女性は男性よりSNSで映画の評判を集める! Instagramで感想を書く人も2割~社会人女性の映画鑑賞とWebマーケティングの実態調査~
「絶賛の口コミをきっかけに観に行く」人が約6割! 半数近くの人がWeb上に感想を書いた経験あり ~社会人男性の映画鑑賞とWebマーケティングの実態調査~
- 独自調査
公開日:2016年09月16日
最終更新日:2024年08月08日
みなさんは、ここ最近映画館に行かれていますか?
私は「シン・ゴジラ」があまりにも面白かったため、何度も映画館で鑑賞しています(現在4回目)。
「ズートピア」や「君の名は。」など、今年は話題作が多いですね!
さて、今回サチラボ編集部で調査したのは「映画鑑賞とWebマーケティングの関係」について。
夏休みや大型連休は、たくさんの映画が公開されるシーズンです。
新作映画が公開されるたびにさまざまなプロモーションが行われ、レビューサイトやSNSなどでの口コミも活発に投稿されていますよね。
人が映画館に行くきっかけづくりから鑑賞後の行動に至るまで、インターネットはさまざまな場面で情報を提供し、発信する場所として機能していますが、実際にはどのような影響を与えているのでしょうか。
今回は社会人の男性のみを対象に、その実態調査を行うこととしました。
それでは、アンケート結果をご覧ください。
目次
- 1 【調査概要】
- 2 【設問項目】
- 3 Q1の結果から:映画を観る前の評判は「映画ポータルサイト(64.3%)」でチェック!
- 4 Q2の結果から:3割以上の男性が「鑑賞前に」公式サイトを必ずチェック!
- 5 Q3の結果から:社会人男性の半数以上が、映画作品の公式SNSに対してアクションしている。
- 6 Q4の結果から: チケットの購入は「リアルで買う派」が6割!
- 7 Q5の結果から:映画作品を鑑賞後、半数はインターネットに何かしら書き込んでいる
- 8 Q6の結果から:インターネットで映画の感想を書くときは「Twitter」が4割。
- 9 ミニコラム:上位3つのメディアで、映画作品の感想が書かれる理由を考えてみる。
- 10 Q7の結果から:観るか迷っている作品は3割が「絶賛の口コミが多ければ観に行こうと思う」。
- 11 Q8の結果から:観るか迷っている作品は、「酷評に左右されず、自分で判断する(37.5%)」が最多
- 12 まとめ:男性の場合、映画鑑賞ではWebでこんな行動をしていた!
【調査概要】
- 地域…全国都道府県
- 有効回答数…112名
- 性別…男性:100%
- 職業…社会人(主夫を含む)
- 年齢…20歳~59歳
- 属性…既婚:46.4 %、未婚:53.6%
- 属性2…子供あり:43.8%、子供なし:56.3%
- 調査手法…Webアンケート
- 調査対象…過去1年間で「インターネット上の情報(※)」をきっかけに映画館(シネコン、単館上映など)へ行かれた方。※:「インターネット上の情報」は、動画コンテンツ、ポータルサイトのニュース、ブログ、SNS、レビューサイト、バナー広告などを含みます。
【設問項目】
- Q1:あなたは「映画館で映画を鑑賞する前に」インターネットで作品の評判を見るとき、具体的にどこで映画の情報を収集しますか。あてはまるものを全てお選びください。
- Q2:あなたは「映画館で映画を鑑賞する前に」作品の公式サイトはチェックしますか。最もあてはまるものを一つお選びください。
- Q3:映画作品の「公式SNSアカウント」に関連することで、あなたはこれまでどんな行動をしたことがありますか。あてはまるものを全て教えてください。
- Q4:あなたが映画作品のチケットを購入するとき、どのように購入することが多いですか。最もあてはまるものを一つ教えてください。
- Q5:あなたは映画を鑑賞した後、インターネット(SNS、ブログ、レビューサイトなど)に感想を書きますか?最もあてはまるものを一つお選びください。
- Q6:(Q5で「感想を書く」選択肢のいずれかを選んだ方のみ) あなたはインターネット(SNS、ブログ、レビューサイトなど)で映画作品の感想を書くとき、主にどこで感想を書きますか。感想を書く頻度が高いものを上位3つまでお選びください。
- Q7:あなたは、観るか迷っている作品について調べているとき、絶賛の口コミが投稿されていたら、観に行きますか?次のうち、最もあてはまるものをお選びください。
- Q8:あなたは、観るか迷っている作品について調べているとき、酷評する口コミが投稿されていたら、観に行くことをやめますか?次のうち、最もあてはまるものをお選びください。
Q1の結果から:映画を観る前の評判は「映画ポータルサイト(64.3%)」でチェック!
まずは、映画を観る前の行動からうかがってみました!
新作映画の情報収集は、やはり映画の専門サイトで、という結果となりました。
次に新しい情報が得られる「ニュースサイト(58.9%)」となり、SNSでは「Twitter(23.2%)」が最も映画作品の評判をチェックする場所となっています。
Q2の結果から:3割以上の男性が「鑑賞前に」公式サイトを必ずチェック!
半数以上の方が「作品や状況によってチェックする」としていますが、「必ずチェックする」方も3割と、さきほどの評判チェックに続き、作品を観る前はさまざまな情報収集を行っていることがうかがえます。
では、映画作品の情報を見るだけでなく、作品に関する投稿や共有といった行動はどうでしょうか?
次の結果をご覧ください。
Q3の結果から:社会人男性の半数以上が、映画作品の公式SNSに対してアクションしている。
この設問では鑑賞前後によらない条件でお聞きしていますが、それでも半数以上の方が何かしらのアクションをとっているんですね。
そのうち最も多い行動は「Facebookページの投稿に”いいね!”した(28.6%)」と「Facebookページに”いいね!”してファンになった(25.0%)」となりました。先ほどまで情報収集の場所として挙げられていたTwitterは「アカウントをフォローした(18.8%)」が最も多いアクションとなりました。
映画作品のプロモーションではSNSでのコミュニケーションも重視されつつありますが、FacebookとTwitterでのコミュニケーションはとても大きいことがわかります。
少し意外だったのは、Twitter用として公式にハッシュタグを作成しても、6.3%の方しかアクションをとっていない点。
10%未満のアクションはスタンプ入手、ツイート、キャンペーン参加と並び、いずれもいいね!やリツイートと比べ少し重たい行動と考えますが、それらも影響しているのでしょうか。
Instagram自体は、すでに流行していると言えるSNSですが、社会人男性のみで調査をすると少なくなるのかもしれません。これについては、近く社会人女性の方へも同様にアンケートを行う予定ですので、その結果を比較してみましょう。
ここまでは、映画を観る前の情報収集と公式のSNSとのコミュニケーションを意識した設問でした。
それでは、実際に映画館へ行く前の「チケット購入」はどのようにしているのでしょうか?
次の結果を見てみましょう。
Q4の結果から: チケットの購入は「リアルで買う派」が6割!
いざ映画館へ行くとなったとき、必要になるのは作品を鑑賞するためのチケット。
映画鑑賞では、お得な前売り券や特典付きチケット、便利なネット購入に席の予約購入とさまざまな選択肢があるのですが、今回は図のような結果となりました。
さて、映画を観る前にどんな作品か、評判はどうか……といったことなどをワクワクしながら調べ、いざ映画館で堪能した後は、やっぱり感想を書きたくなりませんか? 改行特に感動した作品や、二度と見たくないと思うくらいひどい映画であっても、心に残る作品は感想を残したり、誰かに話したくなることと思います。その感想は、インターネットでも書かれているのでしょうか。
その結果がこちらです。
Q5の結果から:映画作品を鑑賞後、半数はインターネットに何かしら書き込んでいる
映画を観た後にインターネットで感想を書く人は、良いも悪いも含めて「44.6%」。
「鑑賞したことのみ書く(6.3%)」を合わせると約半数が何かしらをインターネットに書きこんでいる結果となりました。項目別にみると、自身が良いと感じた作品を鑑賞したときの方が、多く書き込まれていると考えられます。
「良かった作品も悪かった作品も必ず書く(16.1%)」人は、インターネット上で感想を書きこむコアユーザと見ることができそうですね。
Q6の結果から:インターネットで映画の感想を書くときは「Twitter」が4割。
情報収集の場としてもベスト3に入ったTwitterですが、映画の感想を書く場所としても「Twitter(43.1%)」が多くを占めました。
続けて「映画レビューサイト(39.2%)」「Facebook(37.3%)」「ブログ(27.5%)」「LINE(25.5%)」となりました。映画作品の感想は映画専門サイトだけでなく、SNSも感想を書く場所の主流になっていると見られる結果です。
ミニコラム:上位3つのメディアで、映画作品の感想が書かれる理由を考えてみる。
ここで、それぞれのメディアが持つ特性を元に、映画を観た人がそのメディアで感想を書く理由について考えてみましょう。
1:Twitterで映画の感想を書く理由について考える
まず、Twitterは「鑑賞後すぐ書けるリアルタイム性 / 文字数が気軽 / ハッシュタグで関連付けできる」など、とにかく気軽に書きやすい特性が、感想を投稿しやすいメディアとして選ばれているのではないかと感じています。
同じ映画を鑑賞した他の人とともハッシュタグ等を通じてコミュニケーションをとりやすかったり、公式のツィートも同時にチェックできることも相性が良いと言えます。
ただし、文字数が少ないことから、いわゆる連投が必要だったり、公開でツィートする場合誰でも閲覧できることからネタバレをしてしまうリスクはあります(もちろん、それらを防ぐための”フセッター(http://fusetter.com/ )”というツールなどもあります)。
2:映画レビューサイトで映画の感想を書く理由について考える
次に映画レビューサイトの特性ですが、これは「映画に関する情報に特化 / 点数や★で作品評価ができる / これから映画を観ようと思う人に向けて書ける」という点が大きいのではないでしょうか。
事前の情報収集で評価点や口コミを知りたい人には欠かせないサイトであるだけに、不特定多数のユーザーから閲覧されやすいサイトでもあります。
そのため、これから映画を観たいと思っている人の判断材料にされたり、自身の感想が共感や反感を呼んだりと、その影響力の強さが、感想を書く場所としてレビューサイトが選ばれる理由の一つと考えられます。
3:Facebookで映画の感想を書く理由について考える
そしてFacebookは「Twitterに近しいリアルタイム性 / 長文でしっかり書ける / 親しい人のみに共有しやすい」という点が、感想を書く場所として選ばれているのではないでしょうか。一定文字数以上は「続きを読む」で隠されるため、ネタバレにも配慮した感想を書きやすいことも魅力です。
さらに、Instagramとの連携や、動画などリッチなコンテンツを投稿しやすい特性もありますし、お出かけの報告をする場所としてはピッタリですよね。
「映画を観に行ったよ!楽しかった!」といったその時の出来事を親しい人に見せたい、という気持ちがFacebookで映画作品の感想を書く理由の一つと考えられます。
さて、これまでは「観ると決めている映画作品」について、鑑賞前後の行動をうかがってきました。
最後の2問は、「観るかどうか迷っている映画作品」についてのアンケートです。
まずは、「絶賛されている映画作品」をどうとらえているかを聞いてみました!
Q7の結果から:観るか迷っている作品は3割が「絶賛の口コミが多ければ観に行こうと思う」。
絶賛の数の多さを重視する回答が最多というのは、映画作品を鑑賞する後押しが欲しい、と考えると納得の結果ですね。
しかし、「絶賛の数や内容は気にせず、自分で判断する(33.9%)」が2番目に多いということで、絶賛の口コミに対する考え方は2極化しているとも言えます。ただし、絶賛の数だけではなく「絶賛している人」の項目も見てみると「知り合いが絶賛していたら(16.1%)」「知らない人の絶賛口コミが面白かったら(4.5%)」という傾向もあります。これらを合わせると、絶賛の口コミ数や絶賛する人の影響によって、映画作品を観に行く後押しとなる方は58.1%と過半数を超える結果です。
それでは、今度は真逆の口コミとなる「酷評」についてはどうでしょうか?やはり酷評が多ければ観に行かない、と感じやすいのでしょうか。
最後の設問結果をご覧ください。
Q8の結果から:観るか迷っている作品は、「酷評に左右されず、自分で判断する(37.5%)」が最多
絶賛の口コミでは「数」が重視されるポイントでしたが、酷評では「自分で判断する(37.5%)」が最も多くなりました。さらに「酷評の理由が納得いかない場合は観に行く(18.8%)」は、「絶賛の口コミが納得いかなければ観ない(8.0%)」より10ポイント多いという結果にもなりました。
「知らない人の絶賛口コミが面白かったら(4.5%)」よりも「知らない人が的確に酷評していたら観ない(8.0%)」となり、知らない人による口コミの影響は、絶賛より酷評に少し傾きやすいのかもしれません。
口コミに関する2つの設問から考えられるのは、「観に行くかどうか迷っている=ほぼ観る気はある」という状態ではないでしょうか。つまり、気になった映画作品を観るために、何か後押ししてくれる理由が欲しい状態ということも言えそうです。
一度気になってしまったら、「自分の目で(本当に良い/悪いか)確かめたくなる」気持ちがあるのかもしれませんね。
まとめ:男性の場合、映画鑑賞ではWebでこんな行動をしていた!
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
とても長い文章となりましたが、ここでアンケート結果を振り返って5つのポイントにまとめてみました。
- 映画作品を観る前にインターネットでの情報収集は必須。ただし公式サイトは状況によって調べる。
- SNSは、映画作品の情報収集と発信の場所として有用。友人にも伝えやすく、知らない人にも読んでもらえる。公式SNSアカウントとのコミュニケーションも半数が行っている。
- 5割がインターネットに感想を書き込む。鑑賞直後の気持ちを書きやすいTwitterとFacebookが人気。
- 映画作品のチケットは事前にしっかり確保。けれども購入する場所はリアルが6割。
- 社会人男性の場合、3割が「絶賛も酷評も口コミに左右されず、自分で判断」したいと考えている。
ここから見えてきたのは「情報を知るきっかけ」「情報収集」「実行動」そして「情報の共有」と、映画鑑賞における行動のあらゆる場面でインターネットの情報やサービスが深く関わっていることです。
冒頭でもお話したように今回は社会人男性のみを対象としていましたが、それでは社会人の女性の場合はどのような行動を取る傾向にあるのでしょうか。共通点や大きな違いは、どのような形で表れるのでしょうか。
※この記事は、フルスピードが運営する[探す]を楽しむメディア「サチラボ」にて公開した記事を加筆修正したものです。
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