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【2021年最新】IT導入補助金2021を分かりやすく丁寧に解説!(2021.10.01更新)
公開日:2021年10月01日
最終更新日:2024年08月08日
IT導入補助金2021の活用・申請にあたり交付規程と公募要領が公開されております。
公文書を読むのは苦手な方でも、まずは本記事にて全容を掴んでいただけましたら幸いです。
ただし、補助金を申請される方は、事務局より案内している交付規程・公募要領を必読くださりますようお願い申し上げます。
目次
IT導入補助金とは
中小企業・小規模事業者が、これから数ヵ年かけて直面する制度変更(働き方改革、被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイスの導入等)等への対応にあたり、生産性向上に貢献できるITツール(ソフトウェア、サービス等)を導入する際に、経費の一部を補助等することによって、中小企業・小規模事業者の生産性向上を図ることを目的としています。
ITツールを導入し、補助金の交付を受ける中小企業・中小企業・小規模事業者のことを「補助事業者」と言い、ITツールの導入・事業計画の策定支援や、各種申請等の手続きのサポートを行う事業者を「IT導入支援事業者」と呼びます。
「IT導入支援事業者」は生産性向上に貢献できるサービス(ITツール)を事務局に登録します。「補助事業者」は自社の生産性向上や課題の解決にあたり、登録されているITツールを選定および導入を行います。また「補助事業者」は導入後に事務局に対して事業実績報告を行うことによって、補助金の交付を受けることができます。
<IT導入補助金 運用体制>
(引用元:IT導入補助金2021『事業概要』)
IT導入補助金2021について
本補助金制度は平成28年度(2017年)から始まり、2021年度も引き続き活用することができます。
IT導入補助金2021は、通常枠(A・B類型)と低感染リスク型ビジネス枠(特別枠C・D類型)と分かれております。
2021年10月1日時点における直近の交付申請締切日は下記のとおりです。
4次締切分 | 締切日 | 2021年11月中予定 |
交付決定日 | 2021年12月中予定 | |
事業実施期間 | 交付決定日以降~終了時期は後日案内予定 | |
事業実績報告期間 | 後日案内予定 |
(引用元:IT導入補助金2021『スケジュール』)
またIT導入補助金2020は、通常枠(A・B類型)と特別枠(C類型)であったのに対して、本年度は特別枠に更に2つの類型で分かれております(詳細は後で説明します)。
※上記は大まかな相違点の抜粋のため、交付申請の際は、公募要領を必ず熟読し詳細要件を理解したうえで、手続きを進めてください。
申込条件について
- 事務局の定める中小企業であること(※)
- gBizIDを保有していること
- 国内で法人登記し、事業を営む法人または個人
- 事務局の求める資料の提出および期日に応えられること
- 風俗営業、性風俗関連特殊営業および接客業務受託営業の事業者でないこと
- 申請者やその法人の役員が、暴力団等の反社会的勢力との関わりがないこと
(※)詳細は【IT導入支援事業費補助金 交付規程】第9条第2項にて明記されております。
サービス等生産性向上IT導入支援事業事務局『令和2年度第三次補正サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金交付規程(低感染リスク型ビジネス枠)』(通常枠も同様)
類型の判別について
自社の取り組みが補助金の対象となるか、補助金申請額や補助率が最も関心のあるポイントだと思われます。
まずはこちらのチャートを使って、自社の取り組みがどの類型に当てはまるか確認しましょう。
(引用元:IT導入補助金2021 公募要領(低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D 類型)))
※非対面化ツールとは・・テレワーク環境の整備をはじめ、対人接触の機会を低減する非対面・遠隔でのサービス提供を行うことのできる、労働生産性の向上を目的としたITツールをいいます。
※複数プロセス間の情報連携が可能な連携型ツールとは・・・複数のプロセス(業務プロセスまたは汎用プロセス)に対応し、それらの間で連携することで、部門を超えた全社最適なデータの活用、および業務形態の非対面化を可能にするITツールをいいます。
具体的には、1つのITツールで「販売支援」と「資金回収管理」などを行うことができるITツール(例1)や、複数のITツールを導入した際にツール同士のデータを連携することが可能である場合(例2)が該当します。
(例1)単一ツールにより複数プロセス間の連携を可能とするもの
(IT導入補助金2021 公募要領をもとに弊社作成)
(例2)複数ツールで構成され複数プロセス間の連携を可能とするもの
(IT導入補助金2021 公募要領をもとに弊社作成)
次にチャートで確認した類型から、補助金申請額、補助率をはじめ、要件を確認していきましょう。
(IT導入補助金2021 公募要領をもとに弊社作成)
ここまで目を通しておいた上で、該当する類型の交付規程・交付要領を確認されるとスムーズに読み進めていくことができるはずです。
交付規定・交付要領は以下のページよりご確認いただくことができます。
「通常枠(A・B類型)」、「低感染リスク型ビジネス枠(特別枠C・D類型)」
それぞれに交付規程・公募要領のPDFファイルがあります。
低感染リスク型ビジネス枠(特別枠C・D類型)とは?
ポストコロナの状況に対応したビジネスモデルへの転換に向けて、労働生産性の向上とともに感染リスクに繋がる業務上での対人接触の機会を低減するような業務の非対面化への積極的な取り組みを支援することを目的として、「通常枠」よりも補助率を引き上げられております。
また一刻も早い業務形態の非対面化の必要性の理由から、特例として遡及(さかのぼり)申請も認められております。通常は交付決定後にITツールを契約する流れとなりますが、公募開始前の遡及申請可能期間(2021年1月8日(金)以降から交付決定前までの期間)にITツールを契約して、その後に交付決定となった場合でも補助対象となります。
特別枠C類型とD類型の説明
「C類型(低感染リスク型ビジネス類型)」・・・複数の業務工程を広範囲に非対面化する業務形態の転換が可能なソフトウェア等の導入を支援する事業。
連携型ソフトウェアとして事務局に登録されたITツールであり、補助金申請額の大きさによってさらに分類が変わり、申請の条件も厳しくなります。
≪C類型1,2の違い≫
【C-1類型】 申請額: 30万~300万未満 / 賃上げ目標:加点
【C-2類型】 申請額:300万~450万以下 / 賃上げ目標:必須
※「D類型(テレワーク対応類型)」・・・テレワーク環境の整備に資するクラウド対応したソフトウェア等の導入を支援する事業。単体ソフトウェアとして事務局に登録されたITツールとなります。
どちらの分類になるのかは、サービスを提供する「IT導入支援事業者」に聞くことが一番早く確実な解決方法となります。
申請から報告までの流れと対応事項
全体の流れを把握しておきましょう。今はどのステップにいるか、その次に何をすべきかを事前に確認しておくことは申請準備を円滑に進めていく上でとても大切です。
また、それぞれのステップで何をすべきかを以下よりご確認いただけます。
事業準備
①IT導入支援事業者へ補助対象事業に関する問合せ、相談等
gBizID プライムの取得
交付申請
②ITツールの選定及び導入するITツールの商談、見積もり等の依頼
③申請マイページ招待
④申請マイページ作成
⑤交付申請の作成
⑥交付申請の提出
⑦交付決定
事業実施
⑧ITツール契約、納品、支払い(※)
⑨事業実績報告の作成
⑩事業実績報告の提出
⑪補助金確定通知、補助金の交付
補助金交付後
⑫ITツール導入後のアフターフォロー
⑬事業実施効果報告の作成及び代理申請
(引用:IT導入補助金2021 公募要領 より)
上記の工程について、公募要領を確認しながらIT導入支援事業者とともに進めていきましょう。
IT導入支援事業者以外の業者を利用する注意点
業者に任せっきりにしない
補助金の申請は不慣れで大変な作業ではありますが、代行業者を利用することで起こるトラブルもあります。例えば、申請のみを行う代行者もあるようで、任せっきりにしてしまうことで、その後の実績報告等の対応が分からなくなってしまうということも。事業実績報告ができないと補助金を受け取れませんのでご注意ください。
IT導入支援事業者を装うケースに注意
IT導入支援事業者登録を受けていない事業者がIT導入支援事業者を装って架空の補助金申請を斡旋するというようなケースが報告されています。それらの事業者は「補助金が交付される」と偽りの説明をしたうえソフトウェア類の購入費用および補助金申請代行費用等を請求することがあるようです。
IT導入補助金2021のホームページでは、今後随時IT導入支援事業者名の公開を行っていきます。補助金の申請を行われる際や補助金申請を前提としてITベンダーとの商談をされた際に不審な点がある場合は、必ずホームページやコールセンターにてIT導入支援事業者登録の有無や公募のスケジュールなどをご確認いただきますようお願いいたします。
申請が採択されるために配慮したいポイント
項目に正しく入力する
基本的なことですが、項目に沿って正しく入力できているか確認しましょう。同じ項目を入力するにしても、添付書類/コーポレートサイト/自ら入力した内容で、データの年度が違うために値や文言が異なるということがあります。
また入力箇所が多いために一人で入力作業をしたとしても、社内の第三者にチェックしてもらうことは大切です。
提出書類は正しく添付する
添付書類は誤っていないか、発行日が古いものではないか注意しましょう。
IT導入補助金の申請で必要となる「納税証明書」は、全部で6種類あります。申請では「その1」あるいは「その2」を他の添付書類に応じて使い分けますので注意が必要です。
また添付間違いをしないためにPDFファイルは「履歴事項全部証明書」「納税証明書」と明確に分かるようなファイル名を付けておきましょう。
生産性が向上する事業計画を立てる
労働生産性指標がきちんと上がっている計画を立てられていますでしょうか。申請の際には「労働生産性」が指標となり、自動で計算されるようになっております。
労働生産性=粗利益÷(従業員数×年間の平均労働時間)にて算出されます。
加点項目を検討する
加点項目が存在します。具体的に挙げると「賃上げ目標」が該当します。会社にとって無理な背伸びであれば禁物ですが、従業員に対して賃金引上げ計画の表明を行うことが加点項目として認識されるため、より採択されやすくなると考えられます。
IT導入補助金2021事務局へ問い合わせたQ&A(D類型)
D類型の申請に限りますが、事務局へ問い合わせた質問とその回答を以下に共有します。
Q1:採択後に辞退し、同年度内に再申請できるのか?
交付を受けていないのであれば、再申請は可能です。
Q2:過去年度交付決定)類似補助金の活用の有無とは何を指すのか?
前年度以前のIT導入補助金の交付を受けているか否かであり、使用した場合は減点対象となります。
他の補助金(例えば小規模事業者持続化補助金)の活用の有無ではないです。また同じ利用目的で他の補助金を重複して利用することはできません。
Q3:添付書類)e-Taxによる確定申告書をした場合で、収受日付印(税務署でe-Tax申告)や、受信通知のメール詳細(自宅でe-Tax申告)がいずれも存在しない場合は?
“税務署の窓口で発行された直近の所得税の『税納税証明書(その1もしくはその2)』”の箇所には、「納税証明書その2」を添付してください。
“直近の『所得税確定申告書』”の箇所には、「確定申告書B 第一表」を添付してください。
Q4:労働生産性指標)申請者の決算が3月期ではない場合、実績値はどのように記載すればよいか?
4月~3月で作り直して入力を行ってください。計画数値も同様となります。
Q5:労働生産性指標)従業員数で、2020/4~2021/3の実績値は役員のみ。2022/4~2023/3以降の計画数値には従業員を採用する場合の記載方法は?
2020/4~2021/3の実績値は役員数を入力。2022/4~2023/3以降は役員を除いた採用従業員数を入力してください。
Q6:労働生産性指標)従業員数を増やすことで、労働生産性が悪化するように見えてしまうが減点となるのか?
粗利益が増えている状況においては、減点の対象とはなりません。業績向上に伴う採用を考慮した事業計画は基本的に加点項目となります。
Q7:賃上げ目標)D類枠は加点項目ではあるが、未達の場合は返還要請されるのか?
基本的に返還要請はされません。ただし不正に近い内容だと判断された場合、採択が取り消しとなる可能性があります。
Q8:賃上げ目標)個人事業主など”一人”の場合にも「賃上げ目標」は加点になるのか?
個人事業主でもその方の賃上げは加点となります。
概要から把握してスムーズに申請を
IT導入補助金は概要を抑えてから細かなポイントを確認していくと、スムーズに申請を進めていくことができるのではないかと思います。
株式会社フルスピードで提供している 『StartDX』は、EC導入の立ち上げから運用支援までを行うコンサルティングサービスで、IT導入補助金2021認定ITツールとして登録されております。
StartDXはD類型のITツールとなりますので、補助率は「2/3」、サービスをご利用いただく補助事業者様の実質負担は1/3となります。
※StartDX サービスご案内資料はこちらよりダウンロードできます。
弊社スタッフも補助金申請のサポートを行っておりますので、当サービスを検討の際にはお問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。
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