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Cookieとは何か?Web広告でどのように利用されているのか?Cookie規制の今もご紹介!
公開日:2024年10月30日
当記事では改めて「Cookieとは何か?」についてご紹介いたします。当記事で「CookieがWeb広告や効果測定にどのように関係しているのか」をおさらいしましょう。また、「Cookie規制」に関する「Apple社の対応」や「Google社の対応」についてもご紹介します。
2024年7月末、Google社から3rd Party Cookie(サードパーティークッキー)の廃止撤回が発表されました。広告事業だけでなく、ブラウザベンダーとしてもトップシェアを持つGoogle社の発表に驚いた人もいるかと思います。Apple社では引き続きCookie規制を続けていますし、Google社も今後再度方針変更する可能性もありますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
Cookieとは何か
Webサイトでの行動ログや入力ユーザー情報を一時的に保管する仕組み
Cookieとは、Webブラウザ上に、訪問したWebサイトでの行動ログや入力したユーザー情報を一時的に保管しておく仕組みのことです。例えばECサイトで買い物をするときに、カートに保存した商品が一定の期間保存されたり、会員ページにログインするときにIDやPWの情報が保存されているのは、Cookieが使われています。
これらのユーザー向けの機能だけでなく、Cookieは広告配信のターゲティングや計測にも使われており、広告主様にとっても深く関わりのある仕組みです。
Web広告効果測定におけるCookieの役割について
Web広告効果測定は、デジタル広告のパフォーマンスを数値・データで分析し、広告がどのような成果を上げているかを把握するためのプロセスです。これにより、投資した広告費用が適切に使えているか、事業KGI・KPIなどの目標が達成されているかを判断することができるわけですが、この広告成果を計測するためにCookieが利用されています。次に説明します。
CookieはWeb広告でどのように利用されているのか?
リターゲティング・リマーケティング
サイトに一度訪れたユーザーが、サイト外にいる時に広告を出稿するターゲティングです。「訪れたユーザーかどうか」を判別するのに、Cookieに保存された履歴データを利用することで成り立っています。
オーディエンスデータ・行動履歴に基づくターゲティング
「ニュースサイトをよく見る」「アプリやゲーム攻略サイトによく訪れている」など、行動に基づいてターゲティングすることができます。この場合の「ニュースサイトを見た」「ゲーム攻略サイトを見た」という判別に、Cookieの履歴データが使われています。
コンバージョン計測
「広告をクリックした/見た」という履歴を持ったユーザーが、コンバージョン地点に到達した場合に計測されるのがコンバージョン計測です。この「広告をクリックした/見た」という判別にCookieの履歴データが使われています。
Cookieの従来からの問題視について
Cookieはブラウザに保存されたユーザーの履歴だと言えます。問題はこの履歴をユーザー本人からの同意を得ることなく、閲覧活用できていることでした。個人情報保護やプライバシー保護などの観点から、世界的には2018年にEUでGDPR(General Data Protection Regulation、一般データ保護規則)が施行されました。日本でも2022年に個人情報保護法によるCookieの規制が策定されています。
「Apple社のITP対応」と「Google社の3rd Party Cookie廃止」について
Apple社のITP対応とは
Apple社がプライバシー保護の目的で開発した機能です。Intelligent Tracking Preventionの略であり、Apple社が開発したWebブラウザ「Safari」において、広告やデータ集計などに対して特定の条件を満たすとCookieが削除されるような仕組みになっています。日本ではiPhoneユーザー割合が高いことから、ターゲティングや計測ができなくなることが話題になりました。各社ITP対策と称して、少しでもITPのCookie制限から免れるような工夫をしています。
Google社の3rd Party Cookie廃止について
Apple社の後を追うかのように、Googleもユーザー尊重の観点から2022年までに自社のブラウザ「Chrome」 で 3rd Party Cookieを廃止し、違う形で広告事業を提供するというアナウンスを行っていました。Appleの場合は主にモバイルデバイスが影響範囲でしたが、GoogleのChromeはモバイルだけでなくデスクトップでもシェアが非常に高いため、広告業界全体は方針変更を打ち出す事になりました。
Google社の撤廃の内容と理由、今後について
3~4年に渡る代替技術の模索を経て、2024年7月22日Google社は「3rd Party Cookie廃止」を撤回するという発表を行いました。Googleが提唱していた代替技術について英国CMA(競争・市場庁)が市場独占の可能性を示唆していたことや、広告業界から反発が根強かったことが主な原因と言われています。
一方でプライバシー保護の対策は引き続き進めていくと宣言されていますが、現時点ではユーザー自らがオプトイン・オプトアウトなどをすることでデータの利用をコントロールできる、などが挙げられています。
まとめ
2010年頃より大きく成長した広告業界ですが、Cookieを活用したターゲティングや効果測定が、広告業界成長の一因であったことは間違いないでしょう。パフォーマンスが悪ければ、広告にお金は支払われません。このCookieを使うことで、より高精度にターゲットアプローチができる一方、アプローチされるユーザーが置き去りになるということが是正されてきているのが今です。今後も個人情報の取り扱いや規制により、今までできていたものができなくなることもあるでしょう。
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