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「インターネットユーザーは意外に広告の存在に寛容!?」自社レポート「広告ブロック機能」に関する意識調査

公開日:2016年02月22日

最終更新日:2024年08月19日

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2015年、iOSのアップデートにより「広告ブロック(※)」の設定が簡単になり、各種メディアで大きく取り上げられるようになりました。これまでにも広告ブロック機能は拡張機能やアプリの設定で提供されていましたが、広く知られるようになったのはこのアップデートの報道が影響していると言えるでしょう。
そこで、フルスピードが運営するメディア「サチラボ」では、広告ブロック機能について、インターネットユーザーへ意識調査を行いました。
(※)広告ブロック機能とは…Webサイトやアプリで表示される広告バナーや動画を非表示にする機能、もしくはその機能を備えたアドオンやアプリを指します。

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目次

【調査概要】

調査の目的 :「広告ブロック機能」を知っているユーザーへの意識調査

  • 調査方法 Webアンケート
  • 調査対象地域 東京都内
  • 調査対象者  「広告ブロック機能」を知っている20歳~69歳のユーザー
  • 有効回答数  112名

事前調査 「広告ブロック機能」という言葉をご存知ですか?

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今回は広告ブロックを知っている人のみを集めるため、事前調査をした結果、都内在住の方のうち50.5%が「広告ブロックを知っている」結果となりました。上記の回答者の中から、さらに回答者を絞り込み、詳しくうかがうことにしました。

本調査の性別、年代比

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性別はほぼ半分、年代は調査対象としていた20-69歳のユーザーのうち、30-39歳、40-49歳のボリュームが多い構成となっています。

Q1.以前のアンケートで、「広告ブロック機能(※)」を知っていると回答された方に伺います。インターネット上の広告について、最もお気持ちに近いものを「一つ」お選びください。

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最も多い回答は「不快な方法で表示する広告へのストレス」でした。次いで「広告の数が多過ぎる」こともストレスになっているようです。しかし、全ての広告が邪魔と考えるユーザーは1.8%と少なく、「収益のために必要(11.6%)」「得られる情報のひとつ(10.7%)」「有益と感じる(4.5%)」と、ポジティブな回答を選んだ方もいます。

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広告の表示が多すぎると、探していたコンテンツが見づらくなりますよね…。

Q2.これまでに、Webサイトやアプリなどインターネット上で表示される広告を見て、どんな行動をしたことがありますか?

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広告ブロック機能を知っているユーザーであっても、67%は「気になる広告はクリックする」ようです。クリックだけでなく「購入、訪問、サービス登録、SNSで共有」など、具体的なアクションを行ったユーザーもおり、合計では41.1%存在します。広告に対して数や表示方法にストレスを感じているユーザーであっても、気になる広告にはアクションする傾向が見られます。

Q3.広告ブロック機能を知ったきっかけはなんですか?

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「広告ブロック機能」を知ったきっかけは、「ネットのニュース(53.6%)」がダントツの1位。次いで「OSやブラウザのアップデート時に知った(24.1%)」「ブログやSNSのクチコミで知った(17.9%)」「家族や同僚のクチコミ(14.3%)」となり、広告ブロック機能を知っているユーザーはPCやスマートフォンのアップデートにも明るく、主にネットで情報を能動的に収集しながら、知人と情報交換をする傾向が見られます。

Q4.広告ブロック機能を使用している端末はありますか?

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今回のアンケートでは56.2%と半分以上が「広告ブロック機能」を実際に利用している結果となりました。もっとも多いデバイスはPC(45.5%)で、スマートフォン(25.9%)、タブレット(8.9%)が続きます。「使っていない (43.8%)」ユーザーも多く、広告ブロック機能はまだ普及しきっていない状況と考えます。

Q5.Q4で「使っている」と答えた方に質問です。広告ブロック機能を使うと決めたきっかけはなんですか?当てはまるものをお選びください。

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「広告ブロック機能」を利用しているユーザーのうち、使うきっかけは「サイトの広告が邪魔(82.5%)」が最も多く、Q1で最も選択された「不快な表示の広告」や「数が多すぎる広告」に対してストレスを感じたことが要因とみられます。
一方で、「デバイスの動作が軽くなる(30.2%)」という機能面での利用や、「過去に悪質な広告で被害を受けた(12.7%)」という深刻な理由によるきっかけも存在します。
「履歴収集をされたくない」ユーザーは14.3%おり、今回の調査では多くありませんが、行動ターゲティングに対して、現在も懸念を示すユーザーは存在すると見られます。

悪質な広告をクリックしてしまい、マルウェアが勝手にインストールされたり、スパムが来てしまったことも……。

Q6.「広告ブロック機能」を使用したことで、快適になったことはありますか?

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「広告ブロック機能」を使ったことで、「動画サイトの広告が消えて見やすくなった(63.5%)」と感じています。次いで「ブログやサイトが見やすくなった(42.9%)」となっており、広告の表示によって特に不快に感じるサイトは「動画サイト」と考えられるのではないでしょうか。第3位の「間違えて広告をクリックしなくて済むようになった(39.7%)」は、Q1で最も多かった「不快な表示の広告」に対して感じたストレスが、「誤ってクリックまたはタップしやすい表示方法」に多いと考えます。
ブロックしてよかったと感じる広告のタイプ(※)では「音が出る広告が消えた(25.4%)」「SNSの広告が消えた(25.4%)」「勝手に動画が再生される広告が消えた(23.8%)」と横並びです。(※)今回の設問では、行動履歴ターゲティングを用いた広告やレコメンド広告に対する明確な選択肢を設置しておりません。ご了承ください。

Q7.Q4で「いずれかのデバイスで広告ブロック機能を使っている」と答えた方にお聞きします。「広告ブロック機能」を使用したことで、不便になったことはありますか?

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「広告ブロック機能」を使って感じたデメリットは「特になし(46.0%)」が最も多い!

調査前は「サイトやアプリの表示崩れ」「一部閲覧ができなくなった」が多く挙げられると想定していましたが、実際にはデメリットを感じるユーザーは予想以上に少なくなりました。

Q8. 「広告ブロック機能」を使用しているデバイスと、広告ブロック機能を提供しているサービス名について教えてください。

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PCではブラウザの拡張機能、スマートフォンは専用アプリと設定が中心

「AdBlock」は、ブラウザの拡張機能として提供されているサービスで、PCユーザーを中心に回答を集めています。一方、スマートフォンで利用されている広告ブロック機能は多岐にわたります。iOSの「コンテンツブロッカー」に対応するアプリとして話題となった「Crystal」は今回1名のみとなりました。
今回の回答では「特定のアプリだけ有料プランにして、広告を非表示化」したユーザーや、「アドネットワークの設定で行動ターゲティングを無効化」したユーザーも存在し、利便性やプライバシーの視点から特定の広告のみをブロックする傾向も見られます。

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広告ブロック機能を直接設定できるブラウザアプリもあります。

Q9.普段インターネットを使っているとき「ブロックしたい」「消したい」と感じる広告はどんな広告ですか?

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ブロックしたい!と感じる広告は「バナー」と「画面全体表示」 そして「スキップできないCM」

最も多かったのは「バナー広告(57.1%)」です。バナー以外では「サイトやアプリの画面全体に出てくる広告(49.1%)」「画面下に出てくる広告(42.9%)」と、誤ってクリックしやすい表示方法や、強制的に表示をする広告を「消したい」と感じる傾向が見られます。
さらに、「自動再生の動画広告[無音](42.0%)」「動画サイトのスキップできないCM(42.0%)」と続き、「動画鑑賞を妨げる広告」も不快に感じる傾向が高くなっています。
一方で「SNSを見ているときに出てくる広告(16.1%)」「検索結果に含まれる広告(リスティング広告)(15.2%)」は比較的少なく、表示方法やユーザーの利用シーンによっては、不快に感じにくい傾向が見られます。

飛ばせないCMは特に消したいと感じるようです…

まとめ

  • 広告ブロックを知っている人、実際に利用している人も「広告があること」には寛容
  • 気になる広告はクリックするし、コンバージョンにつながるアクションもしている
  • 広告ブロックを使う理由は「インターネットの体験を邪魔する広告」があるから
  • 自動再生の動画や、スキップできない動画は特に嫌われる

アンケートを終えて:編集スタッフMの所見

広告ブロック機能を利用する人のイメージは、どんなものであれ、全ての広告を邪魔に感じる人が多いと考えていました。
しかし、今回の調査では広告そのものに対しては寛容で、問題は「広告の見せ方」にあったようです。

ブロックする理由はかなり具体的で「自分が見たいものを邪魔している方法」を止めるために、広告ブロック機能を利用している傾向が見られます。
強制的な表示をして注目を集めることも時には必要かもしれませんが、「ムカつく」「イライラした」などのネガティブな感情を抱き、商品そのものに対してもマイナスのイメージを抱く可能性を考えると、表示手法に合わせたクリエイティブの練り方や、本当にその手法がベストなのか検討を重ねることで、商品の印象を損なわずに露出を高めることが可能なのではないか、と感じます。

イラスト引用元:いらすとや

※この記事は、フルスピードが運営する[探す]を楽しむメディア「サチラボ」にて公開した記事を加筆修正したものです。

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