷 賃貸」で検索する人は、「渋谷”区”のアパートやマンションを探している」のでしょうか?
それとも、「渋谷”駅に近い”アパートやマンションを探している」のでしょうか?
渋谷区と一口に言ってもそのエリアは様々。恵比寿や代官山、代々木、千駄ヶ谷も渋谷区です。
そう考えると、「渋谷 賃貸」で検索している人は、「渋谷”駅に近い”アパートやマンションを探している」という人が多いのではないかと思われます。
ですから、検索をしている人にとっては、渋谷駅の物件一覧ページにすぐ辿り着ける方が使いやすいはずです。
もし、駅の近くではなく、特定の地域に住みたいと考える人は、「渋谷 賃貸」のように広いエリアで検索をするのではなく「猿楽町 賃貸」など、より地域を絞り込んで「町名+賃貸」の組み合わせで検索すると考えられます。
みなさんもお部屋情報を探すときは、このような検索をしたことがあるのではないでしょうか?
このように、ユーザーは自分が欲しい情報を見つけるために検索キーワードを使い分けています。
その微妙な使い分けをGoogleも把握して、最適なページが検索結果の上位に表示されるようにしているのではないでしょうか。
気づいたこと:使いやすいページが上位に表示されている
ユーザーが欲しいと考えている情報に一番マッチするページが検索結果の上位に表示する事と合わせて、そのページが「使いやすいかどうか」も上位表示に関係しているかもしれません。
例えば、アパートやマンションの賃貸情報には、同じ物件だけど階が違うといった「似て非なる物件情報」が含まれます。
通常、こういった物件も一つ一つの物件として登録されているはずなので、「別の物件として」一覧に表示されることが多いと思います。でも、同じような物件情報が並んでいるページは、正直見やすいとは言えませんよね。
この見せ方が上手だなと思ったのは、HOMES、SUUMOのサイトです。
マンションなどの建物ごとに、別の階の部屋をひとまとめにして表示していて、すっきりと見やすいレイアウトになっています。
- どちらも渋谷「駅」の賃貸物件の結果を表示しています。
- HOME’Sの表示結果の例。一つのマンションで複数階の物件が存在する場合、1つの枠の中に階層別の情報を表示しています。
- SUUMOの場合。こちらもアパートの中に存在するお部屋情報を1つの物件としてまとめています。
「渋谷 賃貸」というキーワードで、HOMESとSUUMOのサイトは、検索結果の1位と2位。どちらも渋谷駅周辺の物件情報を掲載しています。
先ほどの調査結果から考えると、Google検索結果で上位に表示しているページは、内容が全く信頼できないというわけではなく、むしろ検索するユーザーの考えている事にマッチしている可能性が高く、ページとしても使いやすいことが多いのではないでしょうか。
あとがき
少なくとも、今回調べてみた「賃貸」に関連するキーワードでは、 住みたいと考えている場所の最寄駅周辺の情報が集まり、上位表示されるサイトでは使いやすい設計でさらに情報を探ることができるようになっており、十分に信用できる(リアルな結果である)と考えられるWebサイトが表示されていました。
物件ごとの条件はさすがに「すべて信用できる」と一概には言えませんが、それでも、この検索結果をもとに住みたい物件を見つけ、より詳しく見ていくことで物件の「リアルな情報」が得られるはずです。
ファッションやコスメでも、気になったアイテムはより深く調べ、購入するまでに情報を集めていくと思いますが、これはファッションにおけるトレンドをサーチするときでも、賃貸の情報収集でも「リアルな結果」を知るために変わらない考え方なのではないかと考えています。
その時頼りになるのがInstagramなのかGoogleなのか、それとも全く別のメディアなのか。
それは「知りたいこと」によって変わるのではないでしょうか。
これからGoogle検索はどのように進化していくのか、その時「検索をする」という行動で、私たちはどんな恩恵を受けることができるようになっているのか…。
そんなことを想像しながら、日々検索していると楽しいかもしれません。
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