1. ホーム
  2. 全ての記事一覧
  3. その他
  4. SEOのためのコンテンツの限界

SEOのためのコンテンツの限界

著者: Growthseed
  • 中級

seo-content-limit

「AISCEAS(アイシーズ)」という購買心理プロセスモデルは、消費者が何かを買うときの心理と行動の変化を、注意(注目)>関心(興味)>検索>比較>検討>購入>情報共有という、7段階で定義しています。

AISCEASの法則は、あくまでも「インターネット上における消費者行動の大まかな区分」だと言えますので、実際に消費者に自社サイトを選んでもらい購入してもらうためには、「選んでもらうための行動プロセス」を定義する必要があります。

そこで、企業のWebサイトでは、「検索」という行動の後にもう一度「関心」、つまり「自社に対する関心(興味)」というプロセスを入れていく工夫をしなくては、より安く販売しているライバルに顧客を奪われてしまいます

「SEOのためのコンテンツ = 検索エンジンから集客するコンテンツ」というように考えると、自社の存在を認知してもらうためのコンテンツとしては問題ありませんが、AISCEASの法則で定義されている「比較」に行動プロセスが移ってしまうと、自社サイトから顧客が離れてしまうことになり、単に比較対象の一つになってしまいます。

ここが、「SEOのためのコンテンツ」の限界なのではないでしょうか。

では、どんな工夫をすれば、検索で自社を見つけてくれたユーザーに対して、「自社に対する関心」を高めていくことができるのでしょうか。

専門性が高いことが伝わる工夫

誰もが、何か困ったことがあれば、より専門的な知識を持った人にアドバイスしてもらいたいと思っているはずですので、専門性が高いことが伝われば、自社に対する関心も高まっていくと考えられます。

では、どうすれば専門性が高いことを伝えられるのでしょうか。

肩書きをつける

まず重要な点が「肩書き」です。その肩書きがどんなものなのか、詳しい事は分からなくても、何かの肩書きが付いているだけで「すごい人なんだろうな」と思えてしまうのではないでしょうか。

今、テレビなどで活躍している「家事えもん」こと松橋周太呂さんは、家事に関する豊富な知識を持っている事はもちろんですが、「洗濯ソムリエ」や「掃除能力検定士」といった資格を持っていて、それが肩書きの一つになっています。

正直、「洗濯ソムリエ」や「掃除能力検定士」は、何となくどんな資格なのか分かりますが、具体的にどんな技術を持っている人なのかは知らない人が多いですよね。
しかし、こういった肩書きが付いているだけで「すごい人なんだろうな」と思えてしまうのは、肩書きのパワーです。

コンテンツを書いているライターだけでなく、コンテンツを監修している人に専門の資格保有者がいれば、積極的にアピールしましょう。

肩書きがあることが重要なので、有名な資格じゃなくても大丈夫です。

最新情報を発信する

もう一つ、どんなニッチな業界であろうが、最新の情報を発信することも専門性を伝えるためには効果的です。

単純にニュースの記事を転載するだけでは意味がありませんが、ニュースに専門家ならではの考察、ユーザーに向けたアドバイスなどを加えていけば、立派なコンテンツと言えます

例えば、SEO業界で今一番の話題といえば「AMP」だと思います。
Googleは表示速度の速さをランキングアルゴリズムに組み込んでいますが、ページの表示速度を速くするAMPに対応しているかどうかは、ランキングアルゴリズムに組み込んでいません。

また、現在のAMPは、ニュースやブログ記事向けに最適化されているので、一般のWebサイトでは対応する必要性はありません。

このように、単にAMPに関するニュースを伝えるだけでなく、読んだ人がどうすればいいのかといった情報を加えるだけでも、専門性を伝えるコンテンツになります。

最新情報は専門性を伝えるだけじゃない

実は、検索キーワードに年号などを組み合わせた検索も、数は少ないですが検索している人がいます。

  • seo 2016:月間平均検索ボリューム(90)
  • コンテンツマーケティング 2016:月間平均検索ボリューム(10)
  • 履歴書 書き方 2016:月間平均検索ボリューム(10)

SEOの2016年最新情報など、その内容によってはニュース性の高いコンテンツそのものが、検索エンジンからのランディングページになってくれる場合もあります。

客観的な事例で効果の高さを伝える工夫

専門性と並んで重要なことが、効果の高さを伝える工夫です。

ただ、チラシ広告のように「自社製品がNo1です!」といった主観的な論調のコンテンツを読んでも、納得する人はいないでしょう。

AISCEASの法則でも、関心の後には「検索 > 比較」というプロセスが定義されており、どんな製品でもユーザーは必ず他社と比較をします。

ユーザーが他社と比較することが止められないのであれば、比較した時に自社に有利な判断材料を事前に提供することが重要になってきます。

そういった時に効果的なコンテンツが客観的な事例。
「客観的」というところがポイントで、自社に都合のいい事例では逆に怪しさが引き立ってしまいます。

そのため、自社製品・サービスで苦手とするところも包み隠さずに公開しましょう。
隠したところで、ユーザーが比較検討している段階で、自社製品の苦手な部分は気づかれてしまう可能性が高いので、最初から明らかにしておいた方が得策です。

自社製品の苦手な部分をどのようにカバーするのか、どんな改善を続けているのかといった部分を伝えることができれば、むしろプラスの検討材料になるはずです。

事例コンテンツも検索されている

「事例」、「成功事例」といったキーワードを組み合わせた検索も、ある程度のボリュームがあります。

  • SEO 事例:月間平均検索ボリューム(40)
  • コンテンツマーケティング 事例:月間平均検索ボリューム(880)
  • インバウンドマーケティング 事例:(210)

丁寧に制作した事例コンテンツは、それだけで集客できるコンテンツにもなりますのでおすすめです。

コンテンツは単独で最大の成果を出すことはできない

専門性を伝えるコンテンツ、客観的な事例コンテンツも、それ単体では「自社への関心」を呼ぶことは難しいと言えます。

問題は、どうコンテンツを組み合わせるか。
これは、ダウンロードコンテンツや配布用の印刷コンテンツなど、コンテンツを提供する媒体をどう組み合わせるかという問題でもありますが、まずはWebサイトのコンテンツをどう組み合わせるか考えてみましょう。

Webサイトのコンテンツで回遊性を高める工夫で良くある施策が、コンテンツの下に「関連するコンテンツ」として、事例などのコンテンツへ誘導する方法です。

施策そのものは正しいのですが、コンテンツ同士のリンクが一定の法則がある消費者の行動プロセスに沿っていないことが多いと感じています。

下図のイメージのように、検索エンジンから集客できるコンテンツから入ったユーザーが、同じように集客目的のコンテンツをレコメンドされて移動してしまうなど、Webサイト・自社への関心が高まる前にWebサイトから離脱してしまうように設計されている事も珍しくありません。

seo-content-limit_01

そこで、ランディングページとなったコンテンツから、専門家インタビューや事例コンテンツなどの、製品・サービスの理解につながるコンテンツ、自社への関心を高めるコンテンツにレコメンドするだけで、「企業への関心」を高めることができるはずです。

seo-content-limit_02

この時の注意点としては、ユーザーの関心があるカテゴリに基づいたコンテンツへ誘導することです。

例えば、「分譲マンションを探している人」を、「駐車場経営の事例コンテンツ」に誘導しても何の意味もありません。

コンテンツのレコメンドを自動で表示してくれるプログラムなどもありますが、ユーザーの関心とは関係ないコンテンツを表示してしまう事も考えらますので、できるだけ手作業でレコメンドコンテンツを選定した方が良いと思います。

面倒ではあるのですが、きちんと一人一人のユーザーの抱えている課題や解決方法のストーリーを作り、そのストーリーに沿ったレコメンドを丁寧に作っていきましょう

検証も忘れずに

コンテンツ同士のリンクを見直した後は、アクセス解析で検証を行いましょう。

自然検索経由で訪問したユーザーのユーザーフローを確認すれば、想定した通りにユーザーがページを移動しているのか確認することができます。

Googleアナリティクスでは、ユーザーのメニューの中に「ユーザーフロー」というレポートがあります。
このレポートを見れば、ユーザーが閲覧を開始したページからどのページへ移動しているのか、どのページで多くの離脱が生まれているのかを把握することができます。

seo-content-limit_03

セグメントを「自然検索トラフィック」にすれば、自然検索の場合のユーザーフローを確認することができますので、最初に描いたストーリー通りにユーザーが移動してくれているのか、すぐに検証することができます。

あとがき

集客目的のコンテンツが、コンバージョンなどの効果を生み出さないことは、当然といえば当然です。

Webサイトのコンテンツは、「どれだけ人を集めたか」だけでなく、コンテンツ同士を一つのストーリーに基づいてリンクして、企業への関心を高めていく工夫が大切です。

今回は、Webサイトのコンテンツだけのお話でしたが、場合によってはメールマガジンやダウンロードコンテンツ、店舗などで配布する印刷コンテンツなど、自社への関心を高めるストーリーは、オフラインの世界まで広がることも珍しくありません。

コンテンツはSEOのためでもあることは否定しませんが、SEOのためだけでは早晩限界が訪れます。自社のファンを作るためにコンテンツを作る。それこそが、コンテンツに無限の可能性を与えるものなのです。

Google活用ガイドブック
Googleを活用するうえで知っておきたい基本知識をグッと凝縮し、一冊にまとめました。

詳細はこちら

人気記事

人気の記事一覧を見る

pagetop